36、ツッコミどころしかないイベント①
私が作ったダンジョンを進んでいくこと数時間、ティアラのサポートのおかげで85層のボス部屋の扉に たどり着いた私は、そこに刻まれた絵を見ながら少しばかりの違和感を覚えた。
私がここの部屋に設定したボスは黒いドラゴンで、
普通ならこの扉に刻まれているのも黒いドラゴンの絵だと思うが、なぜか巨大な蛇の絵が刻まれていたのだ。
バグ……なのかなこれは? とりあえず運営に報告しないと……あ、私がその運営だったwww
「ご主人様、一体どうしたの? 何か変なことあったの?」
このバグ? をティアラに報告するべきか一瞬迷ってしまった。 が、色々面倒くさいので報告しないことにした。
私は某ファストフード店の店員みたいなスマイルでティアラに応える。
「大丈夫よ、問題ないわ」
数日前にもこのネタを使ったような気がするが、細かいことは気にしないのが私のやり方
そしてそれ系のネタにツッコまないのが私の仲間である
というわけで私たちはボス攻略を始めることにした。
ギィィィィと音を立てて開いた扉の先には……黒く巨大な蛇がいた。 体に固そうな鱗をまとっており、見た目だけだとボスと言われても違和感がない仕上がりで、耐久力が高そうだ。
「鑑定っ!」
私の目の前に鑑定結果を示すウィンドウが出てくる
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固有名:捕食蛇ヴェルディ・アナコンダ
HP:???
固有能力:【竜召喚・D】自身のHPを25%消費しドラゴン系のキャラを召喚する
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「こいつが……ここのボス? やっぱり設定したやつと違うんですが……」
私はボソッと呟いた。 が、ティアラは特に気にしていない様子だ
というわけで初撃を一発ぶっ込んでみようと思い、某電気ネズミ使いみたいな口調で攻撃宣言をした
「行きなさいティアラっ! 衛星兵器級魔術砲撃っ!」
目にも留まらぬ速さで左右の太股のレッグホルスターからそれぞれ白銀と漆黒のガバメントを抜いたティアラは、両手の引き金に手を掛ける
ブクマぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ




