シーン22ターンラニア城。
『それで………この国の王へはお話をされたのですか?』
キャリッシュちゃんがそう問いかける。
『いえ………それがですね………何故か僕が姿を見せると……街の人達は騒いでしまうのです……僕はたまらず逃げ出すしかなく、こうしてあの噴水の水の中に隠れるという行為を繰り返していまして……まずはあくあ様を探せば問題ないのではないかと思いまして………あくあ様探しを優先させていたのです。』
『…………………なる……ほど……ねえ。』
私はそう返事を返していたの。
『じゃ…………じゃあ私はあなたとこの国の王様の所へ行かなければならないという事なのですね?』
『ええ…………そうなのですよお嬢様。』
あくあちゃんのやるべきことは分かった……でもこの出来事……果たして本当にこの国の王様のところへ行けばあくあちゃんは国の人々を救えるのだろうか………………そもそもあくあちゃんの国はどうなっているのか、それも分からないままなのだった。
私が悩んでいるとドエルゴが口を開く。
『サーベル殿…………ここまでお話を聞かされたのも何かの縁…………我々もあくあ殿が無事帰れるようになるまで良ければ行動を共にさせてもらうのはどうだろうか?』
『おおっ!?それはいい考えだねドエルゴ!』
『ほっほっほ………そうですねお嬢様……お嬢様達にとっても……あくあお嬢様とはここまで一緒に来たのです……ここで別の道を行っても嬢様達はいずれあくあ様の事を放っておけず気になるでしょうからね。』
そう語ったドエルゴは続ける。
『ですので……その話を進めるべく、お城まで行きましょうか?』
キャリッシュちゃんも乗り気でいてくれる。
『じゃあ……………私達もまいりましょうか…『ターンラニア』城まで。』
こうして私達は国の王がいるターンラニア城へと向かったのでした。
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街中はさすがというべきか………この国の豊かさが本当に見てとれるものだった。
お城までの道は沢山の行商人で溢れ……この国で採れた農作物、果物……etc.....目に映る全てが彩りを飾る。
私達はそんな周りに目を向けながらも城へと向かう。
すると口を開くサーベルさん。
『ここは本当に豊かな国です………ここまでの豊かさに我が領主様も大変感心しておられたものです。』
『あの………サーベルさん………ちなみに父の安否はまだ確認されてないのですよね?』
あくあちゃんの言葉にサーベルさんがその目を伏せる。
あ……ちなみに今現在のサーベルさんは深いフードを被っていて誰にも魚人と分からないようになっていたの。
本人は何故被らないといけないのです!?と動揺してたけどあくあちゃんがそれをおさめていたのです。
そんなサーベルさんはあくあちゃんの問いかけにこたえる。
『ええ………全くもって逃げ回ってばかりでしたので……僕はお嬢様を捜すのもこうしてやっとの事だったのですから………………。』
『あはは…………………………………。』
苦笑いをしていたキャリッシュちゃん。
『あ…………そういえばキャリッシュ様………私の中に入っていたアイス様はどうされていますか?』
『えっ!?ああ……………………アイスちゃん?』
キャリッシュちゃんが呼びかけた瞬間………飛び出してきたアイスちゃん……と同時にフレアちゃんも登場してくる。
『おおおっ!?』
『な!?なんですか!?この方達は!!??まままままままままま魔族!!???』
あくあちゃんにはこれまでの事は話していたし、魔神の二人も見えているようだし…そこまでの驚きはなかった……でもサーベルさんにいたっては……激しい動揺を見せていた。
『サーベル………落ち着いて………この青い髪色の子が私の生命を救ってくれた生命の恩人のアイス様よ。』
『なにいいいいいーーーーーーーーーっ!?まさか……………あの魔族が我々……いやお嬢様を救ってくださったなんて………。』
するとアイスちゃんが口を開く。
『そうね…………世の中では私達はそうとられる事の方が多いけれど…………』
『私達のように魔王に準じない魔族もいるって事よ。』
そこですかさず言い放ったのはフレアちゃん。
『おおおおおおお…………………………………!!』
驚きの声を上げ震えるサーベルさん。
サーベルさんにはドエルゴが上手く説明してくれた。
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そんなこんなで私達の目の前には遂に城門が巨大な姿を見せたのだった。
すると目の前には二人の門番兵が立ち塞がる。
『これより先は我らがターンラニア王『シャロレー様』の城になるぞ。』
『ここを通る理由を述べよ。』
すると前に出たのはドエルゴだった。
『我々は冒険王レイオールの『身内』の者………………王への面会を願います。』
私達はその言葉にドエルゴを驚きで見ていた。
驚きの表情の兵士達………兵士の一人が早々と奥へと向かう……そして数分後慌て戻ってきた兵士が立ち止まり叫ぶ。
『レイオール様のご令嬢とそのお仲間達……どうぞ、お入りくださいっ!!』
こうして私達パパの名前の元……お城の中へと通されたのでした。
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