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第3章59話-2:森にて

「……ああ」


とあいづちを返す。


そして俺はふたたび、立ち去ろうとした。


そのときだ。


「ミリーナ!」


と声を上げながら駆けつけてくる存在がいた。


女騎士おんなきしである。


青い髪をポニーテールに結んでいる。


白と青の騎士鎧きしよろい、それからマントを身につけていた。


(こいつ……強いな)


と俺は目を細める。


その女騎士からは、勇者デレクが持っていたような、大きな力の波動を感じる。


相当な実力者だろう。


――――女騎士は、少女のほうを見ていたが、次いで、俺のほうへと視線を向けた。


さらに女騎士は、周囲をざっと見回す。


尋ねてきた。


「これは……どういう状況だ? 貴殿きでんが、ミリーナを助けてくれたのか?」


少女はミリーナという名前らしい。


俺は答えた。


「ああ。そこのトカゲどもに、この娘が取り囲まれていてな。俺が蹴散らした」


「……そうか」


「お前は保護者か? ならば、娘の安全には気を配っておくことだ。命を落としてからでは、全てが遅いぞ」


「いや……保護者、というわけではないのだが……」


と女騎士は、歯切はぎれの悪そうにしている。


どうやらミリーナの親というわけではないらしい。


……まあ、明らかに身なりが違うからな。


ミリーナは庶民だが、この女騎士は高貴な身分だろう。


俺は言った。


「……まあとにかく、この娘の帰路は、お前が守るといい。俺はゆく」


と、立ち去ろうとする。



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