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椎名 賢也 17 ダンジョン 地下1階 夜間攻略 1

 翌日。

 沙良から攻略の時間を夜にしたいと提案があった。

 

 ダンジョンは24時間出入り自由なので夜間にしたいと言う。

 確かに、ここの男性冒険者はマナーが悪い。


 このままでは一番換金率の良い、リザードマンとファングボアを狩る事は難しいだろう。


 俺は沙良の提案に賛成した。

 明日から、夜9時~翌朝6時をダンジョン攻略の時間と決める事にする。

 

 今日は冒険者活動を中止して、リースナーの町を散策したいと言うので付いていった。


 ミリオネの町より人が多い気がするな。

 ダンジョンがあるお陰で冒険者もそれに対する店の数も増え、結果的に多くの人が集まっているんだろう。


 沙良は露店の価格を調べているみたいだ。


 この町でも路上生活をしている子供達を沢山見かける。

 倍は居るんじゃないか?


 怪我をした大人も多いな……。


 すれ違う男性冒険者の目が気になって、沙良は落ち着かない様子だ。

 余り良い感情で見られているとは思えない。


 俺達は足早にその場を去った。


 ダンジョン攻略2回目。

 俺は沙良に地図を購入してほしいと伝える。


 事前に無いとは思うが……待ち伏せ等のしやすい場所や、今どこにいるのかを把握しておきたいからだ。

 沙良だけが迷路状になっているダンジョン内を知っているだけでは、初手が遅れるかも知れない。


 地下1階の地図(銀貨10枚・10万円)を購入後、羊皮紙に記入されている地図を見てみる。

 実際の精度はダンジョン内で確かめよう。


 今日から夜9時に冒険者ギルドを出発する。


 乗合馬車で一緒になった4人組の女性冒険者達と、沙良は1時間の間に仲良くなって色々話をしていた。


 俺は馬車の中で購入した地図を見ながら道順を覚えていた。

 

 会話を聞いていると、やはり換金率の良い魔物は男性冒険者が率先して倒してしまうらしい。

 攻略時間を夜にして正解だったか……。


 会話の途中で奴隷商の話が出た。

 沙良が小さいからと特に注意をされている。


 異世界にあるとは思っていたけど奴隷か……。

 奴隷制度がない現代日本で育った俺達には、理解する事は出来ないな。


 しかし、沙良は一体何歳くらいに見られてるんだ?

 この世界の人は日本人より確かに平均身長は高いが……。


 18歳には、まぁ見られていないんだろう。

 小さいという言葉を使うのは、俺の感覚から言うと12歳くらいの子供までなんだがなぁ。

 

 まさか12歳に思われている事は無いだろう。

 そのくらいの年齢にしては、色々育ちすぎている。

 ということは14~15歳くらいか?


 女性は20代後半のようだから沙良が14~15歳くらいに見えているなら、小さいと表現してもおかしくはないか。


 1時間後。

 ダンジョンに到着し入場料を銀貨1枚(1万円)支払って中に入る。


 沙良の指示通り迷路状のダンジョン内を魔物を狩りながら移動していると、(ようや)くリザードマンを見付ける事が出来た。


 今回は武器を持っていない。

 前回は、やはり冒険者の武器を使用していたようだ。


 いつものように眉間にライトボールを撃って倒す。

 沙良は血抜き作業のため、頸動脈(けいどうみゃく)を槍で突き刺していた。


 しかし魔物肉は美味いんだろうか?


 一度だけ昇格祝いの席で角ウサギの料理を食べた事があるが、味付けが塩のみだった所為(せい)かもう一度食べたいとは思わなかった。


 トカゲ肉は、爬虫類なのでワニ肉同様に鶏肉に近い感じなのか……。 


 沙良は覚えたての魔法Lvをダンジョンネズミを使って上げるようだ。

 初めて攻撃魔法を使用出来ると楽しそうに討伐している。


 今まで一度もMPが使用出来ず、いつも勿体(もったい)無いと言っていたからな。

 Lv0のMP消費は1なので魔法は使い放題だ。


 俺としても沙良に攻撃魔法を覚えてもらう事は、何かあった際に自衛出来る手段が必要だと思っていたからちょうど良い。


 槍は……、役には立たないだろう。

 むしろ、敵に奪い取られる未来しか思い浮かばない。


 更に1時間後、槍持ちのリザードマンを発見した。

 Lv上げのために、お膳立(ぜんだ)てをした状態で沙良に倒させる。


 槍で突き刺す事だけ(・・)は、随分(ずいぶん)上手くなったと思う。

  

 安全地帯に到着すると、いくつもテントが張られている。

 前回とは違い女性ばかりだ。

 この状態なら沙良も安心出来るだろう。


 沙良がマジックバッグから取り出したように見せながら、アイテムBOXからマジックテントを取り出すと周囲が一瞬静まり返った。


 何だ?

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読んで下さる全ての皆様、ありがとうございます。


応援して下さる皆様がいて、大変励みになっています。

これからもよろしくお願いします。

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