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たぶん...悪役令嬢だと思います  作者: 神楽 紫苑
第3章 私リリア!運命が動き出したの。
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オブラートに包まない

「その葡萄は皮ごと食べられるの?」

クリスティア家の別邸に集まった私達は演習場で収穫した光り輝く翡翠色の葡萄を食していた。

私達とはクリスティア家の面々とリシェ様とクロード殿下とジュード殿下だ。


私が捥いでは皮ごと食べていた事にクロード殿下は吃驚していた。


「この葡萄は皮ごといけます!逆に剥くのが大変ですし、大粒なのでこのまま齧るのが一番ですね。」

一口齧れば口一杯に広がる葡萄の果汁が瑞々しく、そして甘くて濃厚なのだ。

一粒で満足感があるとか…頑張って作ったかいがあるな。

これも偏に聖女様のおかげだったりする。


私は聖女様と共に前世で高級と呼ばれた光り輝く翡翠色の葡萄を何とか作れないかと今世の葡萄の研究に勤しんだ。

と言っても、聖女様から世界各地の葡萄の種をご提供頂き…私は只管に魔法で育てただけである。


魔法はイメージが全て。

原点回帰した私はイメージを最大限に膨らませ…出会ったのだ。

懐かしくも高貴な…この葡萄に!

他にも試したいと思っているが、聖女様と少しずつ開発して世に出した方が良さそうだと言う結論に達した。


今回…ロマネス殿下に提供したのは、今後の栽培次第では海外輸出も可能なのでは無いかと思ったのと…。

あとは私が食べたかったからです。



「あっ!これは美味しいですね!」

クロード殿下の背後で侍従のソムリス様がパクパクと葡萄を食べる。

それをクロード殿下がジトりと見ていた。

相変わらず…毒見なのにガッツリ食べるお方だと思う。


「おっと…失礼!どうぞ。」

大きめの粒を少し切り、毒見を終えると残りをクロード殿下へ渡すソムリス様。

葡萄の粒が大きいからできるけど、小粒の時はどうするのだろうか?


「小粒の時は鑑定します。」

私が不思議そうに見ていたせいか、ソムリス様は私に微笑みながら話す。

…心読まれちゃったし。


「これは美味しいな…新品種か?」

「はい!聖女様にご協力頂き、出来た新品種です。光り輝く翡翠色の葡萄は、生食が一番美味しいかと…恐らくジュースやワインには向きません。」

クロード殿下は驚きながらも、その顔は新しい物に対する興味が窺える。

私の説明に色々と考えているようだ。


因みにリシェ様は既に一房を食べ終えている。

我が家の食べ物に彼は毒見をしないのだが、大丈夫なのだろうかと心配になる。



「本題に入りますが…ロマネス殿下は、その…。」

本日の戦いで思ったが、何と表現して良いものかと悩み…話し始めたものの言葉が見つからない。

そんな私に葡萄を食べ続けているリシェ様が苦笑を浮かべた。

「あぁ、ロマネスが馬鹿なのかって事だろ?…見たまんまだよ、頭も成績も良くは無いよね。」

オブラートォォ…と叫びたい気持ちになるが、リシェ様は私が聞きたかった事にズバリ解答してくれた。

…そうか、頭が良くない…そうか。


「まぁ…ロマネスは僕よりも周囲の環境が悪くてね、そのせいだよ。」

リシェ様は中空を見つめながらロマネス殿下の話を始めた。

話によると…幼少期に既にリシェ様が王太子に決まってしまい、ロマネス殿下がリシェ様並みに勉強する事は無かったという。

優秀な侍従や教師はリシェ様に付いたのもいけなかった。

ロマネス殿下は元から勉強が嫌いで、更にサボり出した。

それを強く止める教師もいなかった為、そのまま成長したようだ。

…だが、一般的な貴族に付く教師よりは優秀な方々が付いていたらしい。


「勉強は…本人のやる気も必要ですからね。」

サボるのも頑張るのも自分次第。

結果はちゃんとやった分だけ付いてくる。

…難しいけどね。


「ロマネスは、僕と同じか…僕より酷いよ?」

恐る恐る葡萄を食べるジュード殿下。

その背後には新しい侍従が付き、しっかり毒見もしていた。

…どう裁かれるかは分からないが、そんな状況でも侍従が付いた事に少しホッとした。


「…つまり、底辺って事か。」

そう呟くのはジュード殿下の隣に座るクロード殿下だ。

…底辺って、それってどうなの?

なんで…成績見て“頑張んなきゃ!“とかならないのかな?


「…因みに、チャミシル様はどうなのですか?」

「チャミシル嬢はどちらかと言えば成績は良かったよ。」

私の問いにジュード殿下が答える。

その答えに思わず顔を顰めてしまう。


「今回の事件…一番悪いのって、結局は誰なのかしら?」

頭が良くない方に、今回の事件を企てるのは難しいのでは無いか…。

ならば企てたのは誰なのか…そして、ロマネス殿下とジュード殿下を巻き込もうと考えたのは誰だったのだろう。


チャミシル様は辺境伯家の令嬢…果たして彼女にそこまで大きい事を企てる事が出来たのだろうか?

言ってもまだ16歳…それこそ凄く頭が良くなければ無理じゃないかな?


「それなんだけどね…チャミシル嬢が何故ワインバル王国に留学する事になったのかが、深く関わっているんじゃないかと思っている。」

クロード殿下は紅茶を一口飲むと、神妙な顔で話し始めた。

ブクマ・評価・感想・誤字報告ありがとうございます。

大変、遅くなって申し訳ないです。

そして…頭が働かず、今日は誤字が多いかもしれません。

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