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デート最終回 彼の車で1泊2日 その7

時間がないから、行くよ、と花織さんが、宿の下駄をからりと

引っかけて外に出た

城崎の外湯は、7箇所

僕らのとまった宿にも、温泉は引かれてるし

あと、エステの時間もあるということで、全箇所制覇するには、

のんびりはしてられない、とのこと

2箇所は、明日の朝風呂にして、残り5箇所は今日の内

その内3箇所か2箇所、今入って

食後、残りをはいる、という算段らしい


スタンプラリーとかもあったりと、なんだか楽しそう

宿の近くの御所の湯は、明日の朝の一番風呂を狙う

すると、1名だけど、一番風呂の札を貰えるらしい

是非とも、ゲットして鹿島さんの車につるそうと盛り上がった


花織さんも、一番札はもらってことはないらしく、

今回こそは貰ってやる、いやむしろ起きようなんていってたので

起きられなかったのが、一番の原因みたいだけど・・・


と、いうことで、一番遠い駅舎温泉さとの湯と地蔵湯

それに余裕があれば、柳湯に行こうとのこと

ただ、柳湯と一の湯は、近いから、明日まとめて行って

まんだら湯と鴻の湯のばらけた場所に

夜にいくのもいいかもしれないとの話


温泉マップを片手に、とりあえずはさとの湯へ

駅の隣りにあるお寺のような雰囲気

うーん、お城かな

中にはいると、イメージががらりと変わって

広い浴槽に、なんだか、エキゾティックな雰囲気


「トルコの蒸し風呂って雰囲気だな」

そう言うのは鹿島さん

海外旅行行ったことあるんだなぁ・・・


「こんな雰囲気なんですか?」

「ちょっと似てるね、石の上に寝ころんで、岩盤浴みたいにして

 そのあと、頼べば垢擦りしてくれるぜ

 でかい布袋から絞り出される泡に包まれて、

 おっさんに際どいところまで擦られるっていう、スリルもあるな」

なんて、思い出したのかちょっと笑ってる


へぇ、なんか想像つかないけど、面白そう

一通り暖まって、時間を確認

最初だから、体洗ったりしてからとのことなので

ゆっくり45分

今は、30分だから、ちょっと早いけど、いいかなということで

上がった


ぽかぽかとして、気持ちいい

3つも4つも行くと、のぼせそうな気がするのは、気のせいかな?

でも、折角だから入りたいしね・・・


「おい、のぼせたのか?」

ぼーっとしてる僕に、鹿島さんが、がしっと肩を持ってゆさぶった

のぼせてないけど、のぼせた人だと思うなら揺すらないで下さいよ


「まだ、大丈夫ですけど、のぼせてるのかなって思うなら

 揺すらないで下さいよ」

そういうと、鹿島さんは、にやりと笑って

「いや、ぼーっとしてるだけだと思ってるから」

って、解ってるならやらないで下さい

そして、一人で受けないでください!


「ロビーになんか飲み物あっただろ、行こうぜ」

そう言ってさっさと行こうとする鹿島さん

僕・・・またしても浴衣が問題です


「まってくださいー」

そういって、振り返る鹿島さん

振り返った途端、また笑いの壺に入ったのか、大爆笑

それでまわりのお客さんも遠慮なく笑い始めた


「着物きれないやつは一杯いるけど

 浴衣は、簡単だろー」

まわりのおじさんや、おじいさんまで笑ってる


「あーもー、しゃぁねぇなー」

そういって、ぱっぱと鹿島さんが着せてくれる

「すいません・・・」

やっぱり服を着てくるべきだったレベル


「にぃちゃんの浴衣がでかすぎるんだよ

 サイズ合っただろ?」

地元の人なのか、雰囲気漂うおじさんが上から下をみて言う

「端折らなくていいようなの次は、借りて来たらええが」

なんだか、逞しいその笑顔にほっとする


「サイズなんてありましたか?」

「頼めばな」

あれ・・・鹿島さん、知ってたってことですよね?


「からかってます」

「はい」

はいっじゃないです、それも即答ですか!

まあ、着せてくれるんだし、いいですけど


「次からもお願いします」

僕は迷わずそう言った


うん、着られないのは僕の所為ばかりじゃないってことだよね?


はい、久々の更新です、お待ち下さった方、お待たせしました(毎回いってる?)とりあえず、なんか長くなりそうな悪寒がします、うん、ということで、30話終了諦めて40話終了にしませう、では!

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