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最強騎士だったけど転移したらニートだった件 (仮)  作者: さいだー
???

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89/123

しょうたい

「皆さんお待ちしておりました」



扉をノックするかしないかすんでのところでゆっくりと開け放たれると共にそう出迎えられた。



太陽はとうに沈み暗闇と月が支配するそんな時間。

なのに関わらず俺達を待っていたかのように‥‥‥いや待っていたんだろう



俺は前日に、ノエルとネムは今朝、今夜例の場所でと『夢』で告げられた。

その一方的な約束を果たしにやって来たのだ。


俺とノエルは約束した相手にも場所にも覚えが無かった‥‥のだが

ネムは違った

約束した相手にも場所にも覚えがあったようでネムの案内でここまでやって来たのだがドンピシャだったようだ。


今目の前に(たたず)む美少女

いささか神職にはふさわしくないのではないかとも思えるタイトなスカート

かなり際どいところまでスリットが深く刻みこまれている。


こんな時なのに思わず目が離せなくなってしまう‥‥



「久しぶりだなセイラ」


目線は下に向いたままとりあえず挨拶‥‥



「ノクティ‥‥?」


俺と並んで立つ美少女は低く地を這うような声色で俺を呼ぶ。



怖くてそちらは見れない

「ん?

どうした?」


適当に誤魔化す。

ネムなら騙せる



「はあ

本当に男ってバカよね」


もう一人俺の横に並ぶ低身長な美少女は呆れているのかバカにするように半笑いでそう言った。



「皆さん宜しいですか?」


頬を染めスリットの裾をぎゅうぎゅう引っ張りながら美少女は上目使いで聞いてきた。


悪くない


「ああ大丈夫だ」



皆さんと呼び掛けられたのは俺、ノエル、ネムの三人だ。


ネイソンは今夜どうしてもやらなければならない事があるそうでお互いの用事がすんだらネイソンの実家の宿で落ち合う事になっている。



「良かったです

ちゃんと来ていただけて

来ていただけなかったらどうしようかと思っていたんですよ」


ちゃんと来て欲しいのならもっとしっかり場所と時間を告げるべきだったのではないかと思うがそれは言わないでおこう。



「来るに決まってるじゃないか!

また話そうって約束しただろ?」


横から突き刺さるネムの視線が痛い

なにこの子どうしちゃったの?



「それで私達をここまで呼び出してなんのようなのかしら?」

真冬の空気のような言いぐさでノエルが言った。


唇の横に人差し指をあてがいあざといポーズをとりながら

「まず何から話せば良いのでしょうか?


うーんそうですね

まずあなた方の質問から答えましょうか

ですがその前に‥‥」


どうぞと手振り付きで小屋の中に入るように促された。


________________________________



通されたのは以前食事をご馳走になった事があるテーブルのある部屋だった。


以前と違う所は片方に俺達三人が座らされて

その対面にセイラが一人座っている事か。


「さて

ではまず何からお話すれば宜しいですか?」


考えるまでもなく最初に聞く事はもう決まっている。



「セイラって言うのは偽名なのか?


セイラって言葉が禁句だって聞いたんだ


お前アイテル教徒なんだろ?

だとしたらそれはとんでもない禁忌なんじゃないのか!?」



思わず早口で捲し立てるようになってしまう。


しかしそれにも落ち着いた様子でセイラは答える。


「私の名前は『セイラ』です

間違いありません


あなた方にはこの世界の常識を教える為と

あなた方が話すきっかけを作るために嘘をついてしまいました

ごめんなさい」




「常識を教える為‥‥?」



「はい

異世界から無理矢理転移させられてしまった

あなた方に常識を教える為です」




「「えっ!?」」


あまりに驚いたのかノエルとネムは驚愕の表情を浮かべている


「どういう事よ!?

なんで知ってるのよ!?」


「なんで‥なんで‥なんで‥」



はあ


「二人とも

ちょっと落ち着け!」


ノエルとネムはかなり動揺した様子であったが俺はどこか冷静だった。

以前もしかしたらと少し考えていたからかもしれない



二人を制してこう続けた


「なんで俺達が異世界から来たって事を知っているんだ?」



優しく微笑んでセイラはこう答えた


「最初から全て見ていたんです


あなた方が王に会う前に私と会うように案内役を仕向けたのも私です


ノエルさんとネムさんがここに来るように

そしてノクティさんとパーティを組むように仕向けたのも」




「つまりどういう事なんだよ?」






ほんの一拍ほどの間隔しか開いていないはずなのにその沈黙はとても長く感じられた。




「実は私‥‥‥


女神なんです!」

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