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出版社へのアプローチ

 なろう出版ゴールドラッシュ前の小説家志望者から出版社へのアプローチの話に戻りますが、まず出版社は持ち込みを受け付けていません。


 そのかわりに新人賞への応募を勧められます。わたし自身も純文系の小さな賞はもらいましたが懸賞は出版に結びつかないものの方が多いです。そして今日び文学賞を受賞しても本は売れません。年々減って行く文学愛好家の小さなパイを作家志望者で取り合うことになります。ライトノベルの新人賞は出版に結びつく懸賞ですが、各レーベルごとに色が決まっていて、賞対策をすると、自分の描きたいものと異なってくる場合が多い。


 斜陽産業に若者がこぞってチャレンジしても不毛なことになりがちです。わたしがライトノベル作家という職業が好きなのもその枠とは別のマーケットだからです。


 ですから一般の出版社に本を出したいというためには作品の面白さよりも企画の面白さをアピールする必要があります。梗概だけでなく作品の売りぐらいは最初に伝えるべきではないでしょうか。


 ここで言う作品の売りと言うのは主に作品の面白さではなく、どういった読者を想定して出版社に利益が出そうかと言うビジネス的なプレゼンテーションです。編集者が作品を読んで面白かったら出版されるというものでもありません。出版社の編集に中高生に人気のあるライトノベルを読ませても面白いとは思わないでしょう。


 たまたまライトノベルを出版している大手出版社の社員さんと話をする機会がありましたが、作品持込でなく雑談だったんですが、「わたし、ライトノベル嫌いなんですよね」と言われてしまいました。ライトノベルを出版している会社ではありますが、もちろんその人自身はその部署の人ではないです。


 だから編集会議を通すのに必要なのは、それ以前に担当者レベルで検討してもらうためには商売ですから赤字にはならないと思わせる根拠ですね。分かりやすく言えば、10,000部の売り上げが期待できる企画であれば、どこの出版社だって断りはしないでしょう。


 出版社は持込を受け付けていないのにどうして検討してもらえたんだと思うかもしれませんが、少ないけれども機会があれば新しいものにチャレンジしてみようと思っている出版社はあるのです。その会社を探すコツと社会人生活で培った営業力ですね。


 数少ない持ち込みを受け付けてくれる会社を探すのに50社近く電話しましたね。最初の10社で探し方のコツがわかりました。


 次は出版業界の面白さと世知辛さ、発想の限界について。

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