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キャラメルフラペチーノはキャラメル増しにするのが正義だと思ってる。

え、だってタダだよ？　タダで増量してくれるんだよ？　神か。

私は涼華に新作のプリンのやつを奢って、優子が茜にストロベリーフラペチーノを奢ってまったり雑談。

暑いし水着見に行くとこに飲み物持って入るわけにはいかないから、店内で飲んでから行くことになった。

どんなの買おうかな。授業ンときと違うやつだろ。みんなは決めてあんの？

茜はビキニ？　あー、うん。似合うと思う。色？　白系がよくね？　派手なのよりは清楚系のが似合うと思うかな。涼華もそう思う？　だよな。

優子は？　あー、ウォーターデニムね。それいいよなー。私も考えてた。動きやすそうだし。デザインで選べ？　いいじゃん別に。

涼華は？　もう決めてある？　まだ迷ってるのか。いや、いいに決まってんじゃん。買い物ってそんなもんだろ。

んじゃ、飲み終わったし行くか。

さすが夏だな。水着コーナーすげえ広い。

うっわ、三万するぞこれ！？　さすがに買えねえわ。

ん？　何、涼華。それ買うのって？　いや、赤のビキニとか範囲外だけど。前から思ってたけど布面積少ねえ方が高いのって腑に落ちないよな。

……顔赤いけど、のぼせたか？　なんでもない？　いや、でも……大丈夫？　ならいいけど、気分悪くなったら言ってよ？

さて、マジでどれにすっかな。あ、オフショル今年も流行ってんだ。これいいかな。

ん？　茜試着すんの？　ビキニ……じゃねえじゃん。カットアウト？　着たら呼んで。どんなんか見たい。

優子はやっぱデニムで行くのか？　あ、いいじゃん。でもそれ水着感薄くね？　上はビキニタイプにしたら？

あ！　涼華それいい！　可愛い！！　ギンガムチェックがいいと思う。黒よりベビーピンクとかの方が甘めで私は好きかな。

着てくる？　うん、いってらっしゃい！　着たら呼んでよ！

あ、茜着終わったんだ。カットアウトって着たらどんな感じなんだ？

「じゃーん、似合うー？」

「うわ……。似合うと言えば物凄く似合ってるけど……ねぇ、奏」

「うん。エロい」

胸の強調ハンパないし、単なるビキニより布面積あんのになんだろうな。感想がエロいしか浮かばない。

「えー？　だめかなー」

「いや、すっごい似合ってるわよ。これ以上ないくらい」

「ほんとー？　優ちゃんがそういうならこれにしよーっと」

決まったらしい。

いや、本気で海にあれで行ったらエライことになるんじゃね？　ぽろりとかそっち系ではなくナンパ的な意味で。

茜はなんとなくパレオとか巻いて清楚系かなーとか勝手に思ってたからいい意味で裏切られたというか、なんか海外セレブとかが着てそうだよな。

まあ、いいか。

あ、涼華も着終わった？　開けていい？　オープン！

「あ、ちょっと待っ……」

「うっわ、天使」

私の彼女マジエンジェル。恥ずかしがってちょっと上目遣いでカーテン掴んだままとかあざとい。天然でやってるけどな、涼華は。

えー、もー、可愛いが天元突破してんだけど！　素で神様に拝むわ。神様とか信じてないけど。

なんで顔覆って天井見上げてるのって？　ちょっと可愛すぎてどうしようかなって思っただけ。うんマジ可愛い。乗り込んでちゅーしなかっただけ私の理性は仕事してると思う。

「あの、えっと……似合う？」

「似合ってるに決まってるし可愛い以外の感想は誰にも言わせない」

「……奏ちゃんは、こういうの好き？」

「うん、好きだよ。まあ、涼華が着てるならなんでも可愛いけどそれを置いておいても似合ってる」

「えへへ、奏ちゃんがそう言ってくれるならこれにしようかな」

ほわほわと笑う涼華が可愛い。なんだろうほんとこの可愛いの。私の彼女だけどね！

「何してんの、そこのバカップル」

「うるせえ。可愛いんだからしょうがねえだろ」

「あー、ほんとだー。涼ちゃんかわいい～！」

「あ。あたしも見たい。うわ、ほんとに可愛い。えー……ほんとに同じ女？　涼華って」

「生物学的には同じだけど色んな意味で同じじゃねえわな」

「あたしはアンタも同じ女と認めたくないけどね」

「なんでだよ」

失礼な。言葉遣い悪いからか、このやろう。別に見直すつもりないけども。子供のころから間中とか男友達とつるんでたらうつっちゃって直んなかったんだよな。

あ？　別に言葉遣い云々じゃない？　じゃあなんだよ。自分の胸に聞け？　……まあ、優子よりはでかいよ。

そこじゃないって？　じゃあどこだよ。どうなってるって言われてもな。あ、ほら、茜は牛乳好きなんだって。だからじゃね？

私？　いや、私は別に牛乳好きじゃない。じゃあ違うじゃんって言われても。遺伝だよ、たぶん。

……だから涼華？　あの、じっと自分の胸を見るのやめようぜ？　ほら、私の胸は涼華のだからいいじゃん。それに私は涼華くらいの好きだよ。

うん、真っ赤になっちゃったな。着替える？　うん、行ってらっしゃい。私も水着選ぶわ。

茜と優子は変な目で私を見るのやめてくんない？　おいこら、誰がスケベだ。久しぶりに聞いたわ、スケベとか。

どこまでもそこまでもねえよ。

私は水着選ぶからほっとけ！　優子もまだ決めてねえんじゃねえの？　もう決めた？　ああ、さっきのやつか。

一応着といた方がいいんじゃね。サイズ感って着てみないとわかんねえとこあるだろ。

着てみるらしい。

私はどうしようかな。授業で着たのはセパレートだからそれ以外……。

どうした？　茜。これがいいんじゃないかって？　ああ、オフショルの……それ私似合うか？　絶対似合うって？

あー、じゃあこれ着てみるわ。試着室、優子の隣開いてるな。

試着。

思ったよりひらひらしてないし、鏡で見る限りそれなりに似合ってはいるか。茜、いる？　あ、涼華もいるのか。

優子も試着した？　私も見たいし開けるわ。私はこんな感じなんだけどどうよ？

「腹立つくらいスタイルいいわよね、奏」

「褒めてんのか？　優子も似合ってんじゃん。ホルターパンドゥだっけ？」

「ふたりとも可愛いー！　かなちゃんはえろいねー」

「茜に言われた！？　茜には負けると思うんだが……あ、涼華。どう？　似合う？」

うん、いや、なんかすっごいガン見されてるけど。大丈夫か、涼華。似合わない？

「あ、ちっ　違うの！　似合いすぎててどうしたらいいのかわかんなくなっちゃって！！　授業のときも格好良かったし素敵だったんだけど、また全然違うしちょっと露出増えてどきどきしちゃってどこ見たらいいかなってなっちゃって！　似合ってるし格好いいし素敵だしすごくセクシーなんだけど、この奏ちゃんをあたし以外の不特定多数が見るのかって思うとそれはそれでなんか悔しいし、でも奏ちゃんが魅力的なのはいつでもだし！」

「よーし、涼華。タガ外れてるぞー。茜と優子がビビってるから落ち着けー」

「え、あっ！！」

なんかテスト期間挟んでたし久しぶりに聞いた気がする。涼華の弾丸トーク。

優子が呆気にとられてるけど気にしたら負けだ。涼華ってそんなマシンガンで喋るんだねって？　愛されてるからな、私。うぜえじゃねえよ、事実なんだからしゃーねえだろ。

茜は涼華をからかってる、のか？　あれは。涼華が真っ赤だけど、まあ、あれは大丈夫なやつだろうからいっか。あとでぎゅーしよ。

さて、着替えて会計するか。海俄然楽しみになってきたな。