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薄井君は召喚されたので異世界を漫遊する~家族の秘密を知った件~  作者: 池中織奈


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脳内家族会議with旅の同行者 ④




『煩すぎ。私の博人の耳が、変になったらどうするの? 処すよ?』

『乃愛、ステイ。確かに少しだけ声は大きかったけれど、乃愛の前に居るから緊張しているだけだよ。落ち着こう?』

『博人がそう言うなら処すのはやめとくよ。折角の家族会議で物騒なことが起こるのも博人は嫌がるもんね?』


 母さんは、本当にマイペースだ。

 父さんが止めなかったらそのままノスタとフォンセーラの命奪っていた気もする。それだけ思いっきりのよい人だから。


 ただ母さんの認識阻害は父さんにはきかないから、それもあって母さんは父さんの前では好き勝手出来ない部分もありそう。母さんは父さんに嫌われたくないって凄く思っているから。

 それこそ他の何かを全て失ったとしても、父さんにだけは嫌われたくないはず。




『うん。乃愛、一旦静かにね?』

『はーい。博人、咲人と仲良しな人でも、あんまり仲良く喋らないでね? 私は嫌だからね?』

『挨拶はするよ。特に他意はないのだから、我慢して』

『えーじゃあ、我慢した代わりにご褒美くれる?』



 うん、本当に何を聞かされているんだか。いや、これ絶対に母さんは牽制の意味も込めてこういうことしているんだよなぁ。

 母さんっていう、絶対的な神様を不快にする存在なんてこの場にはいないんだけどなぁ。




『……いいよ。でもとりあえず今は抑えて。流石に子供達の前でこんなことをされるのは恥ずかしいから』

『やった。約束ね? ふふっ、何のご褒美もらおうかなぁ』

『乃愛、静かに』



 父さんの言葉を聞いて、母さんの言葉が一切聞こえてこなくなった。なんで両親のイチャイチャを聞かされなければならないのか。慣れているとはいえ、普通にこっぱずかしい気持ち。見ていて微笑ましさも当然あるけれど。




『はじめまして。僕は薄井博人。乃愛……君達の言うノースティアの夫をやらせてもらっている。息子の咲人がお世話になっているみたいだね』

『は、はははははじめまして』

『よ、よよろしくお願いします。ノースティア様の旦那様に挨拶が出来る機会をいただけて、身に余る光栄です!』



 母さんが脅したことや母さんの態度を見て、父さんへの態度を蔑ろに出来ないと思ったのだろう。フォンセーラもノスタも緊張した様子である。




『あはは、そんなに緊張する必要はないよ。僕は乃愛と違って普通だからね。僕は乃愛と違って神様ってわけじゃ……ってそうか、僕もう神様って種族か? 乃愛、僕って神様?』

『んー。博人は博人だよ。私の作った身体に魂を入れたから神様みたいなものではあるけれどぉ。でも博人が周りに認識されるのは嫌だよ? だって私の博人だよ? 博人の世界に居るのは私だけでいいんだから』


 母さん、わざとフォンセーラやノスタに聞こえるように言っているなぁ。

 ……母さんの信者の二人が父さんに手を出したり、父さんを蔑ろにしたりとか絶対にしないのに。そんなにも牽制しなくていいだろう。




『そっかぁ。ええっと、まぁ、フォンセーラもノスタも僕は一応神枠にはなっているみたいだけど、乃愛と違って一般人みたいなものだから気負う必要はないよ』

『そ、そうは言ってもノースティア様の旦那様は神様のようなものです!!』

『ノースティア様がこれだけ愛されている方が普通の方であるはずがありません』



 ……父さんってこういう畏まった態度をされるのって好きじゃないんだよな。というか、本人の感覚は未だに一般人だろうしな。





『まぁ、うん。やっぱりこの世界の人達にとって乃愛の夫ってそれだけ影響力強いんだね。僕はこの世界にきてから、人と遭遇してないからその辺の認識は分かっていないんだ』



 まじで母さんの独占欲はすさまじすぎない? 俺は黙って話を聞きながらそんなことを考えた。

 父さんがこの世界に母さんと共にやってきてかなり経つよな? 確かに母さんが独占欲強すぎて父さんを他の人に関わらせたくないっていうのは分かっているけれど、本気で人族と関わりを持たないように過ごしていたのだろう。

 それこそ会話が交わせるのは、互いだけって状況? 俺がそれほど愛する人が居ないからかもしれないけれど、飽きたりとかしないのか? とはちょっと思う。多分飽きたりはしないんだろうけれど。





『世の中に僕の存在が広まったら、乃愛にとって不利益だったりする?』



 ああ、父さんはちょっと母さんの立場が悪くならないかを気になっているらしい。……父さん、母さんのことがとても好きだから。

 愛する妻の迷惑にかかることが嫌だって思っているなんて父さんらしい。




『博人!! そんなことは気にしなくていいの。博人は私のダーリンで、私だけのものなの! それで不利益になることなんてないの!! 寧ろ私の博人を受け入れない世界なんて滅ぼしたってかまわないもの』

『乃愛、たとえ話だよ。僕だって乃愛の旦那さんの立場を誰かに渡す気もないし、何か言われても戦う気だけど折角神様としてこの世界に舞い戻った乃愛が嫌な思いをしてほしくないって思っているんだ。だから、そんな物騒なことを言ったら駄目だよ?』

『もうっ、例え話ならよかった。そうじゃなかったら、私どうしたか分からないもん』

『分かっているよ。乃愛にそんなことをしてほしくないから、安心して』



 信者達の前だろうと、物騒で、だけれどもイチャイチャしている会話をするのは二人らしい……。






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