確認
古ぼけた木の扉を前にし悩んでいた。
かれこれ10分ほど立ち尽くしていた。
自室に戻ろうか‥‥とも考えたが、
確認しなくてはいけない事がある。
意を決して扉をノックする。
すぐに応答があった。
「はい‥」
「俺だノクティだ
話があるんだけどちょっといいか?」
「うん‥大丈夫だよ‥ちょっと待って‥」
ゴソゴソとした音がした後、鍵の開く音とともに扉が開かれ中に通された。
ベッドに座るように勧められたが気まずさから立ったまま話をすることにした。
「森であった事を聞きたくて来たんだ」
「うん‥何を聞きたいの‥?」
「ユニとネムが戻って来た時俺以外に誰かいなかったか?」
「戻ってきたとき‥?
それって‥‥‥あの‥ノクティが‥‥‥」
言うか言うまいか困っている様子だから補足する。
「遠慮しなくていいぞ
そうだ俺が泣き叫んでいた時だ」
「‥‥‥んー‥誰も居なかったと思うよ‥
ノクティと‥マーダーコングの‥‥‥しかいなかった‥」
無理に言わせてしまっているみたいで申し訳ないがこれはちゃんと確認したおかなければならないことだ。
続けて質問する。
「そうか‥
じゃあ戻って来る途中にも誰にも会わなかったか?」
「‥誰にも‥会わなかったよ‥」
「そうか‥‥」
前回kがドラゴン討伐したときと同じくKが痕跡を残さずまた消えた‥‥のか
一体やつの目的はなんなんだ‥
こんなことをして奴になんの得があるのだろうか‥?
「ノクティ‥大丈夫‥?」
深く考え込み過ぎてしまっていたのか、気がつくと心配するようにネムが俺の顔を覗きこむようにこちらを見ていた。
「あっ
ああ大丈夫だ」
ちょうどそのタイミングでノックもなく勢いよく扉が開かれた。
「ちょっとネム!鍵もかけないで!不用心よ!
ってあんたたち何してんの!?」
ノエルが見てはいけないものを見てしまった
サンタクロースの正体を見てしまった子供のような表情でこちらを見ている。
『何してるの?』か
端から見ると今の俺たちのはどう見えているのだろう?
俺は考え事をしていたから俯いた形でネムの前に立っている。
それを心配したネムがベッドに座りながら俺の顔を覗きこんでいる‥‥‥
「イヤイヤイヤイヤ違う違う!ノエルが考えているような事は断じてない!
ちょっと話をしに来ていただけだ!」
ネムはまだ何を言われてるのかわからないようで「ん‥?」と頭の上にクエスチョンマークが浮かんでいる。
「あなた達がそこまで進んでいるなんて‥‥驚いたわ
お邪魔したわね!
ちゃんと鍵は閉めなさい!いいわね!」
ノエルは身を翻すと暗い廊下にすうっと消えた。
「おいだから違うって!」
ノエルからの返事はない。
ネムはまだ理解できていない様子だ。
「‥はー‥
俺も部屋に戻る」
「うん‥わかった‥」
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ネムの部屋を後にしてノエルの部屋の前まで行ってノックをしようとしてやめた。
今何を言っても言い訳にしか聞こえないような気がする。
それに勘違いだ。そのうち誤解も解けるだろう





