151話 タカコサン 1
大変な事というのは突然に訪れるものだ、どんな時であっても待ってくれないし心の準備だってしてない時に訪れる。
事故、事件、偶然、そういった事象は気を付けてたって発生してしまうから厄介だ。しかし仮に必然であっても発生すると分かって無ければ対処は難しい。
それらの『予想してない』『考えが結びつかない』ことから起こる出来事は、いつの時代も誰の身にも起こり得る。予測不能や予測不足からのトラブルは、人種も性別も年齢も関係なく襲って来るのだ。
灰川は仕事が終わってアパートに帰り、夕食やシャワーを済ませてネットでも見ようかと思ってた時に電話が掛かって来た。
『灰川さん! 由奈がちょっと大変な事になってしまいまして…もう夜なんですが、来て頂けますか?』
「えっ!? は、はい!今すぐ行きます!」
ハッピーリレーに所属するVtuber、破幡木ツバサこと飛車原由奈に何かがあったらしく、急いで部屋を飛び出す。
電話の主は貴子さんだったが声が震えてた気がするし、由奈が泣いてるような声も聞こえて来ていた。何があったのか分からないが飛車原家は灰川のアパートから近く、かなりの急ぎ足で向かって1分ほどで到着する事が出来た。
飛車原の家に着き急いで呼び鈴を鳴らす、夜だから暗いが街灯もあるため周囲はちゃんと見える。前来た時と変わらず割と立派な2階建て一軒家で、そこそこ裕福な感じの家だ。
「すいませーん! 灰川でーす!」
近所迷惑にはならない程度の大きな声で呼び、もし出て来なかったら侵入してでも入るべきかと悩んだが、その必要はなかった。
「はい、あの…あなたが灰川さんですか? 妻と娘がお世話になってるようで」
「えっ? あっ、由奈さんのお父さんですかっ? 初めまして、ハッピーリレー外部顧問の灰川と言います」
「飛車原 学志です、中へどうぞ」
ドアを開けてくれたのは今まで会った事が無かった由奈の父親だった。由奈の父の学志は至って普通の男性に見えるが、妻の貴子とは年の差が少しあるから見た目より年齢は行ってるのかも知れない。
由奈の父は大企業で働くエリートなのだが、長期海外出張が多く、今は一時帰国して休暇を楽しんでる最中らしい。
家の中に入りリビングに向かう、泥棒でも入ったのかと思ったが警察は呼んでないようで、犯罪被害の類ではないようだ。
「ぅぅ……ぐすっ…!」
「由奈!? 何があったんだ!?」
パジャマ姿で震えながら母に泣き付いてる由奈を見て、灰川は何事かと驚く。余程の何かがあったらしいが父や母ですら何があったか分からないという顔をしていた。
貴子は強く心配そうな表情で娘を抱きしめて、落ち着くまで、気の済むまで宥めようとしてる。
「どうしたんだ由奈? せめてそれだけ教えてくれ」
「せ、誠治っ…! うぇ~~ん!お風呂に何か怖いのが居るよ~~!」
「私と妻もお風呂場を見たんだが、特に何も居なかったんだ。妻も何も感じないと言っていたから、灰川さんを呼ぼうという話になって」
由奈は何かを怖がってるが両親は何も見てないし、何も感じなかったと言う。由奈も貴子さんも霊嗅覚という才能を持っており、それもあって夫の学志もオカルト方面には寛容な精神を持ってると灰川は判断する。
いつの間にか学志の灰川への言葉遣いが変化してるが、年長者で由奈の父だから敬語を続けられても灰川としては具合が悪い。気を使って普通の喋りにしてくれたのだ。
学志も灰川のことは聞いてるらしく、霊能力が有る事や娘が所属する事務所の関係者という事は伝わってるようだ。素性の説明が省けるのは助かる。
「浴室を見させて頂いても良いですか? 何か分かる事があるかも知れません」
「構わないさ、何かがあるなら見つけてもらえると助かるな」
善処しますと答えてから学志に連れられ灰川が浴室に向かう。本当なら由奈に話を聞いてから確かめるべきかもしれないが、状態を見るにそれは難しそうだ。
リビングから離れてない洗面所と浴室に着くと、思ったより広くて綺麗に整えられてる。洗面台にはドライヤーとかハンドソープ、歯ブラシなどが置いてあり、洗濯機もあるしバスタオルとかも置いてる普通の状態に見えた。
「お風呂場に失礼したいのですが、入っても良いですか?」
「大丈夫だ、しっかり見て欲しい」
浴室の中も思ったより広く、バスタブやシャワーなどがあり、シャンプーなども置いてある。つまり普通の浴室だ。
バスタブには蓋がしてあり、開けて中を見てみたが湯舟が張ってあるだけで何も無い。窓もあるが曇りガラスで中からしっかり閉じてるし、人が入って来れそうな大きさじゃない。
「何も感じないですね…とりあえず由奈に話を聞きたいです」
「分かった、少し待つとしようか。昔から由奈は“怖い匂いがする”と言った後に体調を崩してた事があったんだが、こんなに怖がるのは初めて見た…」
以前に貴子さんに聞いた由奈の体質の話を学志から詳しく聞かせてもらった。
由奈は幼稚園の頃に時折に「へんなにおいがするわっ!」と言ったりする事があったらしい。あの喋り方は今より小さかった頃から変わらないようだ。
本人の話によると、いわゆる『臭い』とは違う『怖い匂い』としか言いようの無い匂いらしく、、それを感じた後は必ず体調を崩してると学志は言う。
幼稚園の時に初めて変な匂いを感じた時は熱が出て3日ほど寝込んだ、小学校に入ってから凄く強い匂いを感じた時は酷い高熱が出て救急車を呼んだらしく、その時は医者からも万が一の事を覚悟してくれと言われたそうだ。
その後は神社などに定期的に通うようになってから落ち着いたらしく、年齢も上がって体も心も強くなったからか最近は完全ではないが収まってた。灰川に会ってからは体調を崩す事は無かったらしい。
「今まで由奈の体調が悪くなる度合いは匂いの強さと怖がり方に比例してきた…中学2年になってここまで怖がるとなると、由奈に何が起きるのか分からない…」
洗面所で学志は震えながら語った、これは過去に救急車を呼んだ時よりも酷い怖がり方だと言う。
過去に最も酷く体調を崩し、万が一の事すら両親に覚悟させた時よりも上……それは由奈が明確な命の危険に晒される可能性が高い事を示唆してる。
学志はそれを口にするのが怖い、言ってしまえば本当にそうなる気がする。そんな怖さがある事が、いつの間にか全身の震えと涙を流しそうにすらなってる表情が物語っていた。
「…ですが、さっきから俺は何も感じないんです……。いくら感知が苦手だって言っても、これはおかしい…」
「っ…! あんた霊能者なんだろ!? だったらどうにかしてくれ! 何も無いはずないだろう!!」
感情が高ぶった学志が娘を心配するあまり大声を出してしまう。
貴子に会うまではオカルトに懐疑的だったらしいが、何度か貴子に何かを言い当てられたり、行った事も無い場所で何かを言い当てたりするうちに信じるようになった。
他にも妻の実家の祖母が「帰るのは1時間後にしなさいな」と言われた時があった。何故かと聞いたら車から事故の匂いがすると言われ、帰り道に通る気だった高速道路で大きな事故が起こったそうだ。
実際に娘が妙な現象のせいで大変な目に遭ってるし、由奈に命の危機が降りかかった事は今でも両親のトラウマなのだ。学志も今は霊や怨念の存在を疑ってない。
「まずは娘さんに話を聞きましょう、詳しく分からないと始まりませんから」
学志を諭してリビングに戻ると由奈は少しは落ち着いたようで、話が聞ける状態になっていた。
「お茶を持ってきますね、夫が大きな声を出して失礼しました灰川さん」
「いえ、心配な気持ちは俺も一緒ですから」
貴子が冷蔵庫から人数分の麦茶を持って来てテーブルに着き、由奈から詳しい話を聞く事にする。
「どうしたんだ由奈? あんなに怖がるなんて、お前らしくないな」
「ぅぅ…ぐすっ! だって…お風呂に入ろうとしたらっ…!」
怖がらせる事の無いよう語り掛けつつ、詳しい話を聞く。
母親の名前?
中学2年生の飛車原 由奈は夕方から夜にかけてのVtuber配信を終えて入浴しようとしていた。
いつものように自宅のバスルームに入って体や髪を洗い、湯船に入ろうと蓋を開けようとした時だった。
「タカコさん? なんでママの名前が急に思い浮かんだのかしら?? まあ良いわ!お風呂に~…」
母親の名前が急に頭に浮かんだと思ったら、凄まじい“怖い匂い”が香った。水が焼け焦げるとでも言うかのような、真冬の寒い日の空気を一気に鼻から吸い込んだような痛みを伴う匂いだった。
その匂いがした瞬間に体が動かなくなり、蓋の閉まったままの浴槽の中に言いようの無い怖い感覚がした。
浴槽の蓋の下に誰か居る……怖い…怖い、怖い!
と思ったら急に体が動くようになり、気配も匂いも完全に無くなっていた。しかし怖さは変わらないままであり、湯船の蓋は開けず逃げるように服を着て両親の居るリビングに走った。
その後に両親がバスルームを確認するが何も無く、霊嗅覚を持つ貴子も何も感じなかったが由奈が冷静では居られない精神状態のため灰川を呼んだ。
「タカコさん? なんか聞いた事が…あっ!あれか!」
「!! 解決の方法があるんですか灰川さんっ!? 由奈を助けて下さい!お祓いの料金も幾らだってお支払いします! どうか由奈をっ…!」
「お、落ち着いて下さい貴子さんっ、まずは話をしますから!」
ここに来て母親である貴子が心配のあまり取り乱し、それで精神の均衡が再度崩れかけた由奈も泣きそうになる。オカルトに縁のない人や、事情を知らない人から見たら普通じゃない光景だ。
だが灰川としては納得のいく事だ、生まれた時からオカルト的能力を持ってる自分としては、科学では説明の付かない事象があることは熟知してる。
この件は飛車原家にとっては最も憂慮するべき事態なのだ。我が子を助けるためなら死んだって良いと思うのが親というもの、その思いの強さは時に不可能を可能にする事がある程に強いものである。
しかし今回は娘を助ける手段がないに等しく、神社に行っても無駄なのは今までの経験からも分かるらしい。
「まず、タカコさんという噂は知ってますか? もちろん飛車原さんじゃないですよ」
「タカコさん…? 妻の名前くらいしか心当たりがないんだが…」
「私も自分と、あと同級生にもう一人だけ隆子という人が居たくらいしか…」
「誠治っ…私もママと、あと学校の先生に同じ名前の人がいるくらいしか知らないわっ…」
灰川は以前に他の霊能力者から『タカコさん』という都市伝説が少しづつ出回って来てると聞いた、その時に聞いた話と由奈の体験は合致する。(133話)
湯船の蓋を開ける時にタカコさんという名前が頭に浮かんだら開けてはいけないという話で、開けたら呪われるとか何処かに連れてかれて行方不明になるという噂だ。
しかし噂が広がる速度に対して、信用できそうな体験談が非常に少なく、何かがあると見てる霊能者が増えてると聞いた。
「怪異か…もしくは怪異レベルの単一怨念か…? ふむ…」
「どっちでも良いから除霊でもお祓いでも頼むっ、いやっ…今からでも有名な霊能者に頼んだほうが良いのか…っ!?」
「落ち着いて下さい学志さん、有名な霊能者は大体は予定や予約が詰まってるんです。それに時間が限られてます」
聞いた話だと由奈が霊嗅覚で匂いを感じてから体調を崩すまでの時間は、約5時間くらいから1週間と幅がある。しかし強い匂いであればあるほど時間は短いらしく、今回は時間が限られる事が強く予測される。
他の有名な霊能者に頼むと学志は言ったが、実際には売名が上手いだけの詐欺同然の者も居たりするし、過去は立派だったが金に溺れて腐ってしまった霊能者も多いのが事実だ。
そういう者に頼ると祓いに失敗したり、後から同じような霊や怪異に憑かれたりして逆に危険になったりする。素人では本当に力のある霊能者を探す事が難しい。
「でもっ…灰川さんは由奈からもバスルームからも何も感じられなかったんですよね…? それは何も出来ないという事なのでは…」
灰川は由奈からも風呂場からも、他の場所からも霊的な物は感じられず、それでは祓いようが無いのは事実だ。
「確かに幽霊や怨念だろうが存在しないモノを祓うのは不可能ですが、由奈が嘘を言う筈がないし、何らかの事象は発生します」
「……! 誠治……っ、ぐすっ…」
「それと今回のような事例は自分の祖父が体験してて、対処に当たった事があるんです」
「「!!」」
由奈を疑ってなど無いと強く言いつつ策があると告げると、少しだが貴子と学志の顔に光が差した。
ここまでの話を総括すると祖父から聞いた話と符合する部分があり、灰川には対処法や怪現象の正体が少しずつ見えてきた。
「じゃあ由奈は助かるんだな!? 助かるんだな灰川君ッ!」
「どんな事でもします! 由奈の身代わりになれと言うならっ、私が喜んでなります! お願いします灰川さん!」
「パパっ……ママっ…! う…うぇ~~んっ! そんなのやだ! パパとママが死ぬくらいなら私が死ぬわ!! うぇ~~んっ!!」
両親は娘のために命をも投げ出す覚悟だ、その愛の深さに、それが現実味を帯びてる事に、それが現実になるくらいなら自分が死ぬと由奈は泣く。
子のために命を投げ出さんとする親、親に生きて欲しいがために自らの命を犠牲にしようとする子、あまりに大きな愛情だ。
灰川としてもその光景は心に訴えかける物があるし、何よりも由奈を見捨てる選択肢など有る訳が無い。
「もちろん助けます、報酬も要らないです。由奈なら金払ってでも助けますよ、この祓いは俺に任せて下さい」
「「!!」」
灰川は頼まれる方だというのに、逆に席から立って飛車原親子3人に頭を下げた。
「せ、誠治っ! なんであなたが頭を下げるのよっ! 頼んでるのは私たちっ……」
確かに手を差し伸べるのは灰川だが、由奈には他の霊能力者を探して頼る道も一応はある。しかしこのレベルの霊気の抑えが出来るモノを祓えるの霊能者は非常に限られ、もし失敗すれば命が危ない。
「信じて下さい、学志さん、貴子さん、由奈さん。俺の家は没落して千年という情けない家ですが、霊能力は本物です」
誰かを信じる事は簡単じゃない、信じてもらえなければ頼ってはもらえないのだ。ならば信じてもらうために誠心誠意を尽くすしかない。そのためにも灰川は普段は呼び捨てで呼んでる由奈にも、敬称を付けて名前を言った。
灰川誠二は一見すればパっとしない青年だ、ネットで派手に宣伝して儲けてる霊能者と比べると全く冴えない。
ここは東京だ、今からでも急いで連絡すれば誰かしら肩書と格好は立派な霊能者は来るだろう。しかし彼らは何かあった時に由奈を最後まで守る保証が薄い、自分の命の危険が目前に迫ればどうなるか分からない。もっと言えば詐欺に引っ掛かる可能性すらある。
そしてきっと、誰を呼んだとしても……霊力は俺より弱い。これは自惚れではない。
ここまでの間にも灰川は考えを巡らせており、今回の件は祖父の経験談を元に考えると霊力の量がモノを言う確率が高い。ゲームで言うMPのような物で、数値化こそ出来ないが灰川は質も高く量も非常に多い霊力を有してる。
「由奈さんを必ず助けます、他の霊能力者を頼ると言うなら俺を殺してからにして下さい! だから俺を選んでください!お願いします!」
「灰川…君……」
「灰川さん………」
まさかの逆頼み込みに貴子と学志はどうして良いか分からないという顔をしてる。灰川は我ながら勝手な言い分だとも思う、決めるのは飛車原親子なのに情に訴えてでも自分に意識を向けようとしてるのだ。しかしその言葉には本心が詰まってる。
灰川は今になってシャイニングゲートのアカデミー生たちの気持ちが分かった気がした、彼女たちも信じてもらうために必死で努力してる。今の自分と何処か似てると心の隅で思う。
信じてもらえるよう必死で頼んだ、託して貰えるよう本気の言葉をぶつけた。その灰川の言葉に貴子と学志は戸惑うが、由奈だけは何も言わず押し黙る。
「………」
「………」
静かな時間だ、誰も喋らない。
霊能力なんて目には見えない能力だ、筋肉のように目に見えたならどんなに楽だろうかと思う時もある。仮に今ここで陽呪術を使っても、信用してないのなら効果が出たって心は動かない。誠治はそんな失敗も重ねてきた身だ。
学志はついさっき初めて会った若い男に娘の命を託す事を迷う、彼からすれば灰川は信用できるほどの関係性がない男だ。話には聞いてたが赤の他人に等しい存在である。
貴子は逆に灰川の事を短所を含めて聞かされており、短絡的な所があるエピソードなども聞いていて、由奈の命を任せて良いのか決めかねてる。決して悪意がある訳でなく、自身も娘と同じような目に遭った事もあり、ただただ不安なのだ。
正常な判断が出来る精神状態じゃない、正解は何事も終わってからじゃないと分からない。むしろ仮に終わってから時間を戻せたとして、次は上手く行くなんて保証は無い。
「私っ…誠治に助けて欲しいっ…! 最初からそう思ってたわよっ…!」
「「!!」」
絞り出すような声で由奈が言うと、その言葉に両親とも反応を示した。
「由奈…他の人に頼ることも……」
「誠治より頼れる人なんていないわっ! 誠治だったら失敗したって恨んだりしないもんっ! うぇ~~ん!」
由奈には普段の誠治から香る心地よく安らぐ香りが、今は強い誠意と信念、そして由奈を守るという強い決心が伝わってくる香りになっていた。
そんな人は信じるに決まってる、命だって預けられる、たとえ守り切れなくても恨みなどしない、由奈はそう感じた。
「分かったわ由奈…あなたが納得してるなら灰川さんに一緒にお願いしましょう」
こうして由奈の身に発生した怪現象の解決は灰川が行う事になった、絶対に負けられない戦いがまた始まろうとしている。
話をしてる間に灰川は今までの情報を纏めた、今回の事例は祖父が対処に当たったものと一致する部分があり、現在広まりつつある噂を加味すると一つの結論が浮かび上がってきた。
都市伝説・タカコさん、現代風な名を付けるとするならば『日本魔女狩り残留思念・鷹呼山』、誠治の祖父の灰川 巌が若き日に祓いに当たった怪現象だ。
ある条件に合致する者の元に現れ死や壮絶な苦しみをもたらす怪異的存在、その条件に由奈は含まれてる。
このまま放って置けば噂を知った者達の集合無意識が影響を与え、奴の狙う人の条件内容が拡大してしまうかもしれない。絶対に影響を受けるとは言えないが、可能性がある以上は由奈が被害者でなくとも放っては置けない。
しかし問題がある、祖父の巌はこれを祓う事が出来なかった。その理由は“見つけられなかった”からだ。
ホラー小説を名乗るにはホラー要素が薄いと前から思ってまして、ジャンルのタグを変えた方が良いのか迷ってます。
現代ドラマとか現代ファンタジー、ヒューマンドラマとかいっぱいあって、そっちにすればホラー要素が強い気もするし、考え中です。




