特別編:ギャラリー『gift』⑨
今回は恒例の特別編第九弾です。
例によって本作にいただいたファンアートを紹介させていただきます。
今回紹介するのは「砂臥 環」様から私の誕生日にいただいたお祝いイラストと、同じく「砂礫零」様からいただいたお祝いイラストになります。
尚、砂礫様のイラストはPicrewの「かわいい女の子メーカー」と「ロリメイドめーかー」で作成していただきました。
https://picrew.me/share?cd=jj7VWoiRFJ #Picrew #かわいい女の子メーカー
https://picrew.me/share?cd=vuPxT4PRwf #Picrew #ロリメイドめーかー
お二人共、その節は誠にありがとうございました!
「砂臥 環」様の、
「騎士団長と嫁」
https://book1.adouzi.eu.org/n9603fc/
「砂礫零」様の、
「伯爵令嬢に転生して極悪最凶の変態を目指しましたが、結局は普通のお色気作家になりました。」
https://book1.adouzi.eu.org/n3572fk/
も、是非ご高覧ください!
「あ、『gift』だ」
「あ、ホントだ」
とある放課後。
僕とまーちゃんが理科室の前を通りかかると、そこには例によって理科室の代わりに『gift』が鎮座していた。
うん、最早このくらいではまったく驚かなくなったよね。
慣れって怖い。
「じゃ、入ろっか」
「うん、そうだね」
どうせ入らないと始まらないんだろうから、ね。
「あー、そこは一回拒否する流れやってくんないと、私がともくんにおっぷぁいであれこれ出来ないじゃん」
「まーちゃん!?!?」
何で今怒られたの僕!?!?
「もう、ともくんなんてこうだ。えいッ! えいッ! えいッ!」
「ま、まーちゃん……!?」
まーちゃんは僕におっぷぁいコークスクリュー(おっぷぁいコークスクリュー?)をかけて、『gift』の中に押し込むのだった。
結局どっちにせよ僕はおっぷぁいであれこれされる運命なんだね(迫真)。
「画廊だああああああニャッポリートオオオオオ!!!」
「何気に初の組み合わせ!!」
今まで「画廊だああああああ」に「ヒャッハー」とか「のわっさほーい」がくっついたことはあったけど、本家「ニャッポリート」がついたことはなかったはず。
まあ、そもそも元々はまーちゃんが考えたワードなはずなのに、いつの間にか僕専用みたいになっちゃってるよね「ニャッポリート」。
「さてと、今回のファンアートは、と。……って、ニャッポリートオオオオオ!?!?」
「まーちゃん!?」
今までの分を取り戻すかの如くニャッポリート言うじゃん!?
い、いや、それよりも、そんなにまーちゃんが驚くファンアートって……!
「え、ええええええ!?!?」
まーちゃんの視線の先を追うと、そこには――。
ここで変公かよッ!!!!
しかもセーラー服の上に白衣着てるって、大分ニッチな性癖突いてくるな!?
何故かギャルゲーみたいな選択肢も出てるし!
その割には実質どれもイエスだから選択肢の意味ないしねッ!
あとこの変公が持ってる謎の液体、絶ッッ対またろくでもないもんだろッ!!?
……ん? 待てよ?
この上の方に書かれている、『正樹、私からのプレゼントだ。』ってどういう意味だ?
「ふふふ、これには少し説明が必要でしょうね」
「マサキさん!?」
今回は出てくるの早いですね!?
も、もしかしてこの、『正樹』というのは……。
「ええ、お察しの通り私のことです。――実は私、4月13日が誕生日でして」
「あ、そうなんですか」
上沼恵〇子や西城〇樹と同じ誕生日ですね。
あと、マサキさんの漢字って『正樹』だったんですね。
「私への誕生日プレゼントとして、当時梅ちゃんがこれをプレゼントしてくれたという訳です」
「へえ」
変公とマサキさんてあまり接点なさそうだけど、実はそうでもないのかな?
「フッ、そういう訳だ。感謝するんだぞ、マサキ」
「「――!!」」
例によって変公が音もなく僕達の後ろに立っていた。
まあ、ここが理科室である以上、いるとは思っていたけどね!
てかマサキさんのこと呼び捨てにしてんのかよ……。
大分マサキさんの方が年上だと思うんだけど……。
「ははは、本当に梅ちゃんにはいくら感謝してもしきれませんよ。その上こんなものまでいただいちゃったんですから」
マサキさんは僕達の真後ろに目線を向けた。
「え? こんなものって? ……ニャッポリートオオオオオ!!!!」
「まーちゃん!?!?」
今日のまーちゃんはニャッポリート大盤振る舞いだねッ!!
年に一度のニャッポリートデイだねッ!(は?)
「――!?!?」
僕もまーちゃんに倣って後ろを振り返ると、そこには――。
金太郎コス……だと……!!
これはあれか……!
ハロウィンの時に変公が着てたやつか!
いやいやいや、さっきのセーラー服の上に白衣も大分攻めてたけど、この金太郎の腹掛けの上に白衣は最早異次元だな。
人類史上初の組み合わせではないだろうか?
しかも『金太郎コスで祝ってほしいとは……いい趣味だな、正樹?』ってことは……。
「ええ、梅ちゃんのこの格好は、私からリクエストさせていただいたんですよ」
「フッ、まったく、とんだ変態だな、マサキは」
頭に特大ブーメラン刺さってんぞッ!!!
まあ、マサキさんが変態だという点には、残念ながら頷かざるを得ないけれども!
「しかも私への誕生日プレゼントはまだあったのです!」
マサキさんは更に隣の絵を指差した。
「ニャ、ニャッポリットオオオオン!!!!」
「ニャッポリットン!?」
勝手にマイナーチェンジしないでよまーちゃん!!
今やニャッポリートは僕のものでもあるんだから!
「こ、これは……!?!?」
僕もまーちゃんの目線を追うと、そこには――。
ね、猫耳の熊谷さんと未央ちゃん????
いやどういうシチュエーションなのこれ!?!?
状況が謎過ぎるでしょ!?!?
この二人って接点あったっけ???
しかも未央ちゃんはまだしも、熊谷さんもマサキさんとお知り合いだったの……!?
……ん? おや?
この『HAPPY BIRTHDAY to 間咲兄さん☆彡』って文字……。
さっきはマサキさんの漢字は『正樹』だったけど、今度は『間咲』になってるな?
これどっちが正しいんだろう?
そもそも『マサキ』って姓なのか、名なのか、どっちなのかな?
「押忍! マサキ兄さん、こんちゃっすッ!」
「まさきくんまさきくーん」
「「――!!」」
今度は熊谷さんと未央ちゃんが現れた。
熊谷さんは肘北の生徒だからまだわかるけど、何故ここに未央ちゃんが!?
しかも熊谷さんはマサキさんのことを『マサキ兄さん』って呼んでるの??
いったいどういうご関係なのかな?? かな??
「おお、これはちょうどいいところに来てくださいました。熊谷さん、いつものアレお願いしてもよろしいですかね」
「押忍! 任せてくださいっす! こちらこそいつもお世話になってるっす!」
いつものアレ?
とは?
「ハアアアアアァァ――チェストオオオオオオッッ!!!」
「ごはあああ!!」
「マサキさんッ!?!?」
熊谷さん渾身の右正拳突きがマサキさんの鳩尾にクリーンヒットし、マサキさんは画廊の端まで吹き飛んで壁に激突した。
マ、マサキさあああああああんッッ!!!!(迫真)
「ぐ、ぐふぅ……。流石熊谷さん、今日も素晴らしい正拳突きでしたよ……。ありがとうございます……」
「押忍! こちらこそいつも正拳突きの練習台になっていただき、恐縮っす!」
なるほど、ウィンウィンなご関係な訳ですね!
今日も肘北は平和です(白目)。
「オイ熊谷、何やってんだよお前、こんなとこで」
「さ、相模センパイッ!?!?」
孝一兄ちゃん!?
まさか孝一兄ちゃんまで来るとは!
「ち、違うんす……。今のは、見なかったことにしてくださいっすーーー!!!」
「ごはあああ!!」
「孝一兄ちゃんッ!?!?」
今度は孝一兄ちゃんの鳩尾が熊谷さんの正拳突きの餌食になった。
あーもうめちゃくちゃだよ。
「ハッ!? しまったっす!! センパイ!! センパーーーイッ!!!」
ぐったりしてしまった孝一兄ちゃんを熊谷さんが抱きかかえた。
熊谷さんのおっぷぁいが顔に当たっている孝一兄ちゃんは、とても安らかな表情をしていた。
「フッ、これにて一件落着ッ!!」
例によって変公が胸の谷間から扇子を取り出し、パンッと小気味良い音をさせながら広げた。
――お前のそれで一件落着だったこと一度もねーけどなッ!!!
微居「……俺は相模先輩みたいな無自覚リア充が一番嫌いなんだ」
――ゴトトトトッ
絵井「だからって岩を投げていい理由にはならねーからッ!」




