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本日ポーション売りの少年一巻発売になります。詳しくは活動報告にて

翌日になり、シィルは作り上げたポーションを持ってリエットのところへやってきた。



「あっ、シィルくん、いらっしゃい。今日はどうしたの?」

「うん、リエットにこのハイポーションのことで聞きたいことがあって……」

「私でわかることがあったら何でも答えるよ!」



リエットが笑みを見せてくれる。

それを聞いてシィルは少しホッとしながら、参考になるかもと普段使ってる薬草と昨日もらった本のどちらも取り出して尋ねてみる。



「実は僕が作ってるハイポーション、使ってる素材が違うんだよ。これを見てくれる?」

「うーん、本当だね。これだと普通にポーションが出来上がるはずだもんね」

「でしょ! それならどうしてハイポーション以上の薬ができてるんだろう?」

「もっと上の薬が出来てるとかじゃないかな?」

「ハイポーションより上? 流石にエクスポーションとかにはなってないと思うけど……。だって素材が――」

「この本にはハイポーションまでしか載ってないからわからないけど、そっちも考えてみたらどうかな?」

「うーん、そうなるともっと値段を上げないといけなくなるよね?」

「もちろんそうだよ。高い薬を安くで売ったら色々おかしいことになるからね。詳しくは私にはわからないけど」

「……よし、これは見なかったことにするよ」

「……それでいいの?」

「うん、ついこの間もこの薬はハイポーションですといって値段を上げたところだもん。お金に困ってるならともかく今は全く問題ないから無理にあげる必要はないよ」

「私はそのほうが助かるし、シィルくんがそれでいいなら何も言わないけど……」

「ありがとう、リエット。相談に乗ってもらって……」

「ううん、全然いいよ。それじゃあ早速ポーションをもらってもいいかな?」

「五本だよね? 準備してあるよ」

「ありがとう、いつも助かってるよ」



リエットはシィルにお金を渡してポーションを受け取る。



「それじゃあ僕はお店に行くよ」

「うん、それじゃあまた明日ね」



リエットに手を振って見送られながらお店に行く。


少し悩んでいたところが解消してようやく安心してハイポーションを売ることができる。


ホッとしながら店にポーションを並べていると我先にと店に客が詰め寄せてくる。



「今日は少し開くのが遅かったな」

「体調悪いなら無理をするなよ」

「バカ! 体調の悪さくらいシィルの手にかかったら一瞬で治せるだろう?」

「ポーションなのにか?」

「あぁ、シィルのポーションはどんな怪我病気にも効きそうな気がするからな」



なんだか無茶苦茶なことを言われてる気がする……。

薬がエクスポーションだとしても病気を治すような効果はない。


まぁ、そこまで僕のことを信頼してくれてるから……って良いようにとらえていいよね。

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