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第372話 迷宮都市 地下14階 『串カツ』の準備

誤字脱字等を修正していますが、内容に変更はありません。

 食後のデザートは〇見大福。

 バニラ・ショコラ・苺味を出して、すこし溶けるまでコーヒーを()れて待つ。


 冬になるとアイスが食べたくなるんだよね~。

 2種類の味が食べたくて、旭の苺と私のバニラを1個ずつ交換してもらった。


 それを見ていた兄が、自分のショコラを1個私にくれました。

 えへへっ、兄のこういう所大好き。


 程よく溶けた〇見大福を一口食べると、このもちもち食感が美味しい!


 期間限定で、色んな味がコンビニでも販売されているからつい新商品を買ってしまう。

 そして初めて購入した物は、アイテムBOXの303号室に追加登録して×365をしておく。


 もっと高額商品を追加登録した方がいいかな?

 多分、303号室の体積分追加出来ると思うから大丈夫!


 3LDK分追加出来るなら、まだまだ沢山登録OKよね!

 お願いしますよ『手紙の人』~!


 3種類のアイスを堪能(たんのう)した後は午後からの攻略だ。

 兄を再び地下13階にフォレストと一緒に送り届け、私達2人は地下14階で自由行動。

 

 シルバーに乗ってトレントの森に行き、迷宮タイガーを狩って収納。

 最早、これは作業となってしまった……。


 午前中にハニーが魔力草を沢山見付けてくれたので、午後から私は自宅に戻って夕飯の串カツの準備でもしておこう。


 きっと2パーティーも食べたがる(はず)だから、沢山串に刺しておかないといけない。


 1人10本として、15人分だと150本かぁ~。

 足りるかな~?


 冒険者は健啖家(けんたんか)の人が多い。

 アマンダさんもリリーさんも、女性だけどよく食べるんだよね。

 兄達も10本だと少ないかも……。


 よし!

 1人15本で225本作ろう。

 

 上空で待機して貰っていたハニーには悪いけど、今後は午前中だけの攻略になりそう。

 ハニーを地下13階に送り、私はシルバーと一緒にホームの自宅に戻ってきた。

 

 さてまずは材料の準備だ。

 ハイオーク肉を串カツ用に細かく切らないといけない。

 白ネギは、まだアイテムBOXに沢山あったかな?


 私が召喚された日は12月24日なので、冬野菜は各アパートの部屋分が×365ある。

 白菜・キャベツ・大根・白ねぎ・里芋etc、一生使い切れないんじゃないかしら?


 白ネギを取り出して、1串に2個刺せるよう数を切っておく。

 白ネギ以外の部分は、他の料理に使用すれば良いので再びアイテムBOXに収納。


 次にハイオーク肉を、1辺が3cmくらいの大きさに(そろ)え切っていく。

 両面に胡椒(こしょう)を振ったら、白ネギとハイオーク肉を交互に刺す。


 なんせ数が多いので、途中で気を抜いた瞬間に竹串で指を突き刺してしまった!


 日本にいた頃なら消毒薬と絆創膏(ばんそうこう)の出番だけど、ここは異世界なので傷が治る不思議なポーションがある。


 何故(なぜ)か迷宮都市で売られるポーション(・・・・・)だけが、いつの間にか銀貨3枚(3万円)から銀貨1枚に(1万円)に値下がりしていたので、これ幸いと30本くらい購入しておいたのだ。


 まぁこんな刺し傷に1万円もするポーションを使用するのはどうかと思うけど、購入したのは異世界のお金で日本円じゃないから問題ない。


 だって私、大金持ちですからね~。 

 

 ばい菌が入ると怖いので、傷口を水でよく洗い流してから消毒液をかけポーションを使用する。

 すると痛みもなくなり、傷口も塞がった。


 まだこれから準備をしないといけない事が沢山ある。

 指先に怪我をしていると作業がし(づら)いので助かった。


 225本の串を刺し終わる頃には、3時間が経過していたので安全地帯のテントまで戻る。


 テント前には、治療待ちの女性冒険者が担架(たんか)の上で待機していた。

 おっと、これはフォレストウサギの角で刺されたのかな?


 何度も怪我人を見ている間に、どの魔物で怪我を負ったのか大体分かるようになってきた。

 刺された部分は右腕上腕だ。


 鎧は脱がされており、右袖も肩口から切られ傷口が露出(ろしゅつ)した状態で上部を止血のために(ひも)で結んである。


 でも痛みは相当なものだろう。

 彼女の瞳は赤くなり泣いた跡が残っていた。


 私は今、兄達が何処(どこ)にいるかマッピングで確認する。


 あぁ、ちょっと遠いなぁ~。

 旭と一緒に川沿いのトレントと交戦中だ。


 私は怪我人の女性冒険者に「メンバーを呼んでくるので、もう少しだけ我慢して下さいね」と声をかけ、シルバーに乗って兄達の下に駆け出した。


 そして安全地帯を抜けると、すかさず兄の隣に移転し声をかける。


「お兄ちゃん。今、怪我をしている女性冒険者の人がテント前で待っているから、直ぐに戻ってくれないかな?」


「突然、隣に現れたら驚くだろう! 移転する時は正面にしろ!」


 あっ、そっか……。


 私はマッピングで見てから移転しているけど、兄からしてみればいきなり隣に人が現れた状態だからビックリするわよね~。


 驚かせてしまったようで申し訳ない。


「ごめんなさい。怪我をしている女性が痛そうだったから気が急いていたの、今後は注意します」 


「あぁ、そうしてくれ。じゃあこのまま安全地帯付近まで移転しよう」


「了解!」


 移転後、2人はフォレストに乗って安全地帯に入っていく。

 私もシルバーに乗って、その後を追い駆けていった。


 フォレストが成人男性2人を乗せても、シルバーより速度が出ているのはどうしてだろう?


 もしかして私、シルバーに速度制限されているのかしら?


 きっと最初に吹き飛ばされて落下した事を、まだ覚えているんだろう。

 シルバーは賢くて優しい子ね~と、背中を()でてあげると嬉しそうにシッポを振る。


 シルバーから降りテイムLvを上げてお話し出来るように頑張ろうと言うと、なんだかとても激しく首を振っていた……。


 この子は私と沢山話したいらしい。

 現在のテイムLvは4だ。

 念話を覚えるのは何時(いつ)だろう?


 テント前まで辿(たど)り着くと、既に女性冒険者の治療は終わって旭が金貨17枚(1千7百万円)を受け取っている所だった。 

 

 テント内に入ってホームの自宅でトイレ休憩を済ませたら、本日最後の攻略に2人を送り出す。

 私は自宅で夕食の『串カツ』の準備をしていると言ったら、兄が「またビールが飲みたくなるものを……」と言って笑っていた。


 さて続きをしよう!


 パン粉を付けるために、卵液と小麦粉を混ぜ合わせたバッター液を作っておく。

 そうすると小麦粉と卵液を別々に付けなくて済むので、時間の短縮になるのだ。


 1本ずつバッター液にクルクルと回しながら付けて、パン粉をまぶす作業が225本!


 ちょっと職人になった気分ね~。


 串カツの準備が終了したら、キャベツをざく切りに切る。

 このキャベツは、串カツの串に刺してソースを付けて食べるのがお約束だ。


 後は陶器の壺にソースを入れ替えれば夕食の準備は、ほぼ完了。

 他に『ナン』と『シチュー』があれば、兄達もお腹一杯になるだろう。 

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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。


応援して下さる皆様がいて、大変励みになっています。

これからもよろしくお願いします。

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