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異世界建国記  作者: 桜木桜
間章Ⅶ 魔女の過去
243/305

第二百四十三話 黒崎麻里Ⅲ

一応言っておく

グロいです


予告通り二話投稿です

マリリン嫌いな方は飛ばしても構いません

あんま好きじゃないけど、大丈夫な人は読んでください

マリリンファンはぜひ読んでください

リョナとか大好きな方は期待して読んでください

 「……何で、生きてるの?」


 私、黒崎麻里はフラフラしながら立ちあがった。

 狼に食べられたのは、ただの夢、幻覚だったのだろうか?


 そう思い、辺りを見回す。

 緑の草を覆い隠すように、真っ赤な血の絨毯が広がり、所々にはピンク色の塊が落ちていた。


 それが私の血液と、体の破片であることに気付くのにはさほど時間は掛からなかった。


 「うっ、ゲホ、ん、っぐ、ゲホ」


 口から胃液が溢れ出る。

 狼の緑に光る眼を思い出すだけで、全身の震えと寒気が止まらない。


 私は何度も、何度も胃の中のモノを地面に撒き散らした。


 「早く、逃げないと」


 私は吐き気を堪え、何とか立ち上がる。

 空を見上げると、東の方角に太陽が煌めいていた。


 太陽が東から西に上るのは、異世界も変わらないらしい。

 もっとも、何となくだが太陽も地球とは少し違うような気がするけど。


 「もう、あんな思いは嫌だ……」


 私は必死に足を動かして、森の中を彷徨い歩く。

 この世界に安全な場所があるのか、あるとしたらどうすれば辿り着くのか分からない。


 しかし、この森が危険な場所であることは確かだった。


 「痛い!!」


 チクりとした痛みが腕に走った。

 小さな虫が腕から飛び立つ。


 腕には赤い腫れ物だけが残った。


 「う……早く服を調達しないと」


 私は両手で自分の体を抱きしめる。

 

 狼に全身を噛まれ、食いちぎられた所為で、すでに服と呼べるモノは無くなっていた。

 

 上半身の服は細切れになり、辛うじて体にへばりついているだけ。

 スカートはギリギリに破けて、下半身を隠す機能を失っていた。


 ブラジャーはショーツはもはや、どこかに行ってしまっていた。

 もしかしたら、草むらの中に落ちていたピンク色の物体のうち、どれかが血を吸い取って赤く染まった下着だったかもしれないが、何にせよそんなモノを探して身に着けたくはなかった。


 「……人、居るよね?」


 私はふと、心配になった。

 この世界が異世界なのは確かだが、しかし人間が居るのかどうかは分からない。


 実は自分が最初の人間である可能性も考えられる。

 もし、そうだとしたら……


 一生、どこだか分からない世界で、一人っきり……


 「大丈夫、絶対に居る!! お姉ちゃんと萌亜に会える!!」


 私は胸元の、奇跡的に食いちぎられなかった青色のペンダントを握り締めた。

 

 今は不幸で、辛くて、寂しい。

 でもいつか、必ず再開できるはずだ。


 そうだ、そうに違いない。

 いや、そうじゃ無ければならない。


 私は自分で自分に言い聞かせた。


 そうしないと、耐えられなかった。

 これから生きていく自信が持てなかった。


 涙を堪えながら、棒のようになった足を必死に動かす。

 喉はカラカラで、空腹で死にそうなほど苦しい。


 それでも、何とか森から出ようと私は足を進める。

 森から出たかった。

 もう、二度とあんな、狼に生きて食べられるような目には会いたくなかった。


 そして……

 ああ、これは何の運命の悪戯だったのか。


 目の前に、広い平原が姿を現した。

 森を抜けることに成功したのだ。


 もし、私が転移したのが森の奥だったら森を抜けることはできなかった。

 私が進んだ方角が真逆だったら、こんなに早く森を抜けることはできなかった。


 もし、ほんの少しでも進んだ方角がズレていたら……

 少しでも森を出るタイミングが違ったら……

 私の運命は大きく変わっただろう。


 私は、あの時何も考えていなかった。

 何も考えられなかった。

 ほぼ全裸に近い小娘が、人と遭遇する可能性が少しでもある場所に出るということが、


 どのような結果を生むか。

 何も、考えていなかった。


 あの時、少しでも様子を見ていれば……

 

 しかし、私は大喜びで森から出てしまったのだ。

 そして……


 誰か、人がいないか、探しに出てしまった。







 暫く、歩いていると遠くから、何か近づいてくるモノが見えた。

 私は思わず身構えた。

 また、狼や野獣の類かもしれない。


 全身から冷や汗が噴き出る。

 しかし、それは杞憂に終わった。


 遠方から近づいてきたのは、人だったのだ。

 馬に乗った数人の人が駆けて来た。


 体から力が抜けるのを感じた。

 何はともあれ、人であることは確か。


 私は大きく手を振った。


 「すみません!! 助けてください!!!」


 あの時、手を振らずに逃げていれば……

 そう思わずにはいられない。


 本当に軽率な行動だった。


 私の声に気付いたのか、馬に乗った人たちは一目散に私のところに来てくれた。

 小柄な馬に乗った、独特な服装をした男性が三人。


 私を取り囲んだ。


 「あの、すみません。私、遭難してしまって……近くに人の集落が無いか、教えてもらえませんか? あと、お水か何か……」


 しかし、男性三人は不思議そうに顔を傾げた。

 そして向かい合って、聞いたことも無い言語で会話を始める。


 『何言ってるんだ? こいつは。分かるか?』

 『さあ? 少なくとも、華人の言葉じゃねえのは分かるけど。大方、どっかの部族の奴隷が逃げ出したとか、その辺りじゃねえか?』

 『まあまあ、どうでも良いじゃないか。そんなことは。大切なのは、滅多にいない上玉が、こんなところを全裸でうろついてることじゃないか』


 何を言っているのか、全く分からない。

 誤算だった。

 冷静に考えてみれば、異世界で同じ言語が使われているとは限らない。


 しかし、何が何でも私の現状を伝えなければならない。


 「あ、あの……水をくれませんか? 水だけでも良いので」


 私は身振り手振りで何とか意思を伝えようとする。


 『何か言ってるぞ』

 『大方、水をくれだろ。どうする? 馬乳酒をやるか?』

 『馬乳酒なんて、上等なモンをやる必要はねえだろ。っくく、なあ、分かってるだろ?』

 

 何故か、一人の男が笑いだした。

 それを見て、残りの二人の男が笑いだす。


 不思議と悪寒が走った。


 『そうだった、そうだった……何も俺たちがやれる飲み物は馬乳酒だけじゃねえ。なあ?』

 『はは、そうだな。一番最初は俺で良いか? 俺が最初に見つけたわけだが……』

 『何のために女に口が三つあると思ってるんだ? 喉が渇いてるみたいだし、勿体ぶらないでたっぷり飲ましてやればいい。……たっぷりと、な』


 男三人はニヤニヤと、笑みを浮かべながら馬から降りた。

 そして……

 愚かなことに、ここで初めて自分が全裸であり、相手が複数の男性であることに気付いたのだ。


 私は駆け出した。 

 すでにパンパンに張れた足を限界まで酷使して、何とか走って逃げる。


 しかし……

 

 「あ、っく……」


 足首に痛みが走り、同時に私は地面に倒れた。

 足には矢が突き刺さっていた。


 『命中!! どうだ、凄いだろ?』

 『馬鹿野郎。死んじまったらどうするんだ? 犯……人命救助ができねえだろうが!!』

 『全く……ああいうのは、少しづつ追い立てて相手の足が動かなくなるまで追うのが楽しいっていうのに……分かってない奴だ。まあ、良いか』


 男三人組が笑いながら近づいてくる。

 私は必死に這って逃げようとするが……


 『はい、残念』


 男の一人が私の頭を足で押さえつけた。

 二人が私の腕を掴み、私を強引に立たせる。


 そして男の一人は私の顔を掴んだ。


 『うんうん、可愛い顔をしてるじゃん。で、お名前は?』


 何かを言った。

 何を言っているのか、さっぱり分からなかった。


 「ひゃっ!!」


 突然、私の胸に痛みが走る。

 私を後ろから拘束していた男の一人が私の胸を鷲掴みにした。


 そしてもう一人の男は私の太腿や臀部を撫でる。

 ぞわぞわと、鳥肌が立つ。


 『胸は少し小さいかな? でも十分許容範囲だね』

 『俺たちの一族の女や、華人の村娘よりも、ずっとスベスベして綺麗な肌だ。こいつは良い』


 好き勝手、何かを言いながら後ろの二人が私の体を弄ってくる。

 ただただ恥ずかしくて、不愉快で、怖かった。


 『ねえ、名前聞いてるんだけど。聞こえない? これから仲良くするんだから、名前くらい知りたいんだけどな……』


 男は何かを不満そうに言った。

 そしてニヤリと笑みを浮かべる。


 お腹に強烈な痛みが走った。


 「っぐ、ゲホ、ゲホ」

 

 『さあ、名前を言え。名前を言わない限り終わらないぞ!!』


 男は何度も、何度も私のお腹を殴りつけた。

 頭がクラクラして、お腹からせり上がってくるような痛みと嘔吐感が襲う。


 『ねえ、聞いてる?』


 男は十回ほど、私のお腹を殴ってから私の髪を強引に上に引っ張り、顔を覗き込んだ。

 私はとっさに叫んだ。

 

 「麻里、です!! 麻里です!!!」


 すると、男は満足したように笑った。


 『そうか、麻里ちゃんか。じゃあ、宜しくね、麻里ちゃん』


 

 ……そして私は犯された。







 「麻里ちゃんと俺たちが出会って、今日で三年目。乾杯!!」

 「「乾杯!!」」


 三人の男たちが酒の入った器を軽くぶつけ合った。

 馬乳酒ではなく、農耕民から略奪して奪った酒だ。


 男たちはグビグビと酒を飲む。


 そしてリーダー格の男が、自分の座っている椅子(・・)に向かって言った。


 「なあ、麻里ちゃん。君も嬉しいだろ?」

 「……はい」


 椅子が、少女がそう答えた。

 美しい肩まで伸びた黒髪、長い睫毛と二重の可愛らしい瞳。

 そして均整の取れた顔立ち。


 傷一つ、シミ一つ無い美しい肌の少女が、四つん這いで荒く息を吐きながら椅子になっていた。


 「なあなあ、麻里ちゃんが俺たちの言葉を最初に覚えたのいつだっけ?」

 

 リーダー格の男が体をわざとらしく大きく揺らしながら尋ねた。


 「皆さまと出会って……二か月です」

 「最初に言えたのは、何だっけ?」

 「『助けて』と『許して』です……」


 少女は必死に両手両足で男の体重を支えながら答えた。

 リーダーの男は満足気に頷いた。


 「うんうん、よく覚えていたね。こいつは御褒美だ」


 バチン!!

 男が手に持っていた、馬用の短鞭が少女の臀部を強く打った。


 「っぐ……」


 少女の肌が裂け。一本の蚯蚓腫れが後に残る。

 少女は歯を食いしばって、声を出さず、そして潰れないように両手両足に力を込めた。


 男は体を震わせて耐える少女を見て、少し詰まらなそうな表情を浮かべた。


 「嬉しいか? 麻里ちゃん」

 「……はい、ありがとうございます」


 少女は荒く息を吐きながら、そう答えた。

 男は満足そうに笑みを浮かべ、さらに三発鞭を打ってから、二人の友人に向き直った。


 「さて、折角の記念日なわけだから麻里ちゃんで特別な遊びをしようかと思うんだけど、どうする? 何か意見ある?」

 「遊びねえ、大概はやり尽しただろ? 歯も引っこ抜いたし、爪も剥がしたし、手足も切断して達磨にしてみたり、胃や腸、子宮を引きずりだしてみたり……」


 少女の体は、どういうわけかどんな傷を負ってもすぐに回復する。

 回復してしまう。

 だから男たちは好き勝手に少女の体で文字通り遊んだ。


 「あー、鉄板の上で踊らせるやつ、あれもう一回みたいな。最高に面白かった」

 「散々、やったじゃねえか。自分で自分の体を焼いて食わさせるのもやったし。というか、俺焼くのは好きじゃないのよ。麻里ちゃんの綺麗な肌、大好きだからさ。あまりやり過ぎると回復も遅くなるし」


 男たちも闇雲に少女の体で遊んだわけではない。

 一体、どれくらいまで少女の体が耐久出来るのか。


 そこまで調べたのだ。

 結果として、今のところ麻里は死んでいない。


 おそらく即死させない限り死なないだろう。

 というのが男たちの考察だ。


 もっとも、少女の回復力は少女自身の体力に依存するということが分かってきている。

 馬乳酒を散々飲ませた後にする拷問と、三日三晩何も食べさせずにやる拷問では、少女の回復力が大きく違うことが分かっている。


 「目玉に溶けた鉛を流し込むってのは?」

 「鉛を用意するのが面倒だろ。というか、後処理考えろよ。俺は麻里ちゃんの目玉から鉛を取り出すなんて面倒な作業、嫌だからな? というか、さすがに死んじまうんじゃね? 頭と心臓が傷つくようなことはやめて置こうぜ、って決めてたじゃん。麻里ちゃんと今生の別れになるのは嫌だよ。俺、麻里ちゃん大好きだからさ」

 「そりゃあ、俺もさ。やっぱり無しだな」


 男たちは少女に行う、拷問、遊びを思い思いに考える。


 少女は歯をガチガチ鳴らしながら、それを聞く。

 黙ったまま、言いつけ通りに椅子になっているしか少女には選択肢はない。


 何度も、何度も逃げようとして、逆らって、噛み付いて、そしてそのたびに受けて来た『罰』。

 少女は学習していた。

 男たちが何か、自分で遊ぶ内容を考えている時が一番楽な時であると。


 「やっぱり三年前の感動の出会いの再現が良くね?」

 「そりゃいつもやってるだろ」

 「いやいや、分かるよ。つまりあれだろ、抵抗する麻里ちゃんを無理やりするのよ。最近の麻里ちゃんはすっかり大人しくなっちゃったからね」


 方針が決まり、男たちが少女で遊ぼうとした…… 

 その時だった。


 銅鑼と太鼓が鳴り響いた。


 「敵襲!! 敵襲!!」


 男たちの居た、ユルト(移動式テント)の外からそんな叫び声が聞こえてくる。

 同時に馬が地面を駆ける音。


 「なに!! 見張りは何をしていたんだ!!」

 「くそ、ハリファー族の奴らか!!」

 「ぶっ殺してやる!!!」


 男たちの顔から笑みと酒が抜け、戦士の表情になる。

 短弓と剣を帯びて、すぐさまユルトの外へ飛び出そうとする。


 しかし……


 「いや、もう遅いよ。君たちの族長は殺した」


 少年がユルトの中に入って来た。

 年は十五歳ほどか、丁度青年と少年の分かれ目ほどの見た目だ。


 「……ハリファー族、族長か。若いとは聞いていたが」 

 「まあね、さて、降伏するかい? 今なら我らの部族に迎えても良いよ」

 

 少年は手に持っていた、生首を投げ渡した。

 それは少女で遊んでいた男たちの、族長の首だった。


 「誰が!! 死ね!!」

 「族長の仇!!」

 「卑怯者め!!!」


 男たちは一斉に少年に斬りかかった。

 

 「うーん、一対三も結構卑怯だと思うんだけど……」


 少年は剣を抜き放ち、一瞬で三人を斬り伏せた。


 「武器を抜いたんだ。容赦はしない。お前たちの肉親は皆殺しだよ。全く、残念だ。俺は出来るだけ遊牧民が死なないですむ、世界を作りたい、草原の世界を統一したいだけなんだけどな」


 少年は溜息混じりに呟いた。

 そして、少年は少女に目を向けた。


 「で、君は? どうやら彼らの妻……というわけでもなさそうだね。誘拐された、華人というところか」


 少年は少女に近づいていく。

 少女は顔を真っ青にして、後ずさりした。


 自分を好き勝手にしていた、圧倒的強者であった三人。

 それを一刀で切り伏せた少年。


 今の少女にとって、自分以外の人間は全て恐怖でしかなかった。

 少女は歯をガチガチと震わせる。


 少年は困ったように肩を竦め、そして自分の服を脱ぎだした。


 「っひ!! お、お願いします。何でも、何でもします。だから乱暴だけは……」


 ふわり

 少女の頭に何かが乗った。


 それは少年の服だった。

 少年は顔を少女から背け、そして顔を真っ赤にしながら言った。


 「……事情は分からないが、年の若い美しい少女がいつまでも裸でいるのは良くない。服を着なさい」

 

 少女はポカーンと口を開けた。

 一瞬、何を言われたのか分からなかったのだ。


 三年間、服を着せてもらえずに居たため、自分に手渡された服と『服を着ろ』という言葉が合致しなかったのである。


 暫く考えてから、少女は服を着た。


 服を着たのを確認して、少年は少し顔を赤くし、照れたように頭を掻きながら言う。


 「……裸を見たのは、君が裸だったからで俺に裸を見ようという意思はなかった。これは本当だ。別に見たかったわけじゃ……いや、今のは、その……決して君の裸が悪かったとか、そういうわけじゃない。君の姿はとても美しかった……ああ!! 違うよ、別にその、確かに多少の興奮はしたというか、綺麗だなあ、可愛いなあとか思ったけど、別に君を犯そうとは……ああ、興味が無いんじゃなくて、いや無理やり乱暴をしようとか、そういうのじゃないんだ。うん、そうなんだよ。うん、うん。えっと、要するにその、邪な気持ちがあって、裸を見ようとこのユルトに入ったわけではなく、純粋に敵を倒そうと思ったというか、そう、とにかく事故なんだ。だから安心したまえ」


 何を言っているんだろう、こいつは。

 少女はそう思った。


 「えっと、君の名前は? あ、これは口説いてるとかじゃなくて、ああ!! 別にその、純粋に名前を聞いてるだけ。ほら、呼ぶのに困るから、ね?」

 「……私の名前は……マ……」


 少女はそう言いかけて、口をつぐんだ。

 『麻里』『麻里ちゃん』という言葉と共に、今までの日々がフラッシュバックしたのだ。


 だから、少女は……


 「マーリンです」


 かつて、今でも夢に見る故郷で、ゲームをする時に必ず使っていた名前を名乗った。

 そして少年はそれを聞き……


 「そうか、マーリンか。うん、良い名前だね。俺の名前は……」


 エツェル・ハリファー。


 少年は名乗った。

 今は数ある遊牧民の一部族の若き族長の名前。

 やがては世界最古の遊牧民の大帝国の大王の名前を。


 こうして、やがて草原の覇者と呼ばれる、今はまだエツェル少年と

 やがて世界で最初に呪術を体系化し、呪術の母と呼ばれる偉大な、そして最凶の呪術師、今はまだただのマーリンが


 出会った。


マリリンはヒロインならぬグロイン&エロイン……

この作中のエログロ担当ですね


多分、グロいのは今回が最後でございます

ようやく『大王の加護』持ちのエツェルさん出てきたので


グリフォン様は多分次くらいに出てきます


ちなみに、マリリンの処女膜は無限再生するので現状処女です(ユニコーン歓喜)

レギュラー女キャラ唯一の処女です(敵だけ処女で、他は非処女(計算婦)って実はかなり珍しいような……)

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