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ゲノム少年は世界を知る  作者: 七刀シロ
10/12

バーチャルでリアルな世界2

久しぶりにこの物語の投稿です。

「この服可愛い」

「その羽何それ。空色に光っているよ」


 モニカとトリスは僕の気持ちを知らず、ママの指導の下で無邪気にモニカがマンバ姿からアンドロイドチックな羽を生やした黒髪エルフのアバター変更した姿を楽しんでいた。

 トリスとモニカの二人はなぜに翼を生やしたのだろうか?あれはただの飾りでこのバーチャルな空間の中では翼が無くても飛べるし、自由度満点のオーバーワールドなゲーム内では背中に生えた翼は振り向く際鬱陶しい感じる。この世界に慣れたら外すだろう。


「ところでゲノム君の姿は何ですの?」

「モニカのパパより老けているよ。そもそもゲノム君なの」


 二人が指摘した僕のアバターは初老のダンディーなおっさんのアバターだ。リアルの僕はDNAの構造上老けることができないのでバーチャルな空間くらいは年を取った姿をしていたいからこのおっさんアバターを愛用している。バーチャルな空間だから体の衰えを感じることはできないけどね。


「そうだよ。僕だよ。それより何して遊ぼうか?」

「ねえ?このテーブルの上に置いてあるのは何ですか?食べ物?」

「黒くて暖かくてプルンってしているよ。こんな物見たことがないけど美味しい。食べていいの?」

「食べ物だけどってもう食べているよ。いいけど」


 僕に聞く前にモニカがチョコレートアイスを一口自身の口に入れていた。

 おかしなアイスを味わった後に食べていいのと聞くのは遅いと思う。妖精の姿のトリスはこれが食べ物だとわかると思いっきりアイスにダイブした。ここがバーチャルな空間だからアバターの身体や服が汚れないけどリアルで間違えてもやらないよね?


 暖かいアイスが気に入ったのかお代わりを要求されたので二人にここが現実とは違うからいくら食べてもお腹が膨れないから食べても無駄と伝えたら喜ばれた。おいしい物が永遠に食べられると。


「ほかに何か食べ物はないのですか?」

「データとしては数十万ほど料理は再現可能だよ。何か食べ物を言えば再現できるけど」

「じゃあ、これみたいな不思議な触感のお菓子をお願いします」


 二人は甘い物をが食べたいようだ。しかもこのチョコレートアイスみたいに触感や触温を魔改造したものを。

 彼女達は僕が暇つぶしがてら魔改造した料理を楽しんでいる。


「もういいかな。ママ、『海桜の街の青春学園』をお願い」

「了解しました。『海桜の街の青春学園』を起動します」


 二人が魔改造料理に夢中になっているので、二人を待っていてもゲームが始められないので強制的にゲームを起動させた。

 これから始めるゲームは『海桜の街の青春学園』は海辺の街を探索しながらNPCと楽しく学園生活を楽しむオープンワールドゲームだ。

 すでに攻略済みのゲームだが、個性的なキャラや面白イベントが盛り沢山なゲームだ。


「あら?変わりましたわ」

「ゲノムくんが何か始めたのかしら?それにしても綺麗な場所ですね」

「そうね。さわやかで気持ちいわ。トリス!姿がさっきのと違いますわ」

「モニカだってさっきと変わっているよ」


 自分が作ったアバターが変わっていることに二人は驚きの声を上げる。

 そうこのゲームはプレイヤーの姿が決まっているのだ。男の子と女の子の主人公があって、その主人公の姿でこの世界を歩くのだ。

 モニカとトリスは同じ姿をしている。髪や目の色は違うけど。

 それはゲームの設定上、主人公の姿が固定だからだ。アバター設定の性別で女性にしたら女主人公になるが、それが複数のプレイヤーの性別は被った場合、区別の為にプレイヤー1は髪と目が赤でプレイヤー2は青で見分けることができる。

 赤がモニカで。青がトリスだ。


 先ほど言った通りこのゲームはすでに攻略済みだ。ストーリーは最終日の日にセーブして放置していてそのままだった。プレイヤーがある場所に行けばエンディングとなる。それがどこに行くのか久しぶりにプレイだから忘れてしまった。

 だが、そんなのはどうでもいい。このゲームはミニゲームが面白い。

 十種類のミニゲームがあり、ストーリーを知らなくても楽しめることができる。


 五時間にわたり『海桜の街の青春学園』のミニゲームで遊んだ。


「もうそろそろ夕食にしよう」

「えー、もう少し遊びましょうよ」

「そうよ。遊び方を覚えたばかりなのよ?これからなのよ」

「楽しんでくれて嬉しいけど、リアルはもう夜だよ。本当の身体も空腹だと思うから今日はこれで終わりだよ。ママ、二人のポッドを起床システムを実行して」

『了解しました。起床システムを実行します』


 ママにブーブー言う二人をポッドから起こすように頼んだ。

 ママによる強制的に起床システムが実行されて僕の前から二人が消えた。

 僕も二人の後を追うようにポッドの電源を落として、リアルな世界に戻った。


「ママ、夕食の準備をお願い」

「メニューはいかがしましょうか?」

「ん-、そうだね。久しぶりにハンバーガーが食べたいな。おともにフライドポテトとコーラもつけて。デザートはママに任せるよ。そして二人にも同じ物を。ここに運んで欲しい。僕はトイレに行ってくるから二人の面倒を少しよろしく」


 二人はすでに目覚めているみたいだが、バーチャルな世界がよほど気に入ったらしく、強制的に電源を切られたポッドの中でバーチャルな世界へ戻ろうと頑張っていた。

 僕はポッドから出て早々、ママにいろいろ頼んでトイレに向かった。

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