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北条氏政転生 関八州どころか東日本は全部俺の物 西は信長に任せて俺は歴史知識を利用して天下統一を手助けします。  作者: ヒバリ


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67 北条側 羽鮒城 真田幸隆


 「真田様、敵の武田と今川が合流したようでございまする。武田信繁率いる1000に朝比奈泰能2500 岡部親綱1500のようです。」


 風魔の報告を聞きながら思案する。殿が言っていた通りに物事が進んでおる。あのお方は何が見えておられるのだろうか、つくづく楽しませてくれる。


 「ご苦労、近隣の民達には羽鮒城に籠るか吉原の方に一時的に避難するかを事前に通達しておるな?決断の時が来たと伝えよ。それと事前に作っておいた戸籍表と名前と人数が合うようにこちらに来る途中で確認を頼む。敵の間者に入られるなど間抜けな事はしたくないのでな。


 いや、ちょっと待て、今のは無しだ。むしろ中に入らせてから確認しろ、そして不審なやつは捉えて牢に入れておけ後で色々と話をしたい。色々と…な。」


 風魔は頷くと音もなくさっと消える。近くに控えている小姓に命じて里見義弘 工藤政豊 千葉利胤を呼び出す。


 「今、武田と今川がこちらに来ていると連絡を受けた。改めて軍議を行いたいと思い呼び寄せた。」


「「「はっ!」」」


 3人が3人ともやる気に満ちた顔をしている。工藤政豊は言うまでもないが元敵国の将である里見義弘や、今となっては北条に取り込まれて一配下となった千葉利胤がここまでやる気になっているのは殿の尽力のお陰だな。


 しかし、貧乏籤を引かされたこともたしか。3人とも死なせるわけには行かないが活躍する場を与えない訳にも行かない。


 「では、お主達の配置を説明する。まず工藤政豊、お主は追撃部隊を率いてもらう。我々が防衛して相手が撤退しようとするところを強襲するのだ。里見殿と千葉殿には防衛線のほぼ最前線を担ってもらう。危険だがお主達ならやり遂げると信じておるぞ。」


 勿論、最前線と言ってもあまり危険は無いところだがな。工藤政豊は殿も期待しておられた大物新人だ。それに評判では武勇に優れていると聞く。


 「里見殿には防衛線の左翼、千葉殿には右翼を任せる。羽鮒城の構造はわかっておると思うが一応説明しておくぞ。


 この城の壁は少々特殊で安易に乗り越えられないように青銅製の鉄線のようなものが備え付けられておる。無理に越えようとすれば怪我をして再起不能だ。万一切るなどして取り除いても城壁から降りたそこは落とし穴だ。奴らに生きる道はない。


 なので、我々は城壁から離れた位置で弓、槍で遠距離から一方的に攻撃を行う。そして途中の大通りで鉄砲隊を我が敷いておくのでそこで敵に大打撃を与える予定だ。」


 「では、我々はその途中までの道へと誘導するのと一斉攻撃の後に城から追い出す役割ということですね?」


 そうだ、と首を縦に振る。


 「そして、私は城から追い出され慌てている敵への追撃と、任されました!必ずこの任をやり遂げてみせまする!」


 「ああ、皆のもの頼むぞ。この一戦で敵を叩きのめす必要はないがある程度打撃を与えておきたい。できればこの場に留めて置けるのが最上だ。殿の作戦は聞いていると思うがその為にも頑張ってもらうぞ。」


 殿の考えた作戦はうまく行くとは思う。だがそれも蒲原城が持ちこたえた上に我らが別働隊の動きを完璧に止め、何もさせないことが前提だ。


〜〜〜


「今川武田軍が攻めて参りました!!!」


夜間、皆が寝る時間になり静かになった頃敵が動き始めた。


 「予定していた通りに行動すれば良い、あの3人にもそう伝えよ!我は大通りの奥で鉄砲隊を指揮する!続けい!」


 武田信繁が中心となり城壁に攻め寄ろうとしていると道すがら聞く。今回は城内に引き込み打撃をしっかりと与える為に外の警戒兵は出さないでおいた。それでも不審に思わず攻めてくるのだから頭が足りてないのか?


 「鉄砲隊100を三段打ちに編成しておけ!里見 千葉の300ずつに遅滞行動を行いながら引き込むように指示を!屋内は何もせずとも良い!」


 目まぐるしく伝令が行き来する。ある程度は予定通りに進んでいるようだ。こちらが報告を受けながら準備を整えたころ大きな金属の盾を持った部隊がこちらへ向かっているのが分かった。


「撃てい!」


 鉄砲隊の攻撃が始まるがあまり芳しくはない。盾の隙間や貫通したものがいくつかあるようだが大打撃というほどの成果は挙げられなかった。しかし、ここまでひきこめれば十分である。


 この付近には落とし穴、しかも罠付きのものがある。敵の前列に位置していた盾隊はその重量に引きずられるようにして次々に落ちていく。そのせいで防御力が落ちた武田軍へと再度鉄砲隊の攻撃がつきささる。


 「残りは手筈通りに手柄を立てろ。」


 ぽつりと追撃部隊を率いる工藤政豊に向けて言葉が漏れる。


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