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デート?5回目 彼と僕 彼女がこれなくなった

「まこちゃーん、電話よー」

一階から、母が叫んでる

ん、電話、僕に?家電に?


「早くしなさい」

そういって、子機を持ってきてくれて

ぽすんと、布団の上に置く

まだ、布団から起きあがってない僕にあきれ果ててるみたいだ


昨日は、土曜なのに、日曜デートだって解ってるのに

先輩たち、連れ出して午前様なんだから

眠いって・・・って電話


「は、はい、真琴です」

保留を解除して、寝起き声がばれないといいんだけどと

思いつつ電話にでる


「あ、花織だけど」

あれ?花織さん、家の番号・・・そっか母経由か


「あ、はい」

なんか、声がおかしい・・・僕みたいに寝起きってことはないだろうし


「申し訳ないが、今日のデートはキャンセルさせて欲しい

 どうも・・・」

といったところで、電話の音が遠くなり

向こうでせき込む音

「風邪を引いたみたいだ」


って、どう見ても風邪です


「そ、そのようですね

 わかりました、お大事に

 それとも、何か手伝うこととか、持ってきて欲しい物とかありますか?」

一人暮らしなら、ね


「いや、大丈夫だ、寝て治ると思うし

 悪化するようなら、明日の月曜病院に行くことにする

 本当に、すまない」


いつもより低音で、テンションがひくく掠れた声

絶対熱ある


「デートが出来ないのは残念ですが

 次の機会があります

 だから、大丈夫です

 しっかり、寝て休んで下さい

 しんどくなって、助けがいるならメールでもして下さい」


そういって、電話を切る


「あらあら、まこちゃんも以外とやるわねぇ」

って、母さん


「ずっといたわよ~

 まこちゃんが、にやにや笑ってのも

 良いこといったーみたいな顔したのも

 ぜーんぶあたしの教育のた・ま・も・の~だけど

 さーて、朝ご飯用意してるわねー

 さっさと着替えておりてらっしゃーい」


歌うように話して、階段を下りていく母親に

若干の殺意と、猛烈な疲れがのしかかってきた


ううう、感謝と非難どっちが、上回ってると思います?


「そっか、風邪ひいちゃったか・・・

 じゃ、男二人のでドライブでもいくか?」

電話をかけると鹿島さんが、切り替え早くそう言った

ドライブは好きだし、鹿島さんと話もしたい

それに、鹿島さんの車はかっこいい


と、いうことで、男二人で、ドライブとなりました


「海と山、どっちがいい?」

そういう鹿島さん、なんだか、いつものデート決めのくじ引きを思い出す

「そうですねぇ~、寒いけど、海かな」

ちょっと遠いですけど・・・というと、

鹿島さんは、笑って

「オレも見たかったから、それでいいよ

 寒くなったら、近くの風呂はいってかえろーぜ

 今回は、ビールなしで」

なんて、前回の花織さんのビール事件を持ち出して笑う


二人の共通話題は、花織さんのことだけど

鹿島さんとは、先輩後輩ぐらいの年だし

スポーツマンで、多趣味な人の話はとても面白い


そんな僕に気をよくしてか、鹿島さんも

いろいろと教えてくれた


男二人で馬鹿騒ぎして、冬の海、ガチンコ勝負とかいいつつ

どっちが、波をぎりぎりで避けれるかなんてやって

ふたりして、靴とズボン濡らして

風呂入って、珈琲牛乳腰に手をあててのんだりと

学生気分復活、なんて気分で、また馬鹿騒ぎ


5回目のデート→おでかけは、こんな感じで幕を閉じました

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