205話 バトル開始!
OBTテレビ本社の中を取締役たちに連れられて、20人程の見慣れない集団が進んでいくのは人目を引いた。
彼らの顔は何か重いものを背負うような、大きな覚悟を決めたような表情であり、一行をバカにするような者は居なかった。
カードゲーマー達はテレビ局の中で有名俳優を見かけようが、推しのアイドルを見かけようが浮足立つ事もなく進む。今から見届けるものは脇目を振る事を許さない戦い、それが周囲にも分かるくらいのオーラだった。
OBTテレビ本社35階、屋上ヘリポートに到着する。風は微風で気温は26℃くらいだろうか、屋上の四角く広い土台の中心に『H』の文字が描かれたヘリポートがある。
眺めも良い、地上150m以上ある高さから海が見渡せて、海の向こうに見える東京の街は夕日が差しかけてる。きっと今日は真っ赤な夕日になるのだろう。
「灰川さん、WBLバトルでは公式試合ではデッキアームホルダーの着用が原則です、これを使って下さい」
「カード博士さん、ありがとうございます」
ワールド・ブレイブ・リンクの公式大会では以前に負けそうになった時に、デッキの山札を床に落とすという手段でバトル無効という裏技があったらしい。
そのせいで不正防止のためにリストバンド型のデッキホルダー、腕に山札と進化山札という2種類のデッキを装着して、カードドローはそこから行うというルールになったのだ。
アームデッキホルダーのデザインも様々で、それもWBLが人気ある理由の一つかもしれない。灰川のホルダーはブラック、才知のホルダーは愛用のレッド、それぞれが装着して準備は完了だ。
見た所、既に才知は呪いに操られ始めてる。意識は乗っ取られてないが、バトルに手を抜かないよう操られてしまうのだ。手札などを灰川に伝えるなどの不正も出来ない。
「両選手! セット! バトルフィールド、お台場OBTテレビ本社ビル屋上ヘリポート!」
誰が言うともなくTCGショップ店員のカード博士がジャッジに着く、彼は公式大会審判のライセンスを持った人物でもあるのだ。
灰川と才知はヘリポートの中心に備えられた持ち運び式のカードゲームテーブルの前に歩み出す、テーブルには風などでカードが吹き飛ばされないよう専用TCGマットが敷かれていた。
これらのお膳立てはTCGショップのカードミリオンが、何か深い事情があると察して整えてくれたのだ。
「灰川さん、すみません…」
「ん?」
「こんな時だというのに…俺は負けたくないと思ってしまってる…! 俺のデッキが、負ける所なんて見たくないと思ってしまってる…! なんでだよ…チクショウ…!」
それは呪いの効果なのか?、きっと違う。彼が生粋のカードプレイヤーだからだ。
例え命が懸かってようが負けたくない、そう思えるからこそ世界に挑むほどのデッキを組めたのだ。どんな学問や競技であれ、世界に名を刻む程の者は情熱だって普通の人間とは違う。
「そうか、俺が思ってた以上に熱いプレイヤーなんだな、でも出来たら負けて欲しいぞ。まぁ最終的には俺が勝つけどな!」
「……! はいっ…! お願いします!」
才知は手を抜いたバトルは呪いの効果で出来ないだろう、負けたいとも思う事が出来ない。ならば正面から叩き潰す!
灰川はノスタルジーを感じさせる海の夕日の情景に、昔の気力のような物を取り戻す。ここで勝って才知を助け、明日の夕日も才知に見せると心に誓う。
準備は整った、才知は父親である和藤取締役社長とも言葉を交わし、最後になるかも知れない勝負の場に着く。
「灰川さん! チェーン効果を忘れるなよ!」
「ごほっ…、効果を使う時はしっかり後の事も考えて…!」
「無理なんて思うなよ! 絶対に勝ってくれ!」
「てやんでぇ! 江戸の町にサイーチの負けの叫びをコダマさせてやんな!」
TCGプレイヤー達の応援は漏れなく灰川に注がれる、彼らも灰川が勝たなければ非常に悪いことが発生する事に気付いてる。
才知から何か嫌な感覚がする、紫色の何かが取り返しのつかない何かを奪う、そんなイメージが共有されていた。
「コイントスで先攻はサイーチ選手! ルールはオーソドックス! 生命ポイントは10000! 手札ドロー!」
互いに手札を揃えて確認する、灰川の手札は悪くない。陽呪術を自分に掛けて運気を上げたからかもしれないが、たぶん偶然だ。
灰川はフィールドやデッキに強力な結界霊力や段階呪術を掛けていく、これで呪術儀式としてのバトルの準備も完了した。後は勝つだけだ!
「両選手! 悔いなきよう尽くす事! バトルスタート!」
ジャッジが試合開始を宣言し、運命の決闘が始まる。先攻は才知からだ。
「ドロー、手札から地上戦闘フィールドに“ブレイブガール”をセット、効果発動、進化デッキから1枚のドロー」
才知のデッキはプリコーダーズの他にもヒーロー系のカードが組まれてる、そのどれもが女性ユニットなのだ。ヒーローは男の専売特許ではない。
WBLのユニットカードはモンスターとか悪魔とか兵器とか色々あり、光属性とか正義属性とかなどの属性もある。性別を揃える事によって効果が増す場合などもあり、才知のデッキはそのタイプだ。
「出たな…サイーチ選手の低レベルユニットから展開していくチェーンセットコンボ」
「何かしら引ければ1ターン目から出せるのが強みだからな…厄介だぞ…」
才知は進化デッキからカードを引ける効果を持ったブレイブガールを展開してコンボをしようとするが。
「ストップ、俺は手札から“脅迫状”を発動、正義属性のユニットと魔術スペルカードの効果を無効にする」
「通ります、カードを魔術スペルカードゾーンに2枚伏せてターンエンド」
通る、というのはカードの効果の発動を止めれない、止めないので通りますという意味だ。
灰川はプレイヤーから『コンボは初手で潰せ』とアドバイスを受けていた。1個が通れば2個の効果が出て、ネズミ算式に効果が表れるから、最初で潰すのが肝心だと言われたのだ。
このゲームは複数のフィールドにユニットを展開して攻撃をするゲームで、魔術スペルカードという様々な効果を持ったカードを所定の位置に伏せて使う事もある。手札の削減にもなるという感じだ。
他にも魔術スペルカードは特に記述はない限りはいつでも使用可能だが、策略カードはターン開始時しか使えない等の制限もあったりする。
「こっちのターンだな、地上後衛フィールドに“怒りの修道女 クリス”をセット、魔術カード“人質の拿捕”を使用、相手の次のターンの行動を制限する」
「通ります、俺は次のターンに攻撃に出撃できません」
少しづつ試合が進んでいく、灰川は霊能力を発動しながら効果に見落としが無いか等を確かめ、才知は呪いに操られつつも試合を展開していく。
才知のデッキはヒーロー系カードも戦力に組み込まれてるのだが、そちらはプリコーダーズのサポートという位置付けが大きい。
デッキの都合上でヒーローも女性ユニットで固めなければならないため、強力なユニットは男性キャラに多いヒーロー系は、戦力ユニット方面では生かしづらいのだ。
しかしサポート系のカードはシンパシーが高く、共通で使える魔術スペルカードや策略カードが多いため、そちらを使うために採用してる。
灰川のデッキは正義属性を封殺するカードの『人質』とか『脅迫』とかを多めに入れて、正義の味方が動けないよう固めるという作戦だ。
「俺のターンです、ドロー、攻撃は制限されてますがフィールドへのカードセットは制限されてないので、通常にセットフェイズを回します」
才知がドローしたカードが灰川は何か知らないが、無駄なカードなどデッキに入れてない筈だ。才知はすぐに行動に移る。
「手札から“英雄の道”を発動、デッキからレア度2のユニット“女剣士”を地上戦闘フィールドにセット」
「俺のターンだ、“ガイバウク”を戦闘フィールドに~~……」
段々とバトルは進み、ジャッジによって効果やバトルは適切に処理されていき……灰川は負けた。
ヒーロー系カードはユニットも魔術、策略カードも封じる事が出来たのだが、魔法のメロディ少女・プリコーダーズが出て来ると局面をひっくり返されたのだ。
「よし! 2戦目だ!行くぞ!」
「はい、分かりました。お願いします灰川さん!」
「セカンドバトル!セット! バトル開始!」
最後のバトルなんて言ったが、実際にはタイムリミットまでに間に合えば何戦でもやれる。霊力は充分に間に合うし、呪いの性質が『死』という重い物だからこそ、解呪の方法は難しくとも挑戦のチャンスは多いのだ。
「今度は俺からだな! 行くぞ才知君!」
夕日の色が濃くなる中、お祓いバトルは続く。灰川はデッキを組み替え、才知も呪いに操られて持参させられたカードからデッキをバトルの後に組み替えてる。
才知のデッキ外のカードをショップとかに置いていく策も考えたのだが、そうすると才知が無意識にカードを探し始めるため実行不可能だった。
万全に近い才知を倒さなければお祓いは出来ないという事だ、そんな中でバトルは続く。
「あ~緊張したー! でも楽しかったー!」
「ドラグンガールズさん、司会ありがとうございました。凄く喋りやすかったです」
「呼んでくれてありがとう、来週もよろしくね」
「それにしても皆カワイイな~、髪がすんごい綺麗だし、明るくて元気で羨ましいって」
Vtuber組の収録は終わり、ディレクターを始めとしたスタッフ達も満足の行く映像が撮れた。リテイクとかNGも出しつつだったが、上手いこと進んでくれたのだ。
放送にはまだ時間があるから編集などはされるし、テレビ番組として放映に足るものを作る作業がいっぱいある。そこはプロ達が何とかするだろう。
「そう言えば灰川さん、どこ行ったんだろー?」
「私は分からないわエリス先輩、誠治は大人だから心配してないわ!」
「メッセージ送っても返ってこないっすね、仕事中かもっすよ」
本番収録中に灰川は屋上ヘリポートに居たのだが、皆はその事は知らない。社長の2人も詳しい事は分からず、関係者とはいえ収録一回目で局内を歩き回るのも気が引けるので、事情を話してスタッフの人に探してもらう事になった。
「着替えとか支度もあるから、楽屋で準備しながら待たせてもらおっか」
「そうですね、私もTwittoerXでフォロワーさん達に収録が終わった告知をしたいですし」
「私も告知しなきゃ、こういう宣伝は何回やっても損しないしねー」
Vtuber組は帰り支度をしつつ告知などを番組ネタバレを過度にしない程度にSNSに上げていく、その中でエリスがSNSに投稿されてた情報に目が行った。
「あっ、OBTの日曜朝アニメのプリコーダーズ、またトレンドに上がってる!」
「市乃ちゃん好きって言ってたもんね、私も面白いなって思ってますよ」
「けっこうぶっ飛んだ朝アニメね! 子供向けに見えて大人向けみたいな感じだわ!」
日曜日の朝のテレビは子供に独占権があると決まっており、その中の子供向け番組の一つに“プリコダ”がある。
この作品は結構な流行りを見せており、流行に敏感なエリス達もしっかり視聴していた。
「OBTテレビで番組やるんだし、プリコダの声優の仕事とか来たら子供にもVtuberをアピール出来そうだよね」
「流石にムリじゃないですかねナツハ先輩、でも流行ってるっすもんね」
プリコダは近年のLGBT問題やテレビの表現規制の煽りをモロに喰らっており、製作に対して様々な制限が掛かった。
まず男性を極力は登場させない事、小さな子供が男に興味を持つのは危険だとかの理由だそうだ。
血を流さないこと、これは結構前からの女児向けアニメのお約束であり、例外はあるが流血表現は避けられる傾向が強い。
異性間での恋愛描写などは差別を助長するためダメ、戦闘描写は暴力描写はかなり抑える、目に見えての悪人は出さない、その他様々な制約が掛けられたのだ。
スポンサーの玩具販売会社からの圧力や意見、教育団体からのアレコレの強い要望、日曜アニメファン達からの期待、それらは総監督を始めとしたスタッフに多大なストレスを与えた。
その結果、監督は酷いストレスが原因で覚醒して『制約の抜け道を探し、抜け穴を作り出す達人』となってしまったのだ。それが逆に人気を呼んでる。
「まさかプリコーダーズの敵だった“アドバンスド・プリコーダーズ”が味方になるなんて思わなかったよー」
「あの話の時は敵組織の神化の管弦楽団が許せなかったけど! プラノとテナとレートの3人が仲間になって良かったって思ったわ!」
「神を作るために生み出した失敗作ってアドプリの3人が言われた後、ピンクとブルーとホワイトの3人がアドプリを担いで撤退して、それぞれ家で一緒に住む事になったもんね」
「小学生だってのにああいう描写があってビックリっすよ。異性間での恋愛は匂わせも描写禁止って言われたらしいですけど、まさかの抜け道っすよね」
「子供向けなのに攻めた内容ですって思いました、子供は気付かない程度の描写だけど、大きなお友達からは凄く絶賛されてましたね」
魔法少女アニメに時折出て来る存在、敵性魔法少女。プリコダにも登場しており、主人公であるナナ達を幾度も苦しめた相手である。
作中では10話を迎える前に登場し、段々と登場回数を上げながらプリコーダーズと戦った。一度は主人公の変身アイテム兼武器のマジカルリコーダーを破損させ、変身不能に追い込んだ事すらあった。
しかし物語が中盤に差し掛かると、何度もプリコーダーズに負けた事から組織から見捨てられる事になる。
アドバンスド・プリコーダーズが戦闘で負けた後に、所属する組織の慕っていた女王が現れ「お前たちは失敗作だ」と言われて見放され、放心して絶望してる所を主人公たちが肩に担いで撤退したのである。
そこからプリコーダーズのそれぞれの家に住む事になり、人間の良さや温かさを知り、遂には危機に立たされた近所のお婆さんを助けるためにアドバンスド・プリコーダーに変身するのだった。
「1期の最終決戦、凄い良かったよね! 神化の管弦楽団にもあんな理由があったんじゃ仕方ないって思っちゃったよ」
「そうねエリス先輩! 女王は実はアドプリに情が移ってて、人間として暮らして欲しいから突き放したっていうのも泣きそうになっちゃったわ!」
「プラノが学校に通うようになって、ナナと一緒に暮らすようになって気持ちがどんどん変わっていくのとか~~……」
魔法のメロディ少女・プリコーダーズは制約を守りつつも視聴率を取るために、製作の抜け道を幾つも使ってるのだ。
異性間での恋愛描写がダメなら、同性間での恋愛の匂わせにしてストーリーにメリハリを持たせる。
男を出すなと言うなら女を出す、主要人物以外にもメッチャ可愛い女の子を出しまくって男の子のハートも持って行く。
悪人を出すなと言うなら敵にもそれなりの理由、子供でも分かる仕方ない事情を敵に付け加えて物語背景を濃くする。
それらが良い方に作用してキャラ人気が強くなり、ストーリーも濃くて良質なものとなって1期は終了した。
1期の3年生の話を『神化の楽団編』として、現在は4年生編である『ダークエンパイア編』が放送されてる。2期も人気があり、もし作品に関われたら名前が上がるかも知れない。
5人は前から話題になってる日曜の朝アニメの話題に花を咲かせつつ、灰川が何処に居るのか分かるのを待つのだった。
「くそっ…! サイーチ選手、いつの間にかアドバンスド・プリコーダーズもデッキに組み込んでやがった…っ!」
「しかもフィールドには変身前だけどプリコダもアドプリも揃ってる…! 必殺効果の条件は満たしてないし、必殺カードも今は無さそうだが…!」
「灰川さんのフィールドは前衛に“聖なるヤクザ マサ”しか居ない…手札は7枚あるけど、脅迫状と人質の拿捕は使っちまった…」
残り時間も少なくなる中、灰川は未だに勝てずに居た。バトルの後にお祓いに支障をきたさない程度にデッキを組み替えたりしてるのだが、才知もデッキをいじってる。
夕日は既に深く落ち、東京の街もヘリポートも濃い赤に染めている。
才知のフィールドには前衛に3年生の“夢見原 ナナ”“音野峰 リンネ”“アリシア・ミルキース”が揃ってる。
後衛フィールドには同じく3年生の“桃崎 富良乃”“恋形 雨手南”“レイ・アクアース”が揃っていた。
どのカードもイラストはランドセルを背負ってリコーダーを持った可愛らしい女の子で、前衛攻撃力も後衛力も弱い。しかし当然ながらこれらのカードの真骨頂はここからだ。
「魔術スペルカードゾーンから伏せカード“みんなのパワー”を使用します」
「「「!!」」」
このカードの厄介さは場に居る全員が理解していた、フィールドに出てる魔法少女系ユニットを強制的に変身形態にさせられるカードである。これが元で灰川は2回負けてる。
「フィールドに出てる全員をスリープヤードに移し、プリコーダーズとアドバンスド・プリコーダーズをフィールドにセット」
「……通るぜ才知君…くっ…!」
「ここからフィールド変更魔術スペルカード“メロディ坂小学校”を発動、こちらのユニットカードは攻撃力アップ、追加でコスト無しでの破壊効果が無効になります」
「うう……」
「伏せカード“選ばれし女の子たち”使用、武装効果を最大レベルまで使用可能になります。通りますか?」
「……くそぉ…、通るぜ才知君…」
これで才知の準備は全て整ってしまった、フィールドに出てるカードの全ての効果が使用可能、破壊耐性も高い、攻撃力も各2000前後と高い、パワーアップ効果も複数ある。
今の状態は言うなれば、プリコーダーズがマジカルリコーダーのアタックモードを発動させ、それぞれの必殺技がいつでも出せるようになった状態だ。
更にアドバンスド・プリコーダーズがネガ・マジカルリコーダーのカラミティモードを発動させ、やはり必殺技が使用可能になったような感じである。
しかもフィールドはメロディ坂小学校で敵のホームみたいなもの、灰川のフィールドには聖なるヤクザとかいう意味わからんカードが出てるだけだ。
残り時間は少ない、敵はフィールドに主力を揃えた。絶体絶命、攻撃されたら10000の生命ポイントがゼロになって負ける。勝利の希望は非常に低い状況である。
しかし勝ちの可能性がゼロになった訳ではない、それに灰川は事前にカード博士店員からアニメの話を聞いて、魔法少女たちの弱点も教えられ、その要素をデッキに組み込んでる。
「手札から魔術スペルカードを使用!」
灰川はそう宣言して現状の打破に向けて動く、その中で灰川の集中力は凄まじい強さでバトルに向けられていく。もちろん霊能力もだ。
その集中力故に灰川は無意識的に陽呪術・霊気托生のような何かをゲームに向けて、今までに無い強さで使用してる状態になってた。
それは周囲の人達の霊力にも作用し、本来なら見えない筈の映像、カードバトルのキャラクター達がそこに居て動いてるかのような霊視状態にさせ始めてる。
ちょっと風邪気味で内容が安定してませんが、安定してないのはいつもの事なので気にしないで下さい。




