54話 キミに決めた!!
※2025/7/13
一部モンスター名に誤りがありましたので、修正致しました。「アイスアサルトレオパルド」→「アイスアサシンレオパルド」
さっそく、フリージア様に近場で騎獣に出来そうなモンスターがいないか聞いてみた。すると、3つのモンスターを提案された。
「まずは「スノウヤグール」じゃな、里の者達の多くが共としていたモンスターじゃ。毛が長いので寒さに強く、力持ちで丈夫なモンスターじゃな。よく荷物やヒトを背に乗せておったよ。其方達も雪山で見たことがあると思うぞ。真っ白い毛で余り動かんから、雪の塊と見まちごうたかも知れんがのう」
雪の塊みたいな真っ白い毛のモンスター? ああ、あれか。何もないところにコユキが向かっていって、何事かと思ったら、雪を被った岩だと思っていた場所が動いて、まさかのノンアクティブモンスターだったやつ。そこそこ大きめの毛深い牛?みたいなモンスターだったな。
「じゃが、此奴は少し其方には合わんかものう。耐久力はあるんじゃが、動きは遅くての。其方達は、2人とも素早さに重きを置いておるだろう?」
うーん、確かに自分達はスピードタイプだ。耐久力があるならタンク役に欲しいけど、その「スノウヤグール」とやらの足がどれだけ遅いのかによるなあ。
「それから、ここよりもっと上の方には「アイスアサシンレオパルド」がおるぞ。此奴はスピードもあるし、かなり高い攻撃力も持つ。もし、従魔に出来たら其方らの旅路も随分楽になろう」
レオパルド?えっと、ヒョウの事だっけかな? つまり、氷暗殺ヒョウ?? ユキヒョウみたいな奴かな。名前からして強そうだ!!
「しかし、此奴もおススメはできぬ。スノウワイバーンが飛び交っている上の方に余裕で住んでいるだけあって、強さもかなりのものじゃ。今の其方らでは従魔にするどころか、返り討ちに会うのが関の山じゃろうて。里の者達でも、この「アイスアサシンレオパルド」を従魔に出来たのはただ1人。英傑と呼ばれた戦士長だけじゃった」
手負でないスノウワイバーンがいる場所に平気で住んでる奴だったのかよ! 無理無理無理!! それは、絶対勝てないな。うん、そいつを従魔にするのは諦めよう。
「最後は、一番オススメじゃ! 里の戦士達が好んで従魔にしておった奴での。ここより少し下の方に住んでおる奴なのじゃが、素早い上に脚力もあって、其方を乗せても充分活躍するだろうて」
「へえ、この里の下の方というと、雪が積もってない岩山フィールドのところ辺りですかね? 騎獣に出来そうな奴なんていたかな?」
「うむ、岩山の灌木が少しばかり生えている辺りに住んどる奴での「ウインドリンクス」という奴じゃ」
「ウインドリンクス」? 見覚えのある名前だな、どんな奴だっけ? ……ああ! あの耳が羽根みたいになってるデカい山猫か! せっかく作った毛糸の腹巻きを引き裂いた奴!! え、アイツ乗れるのか? 確かにリアルの虎とかライオン並みにデカかったけど、猫だったから騎獣にできるなんて思わなかったな。
「「ウインドリンクス」ですか、何度か戦った事があります。確かに素早くて、こちらの攻撃が全然当たらない強敵でした。うーん、「アイスアサシンレオパルド」は強すぎるから諦めるとして、鈍重だけど耐久力のある「スノウヤグール」か、素早いけど多分耐久力は余りなさそうな「ウインドリンクス」か……。コユキはどっちが良い?」
「キュン? キュンキュン!!」
コユキに聞いてみたら、ダッシュしてピョンピョン跳ね始めてしまった。これは……えーと……跳ねているから「ウインドリンクス」の方が良いのかな?
「「ウインドリンクス」を新しい従魔にするで良いか、コユキ?」
「キュン!」
念の為確かめたら、しっかり頷くコユキ。合ってたみたいだな。
「フリージア様、ご助言ありがとうございました。早速「ウインドリンクス」を従魔にしてこようと思います」
「うむ。自らより弱めの敵とはいえ、油断は禁物じゃ、気をつけて行ってくるのじゃぞ」
「はい!」「キュン!」
というわけで、フリージアに見送られて里を後にする。雪山を下り、久しぶりの岩山フィールドへ。この辺は岩に擬態してるモンスターとかもいるから気をつけないとな。
暫く辺りを散策し、何匹かのモンスターと対峙する。岩を身に纏っている「ロックリザード」など固い敵が多いので、上手く噛みつけないコユキがちょっと不満そうだ。うん、こういう時こそ【氷魔法】を使ってくれコユキ。
* * *
中々お目当ての相手と会えず、戦闘と採集などを繰り返していると、やっと「ウインドリンクス」と遭遇した。岩陰からこっそりこちらを狙っており、たまたま立ち止まって【気配察知】を使っていなかったら奇襲されていたかもしれない。危ない危ない。
「コユキ、あの岩陰だ!」
「キュン!!」
コユキに先制攻撃してもらって、奴を岩陰から誘き出す。飛び出してきたところを自分とコユキで挟撃だ!
2人がかりでも、こちらの攻撃をひょいひょい避ける「ウインドリンクス」に少々手こずったが、コユキの【幻惑】スキルを発動させたダンスで、混乱状態にさせてからは戦いやすくなった。HPを良い感じに削ってから【テイム】!
「ウインドリンクス」は、その場でぱちぱちと目を何回か瞬かせた後「ミャウン〜」と鳴いて頭を下げた。そして現れるポップアップ。
『おめでとうございます! 「ウインドリンクス」をテイムしました。名前を付けて下さい。』
「やったぞ!」
「キュン!」
無事に【テイム】出来たので、さっそく名付けタイムだ。今回はちゃんと事前に考えてきてるから安心だ! 体の色が実家の庭で大繁殖してるアレにそっくりだから、こいつの名前はこれだ!
「お前の名前は「ミント」だ! 今日から宜しくなミント。」
「ニャ〜オ!」
コユキとミントで、3文字同士。呼びやすいし、良い感じに名付けれたんじゃないかな? そう自画自賛していると、さっそくコユキが後輩になったばかりのミントになにやら「キュンキュン」と教えていた。仲が良さそうで良かった良かった。
ちなみにミントの所持スキルは、【牙術】【爪術】【空中歩行】【軽業】【風魔法】【隠密】だった。同じスピードタイプだからか、結構コユキと似た構成だな。【空中歩行】スキルが気になったので詳細を見てみると
【空中歩行】スキルLV3
空中を地面の上と同じように駆ける事ができるスキル。歩ける歩数は、スキルレベルに依存する。
習得アーツ
・空中歩行 MP15
……とのこと。空中を駆ける? そういえば「ウインドリンクス」は、妙にブレて攻撃を避けたり、追い詰めたらジャンプで軽々と頭の上を飛び越えて行ったりしていたな。単純に脚力とかが強いのかと思っていたが、あれは空中を足場にしていたのか。確かウサ丸も進化したら、空中を蹴って物凄い機動を見せていたけど、あれも【空中歩行】スキルかな? これは期待できそうだ!
その後、里に帰ってフリージア様と初対面したミントは、やっぱり硬直してブルブル震えていた。フリージア様は見た目ほど怖く無いぞ〜。
さてと、メンバーも増えた事だし、明日からはミントのレベル上げを頑張ろう! それからサドンで【騎乗】スキルの取得をして、ミント用の鞍を買わないとな! これで今後は、移動も楽になるだろう。しっかり準備して「スノウワイバーン(手負)」に再挑戦だ!
おや、地面に伏せたミントの鮮やかな緑色の背中の上に、真っ白なコユキがびよーんと寛いでる。ははっ、可愛いなー。……ん? 鮮やかな…緑色…? これ、茶色や灰色系統が多い馬や鹿の従魔の中では目立つのでは? そもそもこんなデカい猫、街道で乗ってたら凄い目立つのでは?? うわぁ、寒い場所でも大丈夫で騎乗できる従魔って基準でしか考えてなかった。どうしよう。
……ここは困った時のメンマさんだ! メンマさんに相談メールしてみよう。ごめんなさいメンマさん、ヘルプミー!!
ミントは繁殖力が高いため、地植えしたら庭を侵食されますので気をつけましょう。あとは、イチゴとかのランナーで増える系もやばい。我が家の実家の庭は、野性化したイチゴとミントの大合戦場と化した事があります……。(^ω^)




