322 北条大包囲網 本章 7 対国内
322 北条大包囲網 本章 7 対国内
1556年 7月 江戸城 北条氏政
「馬鹿どもはどうしている?」
軍議の場に主要な将が集まっている場で小太郎に報告を求める。アレから敵の忍び狩りや不穏分子の炙り出しを強化した。
「はっ、敵の忍びは8割方排除いたしました。残りは観察に徹していたか単純に商売をして手に入れた情報を様々な国で売り捌く一般的な商人達でしたのでそのままにしておりまする。」
「うむ、良くやってくれた。軍属にあらぬものには手を出すな。もし、その商家が敵国の忍び達であったなら容赦はするなよ。」
「はっ!此度は尾張の山犬一党が張り切ってくれたおかげでかなり順調に排除が進んでおりまする。」
ほぅと彼方此方から声が上がる。尾張の忍び達を傘下に含めたのは知っていたが自分たちの手足として仲間として引き入れたのだと皆が理解した。
「うむ、彼らには林羅一党の名を与えよう。名の由来は、孫子の兵法にある風林火山からだ。其の疾ときこと風の如ごとく、其の徐しずかなること林の如く、侵掠しんりゃくすること火の如く、動かざること山の如し。それを纏めての風林火山における二文字目の林を取ってきた。二文字目の羅は閻魔羅闍の三文字目である羅からとってきた。皆が知っておる閻魔大王は唐で閻羅王と書いてえんまと読む。ま、全ては風魔に合わせるために相応しい四字熟語を探して組み合わせたものだ。林羅一党にはこれからも励むように伝えよ。」
「ははっ!必ずや!」
小太郎が嬉しそうに頭を下げる。諸将もなるほど!さすが!と褒めてくれているが話半分で聞いておく。あまりネーミングセンスはない自覚はあるからな。
「では、奴らの目と耳は無くなったも同然なのだな?」
「はっ、それに加えて奴らに入ってくる内容は全て耳障りの良い、夢見心地になれるようなものばかりにございますれば…」
「そうか、そうか、それは良い事だな。では、そろそろ仕上げてやるとしようか。義堯、頼むぞ。敵は馬鹿達が集めた盗賊崩れなどが1500程だ。行けるな?」
「はっ!お任せください!」
今回は原胤貞、千葉利胤など伊豆で控えてくれていた老兵達を連れてきている。なるべく主戦力を各方面に回しながらも歴戦の将達で国内の問題を解決する予定だ。




