お前なんて、夏休みの宿題として片付けてやるぜ
近接戦闘を行う場合、決着がつく可能性がもっとも高いのは最初の一合だ。
一撃でも効果的な打撃が入れば、それで勝負の大勢は決する。まして武器をもっての戦闘ならなおさらだ。
響はそれをよく知っている。だから、初手は常に決めるつもりで打つ。
数の差もあって現状は不利。ならば即座にローゼスを戦闘不能にしたうえで人質にしてこの場を切り抜けるべきでもあった。
「うりゃあああああっ!!」
踏み込む響と動かないローゼス。互いのブレードが届く間合いに入った瞬間、響は腰のあたりに構えていたサイブレードを斬りあげた。途中で地面を削りながら、である。
十分にサイキックウェーブを込めたブレードの一撃は触れた地面を炸裂させ、土くれがローゼスの顔面付近へ飛んだ。そしてそのままブレードは顎先を狙う。
目つぶしを兼ねた先制攻撃。角度やタイミングなど、すべて計算した一撃だった。
これは当たる。そうすれば終わりだ。響はそう直感していた。
だが。
「滑稽だよ。そのような姑息な手が、この私に通じるとでも思ったのかね?」
響のブレードは空を切っていた。ローゼスの冷徹な視線と無感情な声が突き刺さる。
ローゼスがほんの数センチだけ下がった、事実だけを言えばそれだけのことだ。だが、響は驚愕した。『数センチ』それがあとわずかだけ小さくても攻撃は当たっていた。そしてわずかだけ大きく避けていれば、響も攻撃の軌道を変えていた。だが、そうはなっていない。
紙一重の回避。結果的にそうなってしまったものではなく意図的に行ったもの。それが理解できた。
「っ……! まだまだぁ!」
だが響の攻撃は止まらない。身体強化をかけることで速度をまし、さらに斬りかかる。
袈裟斬り、唐竹、右薙ぎ、左斬り上げ、逆袈裟斬り。呼吸をはさまず高速での連続攻撃。だがそれはことごとくローゼスのブレードによって受けられた。
サイキックウェーブによって形成された刀身がぶつかり合い、スパークが散る。夕暮れの丘に幾度となく炸裂する青白い光は幻想的でもあるが、響にはそれを楽しむ余裕はなかった。
「未開人なだけのことはある。野蛮だが勢いだけある剣だ。……私に届くとは思えないがね」
ローゼスは汗一つかいていない。全開の響にたいして、少しも感情の乱れがみえない。
「うらあああああっ!!」
響は剣舞の途中で蹴りや拳も打ち込む、だがそれもことごとく避けられてしまう。
何故だ?
攻撃を続けながら響は考えていた。
もちろん、たかだが半年そこらサイキックスキルを学んだだけの自分にPP幹部を完封できるほどの力があると考えているわけではない。相手は素養も素質もある華星人で、しかも大人の実力者なのだから。
だが、それにしても通じなさすぎる。そしてローゼスの動きが奇妙だ。
ローゼスはけして速いわけではない。いや、むしろ単純な剣速だけでいえば運動能力を鍛えてきた自分のほうが速いかもしれない。そしてパワーもそれほどのものではない。
それなのに優雅でゆるやかなブレード捌きはこちらの攻撃を巧みに防ぐ。
ブレードが斬りかかる軌道に対して、あらかじめ『構えていたように』受け止められてしまう。理由がわからない。
「この……!」
響は迷いながらも強くブレードを振り下ろした。
「無駄だ。諦めたまえ」
この攻撃もあっさり切り払われてしまった。それも、ローゼスは左手だけでブレードを握っている。つまり、ローゼスの右手は空いていることになる。
「やば」
い。とは続けられなかった。
ローゼスは光を放つ右手を響の腹部にかざし、至近距離からテレキネシスを放っていた。
「ヒビキ様―――――!!!」
戦いを見守ってくれていたスーズの絶叫が聞こえた。
腹部を襲う圧力。内臓にまで衝撃が伝わり、同時に響の体は車にでもはねられたかのように後方に弾き飛ばされる。
「……ぐはっ……! げほっ……!」
転げまわり、なんとか立ち上がった響だったが、ダメージは軽くはなかった。吐血しているし、息が苦しい。身体強化を咄嗟に腹部に集中していなければ死んでいたかもしれない。
「……あいつ、もしかして……」
ここで響はある仮説を立てた。ひょっとしたらあの冷たい美青年は、ローゼスは精神感応能力者ではないだろうか? それもシャルトリューズのように『自分の精神で相手に影響を及ぼすタイプ』ではなく『相手の精神や思考を読み取れるタイプ』の。
それならばさっきの攻防の説明がつく。こちらの攻撃を読んでいれば対応することも出来るだろう。
「……試してみるか」
テレキネシスで吹き飛ばされた響は、偶然にもローゼスが下がらせ、手出しを禁じていた黒服の部下たちの近くにいた。そして響は彼らが内ポケットのホルスターに武器を隠し持っていることも知っている。
「……これなら!」
響は黒服の男の懐にむけてテレキネシスを放った。攻撃のためではない。彼らが持っている銃を引き寄せるためにだ。
ブラスターは黒服のホルスターから飛び出し、空中を浮遊した。武器を抜き取られた男は突然の出来事に焦りの表情を見せたが、もう遅い。
響は浮遊するブラスター目がけて跳躍した。それも、身体能力過剰使用、期末テストのときに習得した技を用いた上でだ。
空中でブラスターを掴み、間髪入れずに銃口をローゼスに向ける。勝負は一瞬、着地する前に決めるつもりだ。
――どこを狙うかは、まだあえて決めていない。
「どうだ!!」
響は最初に目についたローゼス右肩あたりに狙いをつけて、ブラスターのトリガーを引いた。
身体能力過剰使用は人間の反射速度限界を超える技であり、ブラスターの弾速は光速に近い。だから、たとえ発砲直前の狙撃箇所を決めた響の思考が読めたとしても、それから体を動かして銃撃を避けるのは間に合わないはずだ。
――再び、夕焼けが照らす丘に青白い火花が散った。
「!?……嘘だろ……」
「聞こえなかったのか? 無駄だと言っているのだよ」
銃撃を行ったままの姿勢で倒れ込むように着地した響は自分の目を疑った。
効いていない。
信じがたいことに、ローゼスはブラスターの一撃をブレードで切り払っていたのだ。
銃撃を剣で防御する。地球のSF作品ではお馴染みのことだが、それがどれほど難しいことか響は知っている。
発砲後に反応するのでは遅い、何故なら銃弾は人間よりも確実に速いからだ。やるならば、発砲の前に銃口の向きやら相手の狙いやらを読んで構えておくしかない。
しかし今回の場合それも不可能なはずだ。響は人間の限界を超えた速度で狙いを付けて発砲したのだから。
「なるほど、……そっちか」
響はさきほどの自分の仮説が間違っていたことに気が付いた。ローゼスは思考を感知するテレパシストなどではない。
防御は絶対に不可能なはずだったのだ。そう……『未来を読めでもしない限りは』
「予知、ってやつ?」
ゆっくりと近づいてくるローゼスに対して、響は問いかけた。
「ほう。気が付いたのかね。たいしたものだ。だが、それならば君が私に勝てないことも理解したと思うが?」
ローゼスはこともなげに答えた。それだけ自信があるということらしい。
予知。未来を読む力。一応はオリオンアカデミーの専攻科目にもあるし、響もその存在は知っている。だが、響の知る限り予知は他のサイキックスキルと比べて不安定なものだったはずだ。
サイキッカーのレベルによって予知の精度が上がりはするが、それでも100%確実に未来を読めるわけではない。そもそも未来は不確定なものだから。……そういうものだと基礎講座で学んだ記憶がある。
でも、ローゼスはその範囲を逸脱しているように思う。
剣筋や射線まで正確に予測し、しかも予測した情報を活用して戦っている。
「我々華星人、それも高貴な血筋に生まれついた者たちだけが至る領域の力だよ。ヒビキ・ミヤシロ」
ローゼスはすでに響の眼前にやってきていた。手を伸ばせば届くほどの間合いで、悠然と見下ろしてくる。
「……ははは。宇宙にはいろんな奴がいるな、ほんと。シャルトリューズもズルかったけど、あんたも大概だぜ」
響は軽口を叩きつつも、体中に流れる冷たい汗を感じていた。
こいつは、俺にとって最悪の相手だ。心からそう感じている。
宇宙にあがってきた響はこれまで、実力では及ばない相手にも勝利してきた。それは敵や周囲の予測から外れる行動を取ってきた結果だ。要するに、響の戦い方の基本は相手の意表をつくことにある。
だが、未来を読めるというローゼスにはそれが通用しない。おそらく、今この場でなんらかのトリックをしかけても、それが発動する未来を予知され看破されてしまうだろう。航宙機を使ったドッグファイトでも多分同じだ。
どのくらい先のことが、どの程度の精度で予知できるのか? 少なくともそれが分からない限りは仕掛けようがない。どうする。どうすればいい?
答えの見えない問題に思考を注ぐ響に対して、ローゼスはあくまで余裕の態度を崩さなかった。
片手にもったブレードをだらりと垂らし、無防備な体をさらす。さらに、目すらも閉じてみせ、口元だけが歪んでいる。
「諦めたのかね? どうした私はここだよ。予知を超える速度で私を斬ればよいだけではないか。……いや失礼、地球人の君にそのようなことが出来るわけがなかったな」
おかしくてたまらない、というようにローゼスは嗤っている。
「私も暇ではないのだよ。これからスーズ様を教育すべく、お仕置きをしてさしあげなければならないものでね」
サディスティックな冷笑に、響のなかのなにかが弾けた。
「この、野郎……!」
サイブレードを一度引く、そして即座にローゼスの胴のあたりを横薙ぎに切りつける。
つもり、だった。
瞬間、響の体に衝撃が走る。遅れて、自分になにが起きたかということに気づく。
「……うっ……ぐあっ!」
響は、刺されていた。右の太ももにサイキックウェーブによって光る刀身が突き立てられている。攻撃に入るわずかな一瞬を読まれ、その隙をつかれたのだ。
「ほう、泣き叫ばないとはたいしたものだね。だが、しばらくは立ち上がることもできまい?」
ローゼスは嘲りの言葉とともに再びテレキネシスを使用した。
防御の遅れた響の体はローゼスの放つ強烈な圧力に地面に押し付けられた。うつぶせに倒れた状態から動くことが出来ない。手にしていたサイブレードも、地面にバウンドしてどこかへ飛んで行ってしまったようだ。
「……くそっ……」
「はははははは! 無様だな。地球人」
ローゼスの足が響を踏みつけた。だが、それでもどうすることも出来ない。
「死にたまえ。ヒビキ・ミヤシロ」
このまま背中からブレードを突き立てられれば間違いなく即死する。スーズをあいつらに取り戻されてしまう。当然アカデミーにも戻れないし、響の夢は叶うこともなく、親しくなった少女たちとも二度と会えなくなってしまう。
そんなことが、認められるか。
なにか、手を考えなければならない。
「……できる、俺になら、出来る。何か考えつくはずだ……!」
響は自分を奮い立たせて必死に考えを巡らせたが、結論が出るよりも早く、別の人物が声を上げた
「やめてください! ローゼス!!」
少し離れたところから発せられた悲痛な叫び。可憐な声であるからこそ痛々しいそれは、スーズのものだった。
「……スーズ様。さきほども申し上げた様に、この男は邪悪なテロリストです。誅せねばならないのです。ご理解ください」
ローゼスのスーズへの言葉はさきほどまでと変わらず、慇懃なものにも聞こえる。
だが、ローゼスは彼女のほうを見てもいない。この男は、そもそもスーズの言葉や感情などどうでもいいのだ。当然、スーズの願いを聞き入れるつもりもなければ響へのトドメを止めるつもりもないだろう。
「……スーズちゃん……」
うつぶせに倒れ伏した響は首だけを動かし、スーズのほうに視線を向ける。
そこには、予想外の光景があった。
「も、もし、あなたがヒビキ様を殺めるようなことがあれば……あれば、スーズは……!」
スーズはさきほど響の手から弾き飛ばされたサイブレードを握っていた。
しかも、その刀身を自らの喉元に向けている。
「……スーズは、この場で自害します……!」
絞り出すように口にした言葉。目に涙の粒を溜めた彼女は、真剣な口調だった。
響にはわかる。あれは、本気だ。
「……ご冗談はおやめください。あなたにそんなことが出来るはずがない。さあ、そのブレードを置くのです」
ローゼスの声に焦りの色が浮かんだ。スーズの言葉を図りかねているのだ。
「スーズは本気です。ローゼス、あなたは私に死なれては困るのではないですか?」
「……たしかに。貴女は我々にとってまだまだ必要なお方だ」
「……スーズは、あなたとともに帰ります。もう二度と、許しもなく外出も致しません。ですから……!」
懇願するスーズの言葉が、響には痛かった。
彼女がそうしたいわけはないのだ。今日、あれほど楽しそうだった彼女が、もとの状態に戻りたいはずがないのだ。それなのに。
「……だめだ。……スーズちゃん」
スーズは、自分を助けるために命を懸けている。たった一日デートしただけの相手のためにだ。それは多分、彼女にとって今日という日が本当に特別なものだったから。宮城響を大切に思ってくれているから。
それが哀しくて、悔しい。
「ローゼス、貴方にも未来を見る力があることはスーズも知っています。では、見てください。貴方がヒビキ様を殺めたあと、スーズが生きているのか……!」
スーズの瞳は真剣そのもので、だからこそ響はあることに気がついた。そしてそこから考えを広げていけば、さきほどは至らなかった可能性にたどり着く。
ちくしょう、もっと早く気が付いていれば。こんなことにはならなかったのに。
だが、響の内心とは無関係に、ローゼスもまた結論をだしたようだった。
「……いいでしょう。そこまで仰るならこの男は生かしておきます。もともと、必要なものさえ手に入れれば、殺す価値もない男だ」
ローゼスはため息をつき、響の背を踏む足をおろした。
だが、テレキネシスは解除されていないため響は動けないままだ。
ローゼスは、響がネックレスにして持っていた『ミンタカ』を引きちぎり、奪った。
「喜べ。ヒビキ・ミヤシロ。スーズ様の願いに免じて、この場は命だけは助けてやろうではないか。ミンタカを持たない貴様などどうでもよい存在だ。……だが、次に我々の前に現れた際には、確実に殺す。……覚えておきたまえ!」
侮蔑と脅迫のセリフが、動けない響に浴びせられた。あわせて、頭部への蹴りもだ。
倒れ伏した状態で頭を蹴られるのは痛い。脳が揺れて、意識が無くなっていくのがわかる。
それよりもなによりも、ローゼスたちに連れられて行くスーズの姿の方が心を騒がせる。
「……スーズのせいで。……ごめんなさい、ヒビキ様。ごめんなさい。……どうか、スーズのことはもうお忘れください」
何度も謝り、顔をくしゃくしゃにして泣きじゃくる女の子を見て響は思う。
冗談じゃない。忘れられるわけがない。俺は……
※※
「ヒビキどん! 気がついただか!?」
目が覚めたとき視界に入ったのは幼馴染の大男だった。場所は、見知らぬ清潔な部屋、いや、普通に考えれば華星の病院だろう。響の携帯端末であるサイキックデバイスにはGPS機能も備わっている。連絡の取れなくなった自分を心配したカクに助けられたということらしい。
「……カク……。今、何日だ。華星に来てから何日がたった?」
「? 三日目だべ。朝別れたとこだ」
そうか。じゃあ、あれからそれほど時間はたっていないようだ。丘で戦った時は夕方だったが、今は日が落ちている。同じ日の深夜、というところらしい。
「それにしても、いったい何があっただよ? 響どんがそこまでやられるとはタダゴトじゃねぇべさ」
カクの問いかけに響は答えなかった。少し考えを整理したかったのだ。
「……こみいった話だから、あとで説明するよ。それより、ありがとな。おかげでなんとか動けそうだ」
体のアチコチが痛いが、病院に搬送されたおかげで細胞活性化包帯や回復デバイスの恩恵が得られた。これなら、いける。
「だども」
「俺がボコボコにされるのなんて、昔はよくあることだっただろ」
響はベッドから起き上がり携帯端末を起動した。そしてある情報を確認する。
スーズに発信機がつけられていたように、響も大事なものの所在はわかるようにしてあるのだ。シール型の発信機はすぐに気づかれることはないだろう。
ミンタカが奪われたことは、幸いだった。
「……プライベートポートに向かってるな。宇宙に出てどこかに向かうつもりか……?」
個人用の宙港。ミンタカをどこかに運ぶつもりなのか、それとも所在が知られてしまったスーズをどこかに移送したいのかどちらかだろう。
ちょうどいい。それなら可能性はさらに広がる。
響は急いで服を着替え、準備を整えることにした。
「響どん、もしかしてやり返しにいくつもりだべか?」
「ちょっと違うかな。……取り戻しに? ああいや、元々俺のもんじゃないから、奪いに? 行く」
「ほー……。まあ、オラが何言ってもどうせ行くんだべなー」
さすがにカクはこういう事態に慣れているだけのことはある。慌てることもなく、大騒ぎもしていないところがありがたい。
「ああ」
「そこまでやられたってことは、相手は強いんだべ? 勝算はあるだか?」
たしかに、強敵だった。組織的に動いているところが単純に脅威だということもあるが、それ以上にあのローゼスという個人は強い。
未来を見る力、初めて戦った予知能力者にはなにをしても通じないような気がして、一度は後れを取ってしまった。
でも違う。少し遅れてしまったけど、それが分かった。
スーズの言葉やローゼスの動き方から推測するに、あの力には弱点がある。少なくとも、ローゼスの予知には必ずある。そこをつくための方法も思いついた
「まーた女絡みだべか?」
着替えを済ませた響にカクが問いかけた。幼馴染らしい質問だと言える。
響の脳裏にスーズの姿を浮かぶ。
楽しそうにはしゃいでいる顔、やさしく微笑んでいる顔、そして最後の瞬間に見せた寂しげな涙。
大体、彼女が助けてくれなければ俺は死んでいたかもしれない。あのまま行けば最後の賭けに出なくてはならないところだった。
俺はスーズに、逃げないと言った。なんとかしてみせると言った。それを嘘にしてたまるか。絶対もう一度幸せそうに笑うところを見てやる。意地でも幸せな気持ちにさせてやる。ローゼス、次は俺を殺すだと? 知るか。殺れるもんならやってみろ。言っとくけど俺はすこーしだけ、怒ってるんだぜ。ああそうだ。アカデミーの夏休みの課題に自由研究みたいなのがあったな。よし俺のテーマは『予知能力の破り方だ』。お前なんて、夏休みの宿題として片付けてやるぜ。
なので、響はカクの質問にはっきりと答えた。
「当たり前だろ。すげー美少女連れて帰ってくるから待ってろ」
俺は、勝つ。




