シーン30平和な街。
私の攻撃に倒れ………そして海の深い海底に沈んでいくオグディバス。
その瞬間…………私達の勝利が確定したの。
『やったわね………………凄かったよフェルノ。』
『本当に……お嬢…本当に…頑張りましたのお。』
キャリッシュちゃんもドエルゴも喜んでくれている。
『そういえば………津波は!?』
『お嬢……それは大丈夫ですじゃ……見てくだされ。』
気がつくといつの間にか巨大な岩の壁が海と街の間に出来ていたの……これは二人の力。
『さすがねドエルゴ!』
『なんのなんの……ワシの岩の壁にさらにキャリッシュ殿が氷を纏わせてくださり……これで最強の壁ができたのです。』
『おおっ……凄いよ二人とも!!』
『あはは!アンタ達が頑張って戦ってくれてたからね!これくらいはしなきゃね!』
『ありがとキャリッシュちゃん!』
そして気がつくと津波は何とかひいていくようだった。
『おお……津波もひいていったし安心だね。』
するとそこに立っていたのはあくあちゃんだった。
そしてあくあちゃんの目の前には…………いつの間にか一人の男性が立っていた。
だけど……相当やつれきった表情で立ち尽くしていた。
そしてなんと隣で彼を支えていたのはサーベルさんだった。
『パパ…………………………………。』
『あくあ……………………………。』
二人は見つめ合い…………そして抱きしめあう。
ようやく二人が再会を果たした瞬間だった。
『『おおおおおおおーーーーーーーーーーっ!!!『ベルド』殿の救出完了だ!!!』』
兵士たちも仲間たちもこの瞬間を心から喜ぶ!!
『やったあああああーーーーーーーーっ!?』
そして。
◇
◇
◇
この街の領主であるベルド伯爵の救出はこの街………そして『ターンラニア』へと伝わった。
ベルド伯爵もそしてあくあちゃんも今回の一件にとても喜んでくれ、私達は改めて大歓迎をうけたのだった。
◇
『おおお…………そうでしたか……フェルノ様はあの冒険王レイオール殿のご令嬢でしたか……いやいや流石でした。』
そう声を上げたベルド伯爵。
『そうなんです!そして私達二人は………etc。』
と………これまでの話をしたの。
ウォルディ領の奪還はこの地に本当の平和をもたらしたのだった。
この地の美しい水の汚染によって象徴とでも言える水が病を発生させずっと苦しめてきた、それがあのオグディバスが消えた事でこれから徐々に綺麗になって行く事だろう。
◇
『あくあちゃん……夢で見た精霊さんって本当?』
私はあくあちゃんにそう問いかけていた。
それは昨日の朝の夢に水の精霊さんがやってきて力になりたいと言われたみたい……つまり私達のようにあくあちゃんは…………。
◇
◇
◇
あくあちゃんの手に握られていたのは父であるベルドが古来より家の守りとして祀っていた『聖なる杖……『水面の杖』』だった。
あくあちゃんは祈る。
『お願い……水の精霊さん……私の力になってこの街の水を綺麗にしてください!!』
水の精霊さんの言葉で彼女は祈りを捧げ事になり………今この街にいる全員で彼女と共に祈りを捧げる。
するとどうだろう………煌めく光が街中に降り注ぎ………そして。
綺麗に澄んだ水が目に見える。
そして私達の目の前にはさっきの精霊さんがいた。
精霊さんが姿を変えていく……するとそこには綺麗な女性がいた。
『ママ…………………!!!』
『!!!!!』
こうして精霊になったものの今あくあちゃんの家族は再会したのだった。
『本当に良かったねフェルノ?。』
『うん!さあ…じゃあそろそろ私達も冒険に戻ろっか?キャリッシュちゃん!?』
◇
◇
◇
次の日、私達はあくあちゃん達家族、そして街の人達……兵士さん達に見送られ旅立とうとしていたの。
『フェルノちゃん……キャリッシュちゃん……本当にありがとう。』
『ううん!気にしないで!貴女の心は私にも伝わってきてたんだもん!大丈夫だよ。』
『本当に良かったねあくあちゃん!?これからは家族で今までの分も取り戻さなきゃね!?』
『うん!!二人とも……そしてドエルゴさんも、魔神さん達も本当にありがとう。』
そう話したあくあちゃんの背後には水の精霊になった彼女の母親が優しく微笑んでいた。
そんな時、ふと一人足りない事に気がつく。
『そういえばサーベルさんは?』
『本当だ、いないわね…。』
『ああ………その事なのだがね。』
そうベルド伯爵は話し始めた。
◇
『辞めた………お屋敷を………!?』
『ええっ!?あの騎士として頑張っていたのに。』
私達は驚きを隠せなかった。
『ええ……何でも自分の夢を思い出したと……冒険に出るのだと……この俺も沢山お礼がしたかった男だったのですが。』
『そう言って彼は去って行きました…ですがね……実は僕には心当たりがありまして。』
そう言ったベルド伯爵の言葉に違和感を覚えた私。
サーベルさんは冒険に旅立ったんだ……それが夢だったのだと……彼は確かにそう言っていた事を思い出した。
私もまたいつかきっと彼に会えるかもしれない…そう思った。
そしてついにお別れの時がきた。
サーベルさん以外の全員が感謝の言葉をくれる。
『『本当にありがとうーーーーーー!!』』
『『冒険を応援してるぞーーーーー!!』』
『『またいつでもおいでーーーーー!!』』
私達もそんな皆の声に大声で応える!!
『皆ーーーーーーー!!またねーーーー!!』
こうして私達はウォルディの街を後にしたの。
そして……しばしの時……私達は馬車に揺られていた。
『今回の旅で色々な人と会えたね!王様とかも色んな人達も!』
『そうだね!色々あったけど冒険した!って本当に思った!怖い敵もいたし……あ…………。』
私はあの光景が鮮明に残っていた。
『アンタ何考えてるの?』
『な!何でもないよお!!キャリッシュちゃん!!』
すると……。
『ぎょおおおーーーーーーーーーーーっ!?』
どこかで聞き覚えのある声!そしてその人は!?
『『サーベルさん!!!???』』
私達は驚きを隠せなかった。
『あーーー!!いやいやこんな所で奇遇ですねえ………宜しければこの僕も同行させてもらってもよろしいでしょうか?』
突然のサーベルさんの提案……私は内心ドキドキワクワクしていた。
この時あくあちゃんのパパ入っていた事に気がついた私。
そっか……ベルドさんはサーベルさんがお屋敷を辞めて冒険に出たいという夢を応援してくれたんだね…そしてきっと私達と来ることも勘づいていて。
さすがですベルド伯爵。
そして私の出した答えは………。
『えーーー……どうしよっかなあ!?』
私は舌を出し……そして微笑んだ。
『のおおおおーーーーーーーーーーっ!?フェルノ殿!!お願いしますのですーーーーーーーぎょ!!』
そんな私達を見てキャリッシュちゃんも笑うのだった。
◇
こうして私達は新たな仲間を加え再びケニージアへと向かったのでした。
◇
◇
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