僕は私
いわゆる男性向けの格好をする事で、周囲は、僕と自然に接する。それは、何も悪くない。
だけど本当は、違う。
僕は私であり、私は、長い明るい髪を巻いて結い上げたい。ピンクと緑のコーデが、可愛い。そこに、引き締まった紺のヒールを履いて歩く。心のまましなやかに。だけど慣れなくて――
躓くと、視界が白に包まれた。それも束の間、ついた手の痛みで現実に戻った。口元が、綻ぶ。私はやっと、私らしく歩み、転ぶことができた。
ある提示された絵を見て、200字前後でエピソードを書くというお題に参加したものです。
真っ白な正方形の中に、右手を伸ばして転倒しかかる女性(見た目だけの印象)のイラストでした。
私はある事をきっかけに、見たままをただ書くという事や、固有名詞、代名詞の使い方を改めたいと思いました。
少しずつ、書き方の変化を追求しているところです。
そんな中、まず駆け出しとして、このエピソードが生まれました。
このお題は、プロ作家さんのYouTubeから提示されたものです。
(2024/05/18
条件は200字までだったので、試行錯誤して200字に修正できた!
140字小説とかそれ以下を書いてる人、凄すぎる……)




