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ぼくらのTRPG生活  作者: K島あるふ
#09_ぼくらの従軍生活

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13大事な大事な打ち合わせ

第9章のここまでのあらすじ

タキシン王国の内戦において、アルト隊は『王太子派軍』の協力者として参戦することとなった。

『王太子派軍』は王太子下のタキシン王国軍とレギ帝国からの派遣軍の混成軍だ。

病に臥せっているタキシン王の為の薬を研究することになったハリエットたちを首都タキシン市へ残し、アルトたちは戦場へと向かう。

ところが『エルデ平原会戦』『ロイデ山攻略戦』と、負けるはずの無い戦に『王太子派軍』は立て続けで敗北。

また、その敗戦により、『王太子派軍』は多数の王国兵と総司令である騎士団長ハーラスを永遠に失い、首都タキシン市へと戻った。

そして手負いの『王太子派軍』は起死回生の一手『鋭い矢作戦』の展開を決定する。

その作戦とは、本隊にて『ロイデ山』の敵を引きつけつつ、アルト隊が敵本拠地『ロシアード市』にて敵首脳を討つというものだ。

ただ、これを引き受けさせる為の『冒険者』アルト隊への報酬が、まだ未定であった。

 『鋭い矢(サギッタアキュータ)作戦』の話を聞いてから数日が経った。

 タキシン市郊外に仮陣を張っていた『王太子派軍』は一時解散となり、王都に家のある騎士や一般兵は帰宅を許され、帝国からの派遣軍人たちは割り当てられた宿舎へ入る。

 また集められた傭兵たちは再度の召集を睨んで、各々の仮宿へと収まった。

 さて、そんな中でアルト隊はどうかと言えば、王宮内に招かれていた。

 ちなみに王城と王宮は何が違うかと言えば、ここタキシン王国では「(まつりごと)を行う場所」が王城であり、城壁内に併設された、「王とその親族が住まう場所」が王宮となる。

 その王宮の一室。

 清潔な白いクロスが敷かれた長テーブル。最奥に古い流行により彩られた暖炉棚(マントルピース)。その上には広葉の大樹を図案化した紋章旗が掲げられている。

 図案化された大樹は、古エルフ族を始祖に持つタキシン王家の紋章である。

 この部屋は、以前にもアルト隊が招かれた、王宮の食堂であった。

「さて、本日は諸君に忌憚無き意見を聞く為に設けた座だ。マナーなど気にせずとも良いので遠慮なく発言してくれ」

 テーブル上座では、高貴さを前面に押し出した質素ながらにも上品な刺繍入りの装束を身に纏った王太子アムロドがそうのたまった。

 ただ、服装こそ気品のあるものではあるが、本人が筋骨隆々にして厳つい男だ。

 そこが多少なりともアンバランスだった。

 以前と同じくテーブルの左翼側の席に案内されたアルト隊の面々は、互いに顔を見合わせ、揃って「うーん」と唸る。

 実はここ数日、少なくない時間を当てて話し合ったが、未だその結論は出ていなかったのだ。

 何の結論かと言えば『鋭い矢(サギッタアキュータ)作戦』に対する報酬の話である。

「ひとまずタキシン王国政府の意見を聞かせていただきたいのですが」

 訊ねられても答えを持っていないので、黒い『外套(マント)』を侍女に剥ぎ取られたカリストが、少し心もとない表情でそう返した。

 これに対してはアムロド殿下の右翼側に着いていた、白磁の様な肌の美少年『魔術師(メイジ)』・カインが「うーん」と唸った。

 アムロド殿下もまた、憮然とした表情で傍らに控えていた侍女達を下がらせる。

 その上でアルト隊を見渡して口を開いた。

「正直に言えば、俺たちの方も結論が出ておらんのだ」

 これまでは一応、王太子という立場を思ってか、大仰に構えていたアムロド殿下だったが、こう言った時の彼はすでにテーブルに頬杖を付いて、すっかり冒険者のような気安い顔だった。

 アルトもこれにはホッとして、供されていたお茶にやっと気付いたかのように口をつけるのだった。

「いっそアルト殿がこの手柄を元に仕官してはどうか? 殿下もアルト殿なら近衛隊長や騎士団長に取り立ててくれるだろう」

「ぶほっ」

 と、少しばかり落ち着いたと思ったところで白磁のカインからその様に言われ、アルトは思わず茶を吹いた。

 厳選した茶の葉と芽を乾燥、完全発酵、そしてさらに乾燥させたグレードの高い紅色のお茶であったが、アルトには違いがわからないのでもったいないとも思わない。

 それより提示された話の方に苦い顔だ。

 砂糖の入っていない茶より苦い。

「それじゃオレだけの報酬になっちゃうじゃないか」

「ふむ、確かにそうだな」

 何とかそう答えたアルトだったが、本気だったのかそうではなかったのか、アムロド殿下は軽く返事をして自らの髭を撫でる。

「では平定後のロシーアド市の太守などどうだ? 仲間達はそれぞれ気に入った要職に付けばいいだろう」

 太守とはその土地を任せられて治める郡長官だ。

 郡と言っても現代日本の行政区としての郡ほど小さい区域ではない。

 特にタキシン王国でロシアード市と言えば、首都タキシン市に次ぐ大都市だ。

 それゆえ、最低でも地位としては伯爵以上に相当するだろう。

 だが、アルトはこれにも首を振った。

「太守でもダメか。では王権か? さすがにそれは認められん」

 冗談めかして言うアムロド殿下だが、アルトは無然とする。

「いやいや。オレも正直に言うけど、この国での出世には興味ないです」

「欲がないな」

 自らも冒険者生活を送っていたことがあるアムロド殿下としては、栄誉栄達に食指を伸ばさない連中がいるのは知っていたので、それほど意外でもなさそうにそう呟いた。

 その呟きに、アルト隊の面々は肩をすくめて息を付いた。

「欲っちゅーのは何も出世欲ばっかやないやろ? ウチならアレや。アルベイ産30年物のアクアビテがダースで出てきたら考えんでもないわ」

 アルトの隣にて涼しい顔で紅茶を嗜んでいた、白い法衣の乙女・モルトが言う。

 その頬はほんのり朱に染まっているところを見ると、すでに杯には蒸留酒を混ぜているのだろう。

 一瞬、聞いていた誰もが「なに言ってんだコイツ」と言う表情をしたが、理解が及ぶとアルト隊の仲間は「またお酒の話か」と呆れた表情になり、アムロド殿下と参謀カインは苦い顔を晒した。

 『アルベイ産の30年物のアクアビテ』と言えば、以前に帝国の港湾都市ボーウェンでのオークションで2万1千500銀貨(メリクル)の値が付いた幻の古酒だ。

 これがダース単位となれば日本円に換算して2千500万円以上となる。

 いや幻と言われるほどの貴重品となれば、ダース単位で手に入れるなどほぼ不可能と言えるし、もし市場にあったとしたら値段は何倍にも跳ね上がるだろう。

「つまりこの世界の通過では換算で、安くて25万銀貨(メリクル)ですね」

 と、これはさりげなくテーブルに転がっていた薄茶色の宝珠(オーブ)の呟きである。

 聞いて、アムロド殿下はギョッとした。

 無機物が喋ったことではなく、価格に対してだ。

「ほほう、そういうモノで良いのでしたら、ワタクシなどはストラディバリウスなど欲しいですな」

 言わずと知れたヴァイオリンの名器である。

 正確に言えば17世紀から18世紀ごろにアントニオ・ストラディバリ氏が作成したヴァイオリンと言うことだが、もちろんこの世界にはない。

 ちなみに安いものでも2000万円程度はするようだ。

「これは安くて20万銀貨(メリクル)。最高のもので約130万銀貨(メリクル)です」

 またもや呟く薄茶色の宝珠(オーブ)。完全にタキシン王国サイドへの通訳だ。

「おっさん、ヴァイオリンとか弾けるのかよ。ウクレレ弾けるのは知ってるけど」

「ほんの嗜む程度ですなぁ」

 嗜む程度で最高級品を求めるその厚顔さはさておき、タキシン王国側の2名は何の事かは解らないながらにまたもや苦い顔を晒した。

 そして三度晒すことになる発言は、実は左翼側最前席に補助席を利用して着いていた、人形サイズの『人工知能搭載型(インテリジェンス)ゴーレム』、ティラミス嬢から飛び出した。

「もう『魔法結晶体』が無いでありますから、補給したいでありますな。なーに、ほんの1キログラムあれば『浮遊転移基地(ラズワルド)』の再浮上も夢ではないであります」

「『魔法結晶体』? 知っているかカイン」

「いえ、私も訊いた事がないですね殿下」

 『魔法結晶体』は、ティラミスたち『人形姉妹(ドールシスターズ)』の生みの親で古代『魔術師(メイジ)』・デピス、その友人が発見した魔力(マナ)を秘めた不思議鉱物だ。

 1センチメートル四方の小粒な結晶体には数ポイントの魔力(マナ)が入っているが、その真価は2つの結晶体を高速でぶつけたときに発生する高エネルギーである。

 その熱量はおよそ810ジゴワット。

 ティラミス曰く「極めてクリーンなエネルギー」とのことだった。

「モノの本で読んだことあるけどさ。プルトニウムって1グラムで40万円位するらしいよ? いや今関係ないけど」

「ほほう、すると1キログラムで4億円ってところですな。今はまったく関係ありませんがな」

「つまりは400万銀貨(メリクル)です」

 王国の2人は顔面蒼白になった。

 タキシン王国は現在内戦中であり、国庫はすでに底を付きかけている。

 おそらくだがロシアード市に拠点を張る王弟アラグディア側の財政も、左程変わらないことだろう。

 彼らの苦い顔は「振れる袖が無い今、出来れば地位や名誉で済ませたい」と言うのが本音であったからだ。

 どうも話を訊いていると、どれも大変高額なものばかりのようだ。

 それでも酒や楽器なら高が知れるが、『魔法結晶体』なる怪しい鉱物はそうも行かないらしい。

 国家が正常で健全な状態なら400万銀貨(メリクル)くらいは出せるだろうが、今タキシン王国は素寒貧なのだ。

「僕は欲しいものと言われてもあまりないなぁ」

 欲望全開発言の後に、最も腹黒そうな眼鏡の青年魔導師カリストがポツリと呟く。

「なんかあるやろ。今やなくても、元のせか…生活の中でなんか。ほれ」

 いかにも居酒屋で臨席した奴に対して「ノリ悪いなぁ」と言う呆れ顔でモルトがつつくと、カリストは「うーん」としばし考えてからおもむろに顔を上げる。

「デスマ中はよく『田舎に引っ込んでスローライフを送りたい』とか思ったっけ」

 元プログラマーらしい発想であった。

 またラノベタイトルの様でもあった。

「スローライフ良いにゃ。アタシも欲しいものはにゃ()いけど、ノンビリ暮らすのは賛成にゃ」

 同意したのはねこ耳童女の名を欲しい侭にするマーベルだ。

 この2名の発言に光明を見出したアムロド殿下は、引きつった笑顔で切り出した。

「で、では風光明媚な土地の小領主とかどうだ。太守には劣るが男爵並だぞ?」

「でもこの国はパスにゃ。出来れば帝国の西の方(ボーウェン付近)が良いにゃぁ」

 そして突き落とすように言い放つねこ耳童女だった。

「そうだアルトよ。お前は欲しいものが何か無いのか?」

 最後に残ったのが、欲を吐露していないアルトだ。

 彼はまだ提示された報酬を蹴っただけで、自発的に「何か欲しい」と言っていない。

 アムロド殿下はそこに活路を見出した。いや出したかったゆえ、縋り付く様に視線を向けた。

 とは言え、元々一介の男子高校生にあまり大きな期待をされても、とアルトは迷惑そうに顔をしかめる。

 ゆえに、アムロド殿下は俄かに焦りつつも思いつきの提案を口にした。

「よし、うちの末娘をやろう」

 アルトはこの言に、ついピクリと頬を動かした。動かしてしまった。

 出来るだけクールを気取りたい思春期男子だが、当然、恋愛関連に興味がないわけではない。

 元の世界でもこの世界でもモテたおぼえがないアルトにとって、十代男子の普遍的な願いである「彼女欲しい」は、当然、持って然るべき欲だったからだ。

「ち、ちなみにその姫様はおいくつですか?」

 動揺を押し隠す震え声で訊ねてみるが、周りから見たらバレバレである。

 アムロド殿下もまたそんな反応に気を良くして、胸を張ってこれに答えた。

「うむ、生後3ヶ月だ」

「まだ首も座ってねぇだろ!」

 期待があっただけに落胆、いや怒りが沸くのを禁じえなかったと言う。


 それからもやいのやいのと話し合いは続いたが、一向に結論は出ない。

 しばし一段落と話題が尽きたところで、アルト隊一の知恵者と一部で呼ばれるカリストが眼鏡をクイと上げた。

「さて、そろそろ冗談は抜きにして決めてしまおう」

「そうだな。いい加減、戯れはここまでにしよう」

 対して白磁の様な肌の少年魔導師カインもまた疲れた顔で同意した。

 アルト隊の面々も、アムロド殿下も、この時は揃って「え、冗談やったの?」と言う顔で2人を凝視した。


「結局のところ、タキシン王国にもう無駄な予算は残されていないから、地位や名誉、または将来的な利権で手を打つのが妥当だと思うよ」

「言われてしまっては仕方がないが、まったくその通りだ」

 カリストに言い当てられ、カインは眉間にシワを寄せながらも素直に頷いた。

 モルトやマーベルは「ほー」と感心し、レッドグースは「さもありなん」と解ったように頷く。

 当然、アルトは「そんなの知ってたぜ」と言う態でフフンと鼻を鳴らした。もちろん解っちゃいなかったが。

「で、そこまで言い出したからには、何か案があるのだろう?」

 白磁のカインがテーブルに肘を着き手を組んで、カリストを覗き込む。

 まるですべてを見透かしてやろうと言う不敵な表情にも見えるが、内心では「無茶を言ってくれるなよ」などと考えていた。

 カリストは言葉を選ぶようにしばし考えてから口を開いた。

「商業的特権なんかが妥当だと思うよ。輸入(持ち込み)品、輸出(持ち出し)品に対し、すべて無税。ってのはどうかな?」

「容赦ないな。帝国外相エックハルト卿でもここまでは言わなかったぞ」

 苦笑い気味にクククと声を立て、アムロド殿下は声をもらした。

 そう言いつつも、頭の中では素早く損得を勘定する。

 結果、国家規模相手にその条件はさすがに飲めぬが、()()商隊規模なら誤差の範囲だろう。と結論づけた。

「殿下、いかがしますか?」

 すでに心も決まったと言うところで、参謀カインがそう声をかける。

「いいだろう。成功報酬としてその条件を約束する」

 いいタイミングだ、とニヤリと笑い、アムロド殿下は大仰に頷いた。


「カーさんは『商人(マーチャント)』に転職するにゃ?」

「いや、しないけど」

 話は終わり、やっと落ち着いてお茶を喫し始めたところで、ねこ耳を揺らすマーベルがカリストを覗き込んだ。

 疑問に対する返事は即答で「ノー」であったので、マーベルは深く困惑した。

 では何故、商業特権など求めたのか?

 これはマーベルだけでなく、モルトやアルトも興味深く回答の続きに注視した。

「商業特権なんて『行かないライブのチケット』みたいな物だから、後で欲しい人に売っちゃえばいいんだ。高額でね」

(にゃ)ーる」

 3人は声を揃えて納得した。

 彼らのこぼれ話を聞き、王太子アムロドは「条件付けをよくよく検討・精査しなければならんな」と、少しばかりの頭痛を覚えるのだった。



 それからは内心はともかく、穏やかなお茶会へと移行した。

 とは言え、このメンバーで話す内容となれば、戦の今後についてばかりなのだが、すでに「後はやるだけ」のアルト隊と、その準備や戦後も見据えたあれこれを考えねばならないアムロド殿下たちとでは気軽さが違う。

 もっとも、アルトだけは、またもや課せられた難易度の高いミッションに、胃が痛くなる思いだった。

 そんな折、大食堂の扉がノックされ、殿下の「入れ」との返事と共に、侍女の手によって開かれた。

 現れたのは、王宮警備兵の軽装備を身に纏った男だった。

「申し上げます。(みなと)町ポルト沖に船が現れました」

 王宮警備兵の男は伝令だったらしく、アムロド殿下の姿を見止めると、すぐに畏まってその様に告げる。

「来たか」

 アムロド殿下はそれを聞き、ニヤリと口元をゆがめて小さく呟いた。

 会話の外にいたアルト隊は互いに顔を見合わせて首を傾げる。

「みなと? 船?」

 それは「タキシン王国にも港があったのか」と、「港であれば船が来るのも当たり前じゃね?」という2つの疑問から来たものだった。

 まぁ、タキシン王国は半島国家なので、付け根以外はすっかり海に囲まれており、したがって大小は問わないが港くらいはあってしかるべきなのだ。

 ただ、ここへ至るまで『天の支柱山脈』を越えてきた身としては、そんな地理をすっかり失念していた。

 この彼らの呟きに、白磁の参謀カインは少しばかりの訂正を差し挟んだ。

「港、では無く湊だな。海に面しているのは同じだが、王都から海へと続くリベルという川の水運を主にする湊だ。海運はロシアード市や、ニューガルズ公国のフルート公爵領ブロナスンと僅かにやり取りがある程度。それもこの内戦で久しく行っていない」

 そんな説明を聞き、アルトやマーベルは感心気に頷いた。

 だが、続いて湧いた疑問に、再び首を傾げた。

 では、そんな中、やって来た船とはいったい何だ?

 その疑問には、王太子アムロドが不敵な笑みと共に答える。

「君たちもよく知っている船だ。レギ帝国の海を守る海防艦『ヴォルフラム号』。メイプル男爵殿を通じて借り受けた追加戦力だ」

 アルト達は「ああ!」っと手を叩く。

 レギ帝国は西の港湾都市『ボーウェン』から帝都まで旅をした時、散々に()()()()()()艦だ。

 そしてそんなアルト達の顔を順に見渡しながら、王太子アムロドは言葉を続けた。

「此度の『鋭い矢(サギッタアキュータ)作戦』にて、貴殿たちが乗艦して『ロシアード市』を襲撃する為の、言わば『大弓』だ」

 アルトは緊張感からゴクリと固唾を呑む。

 いよいよ、作戦の期日は迫っていた。

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