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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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綺麗な女子は色々強い

元亀四年(1573年)一月二十日


美濃国 柴田家屋敷屋内鍛錬場にて


「えい!」


「「「えい!!!」」」


「やあ!」


「「「やあ!!!」」」


「以上で朝の運動は終了とさせていただきます」


「「「ありがとうございました!!!」」」


皆さんおはようございます。現在屋内鍛錬場でつるさん指導の元、松平家のお姫様2人と侍女の皆さんの朝の運動の立ち合いをしている柴田吉六郎です


正直、俺要らないだろ?と思うんですけど、つるさんが「若様が居ないと私は立場的に無理ですよ」と懇願されて、この場に居るのですが、終了後の会話が


「ふっふっふ。徳よ、妾の肌艶が此処に来た頃と比べ物にならぬほど良くなっておるであろう?」


「はい。義母上。とてもお綺麗にございます。義母上には劣りますが、私の腰回りも少しばかり細くなった自信が有ります」


「見事に細くなっておりますよ。それに妾達だけでなく、侍女達も尻が上がって動きが軽やかになっております。肌艶は言わずもがなです。これは岡崎に戻った時は三郎に頼んで、同じ様な建物を作ってもらわないと駄目ですね」


「はい。三郎様も義母上や私の様に女子が美しくなる事は反対しないはずです」


うん。信康さん岡崎に帰ったら早速仕事がありますけど、頑張ってね


で、皆さんが本来の仕事に戻って、俺も領内の見回りに行こうとすると


「若様。よろしいでしょうか?」


利兵衛に呼ばれました。


「何かあったのか?」


「いえ、客人なのですが」


「儂にか?それとも松平家の誰かにか?後者なら石川殿を呼ばないといけないが」


「いえ、それがつる殿に用のある客人なのです」


「つる殿に?」


「しかも女子が二名で」


うん。間違いない。つるさんの娘達だ。確か長女が俺より10歳上で、次女が俺より5歳上だったな。確か俺が3歳の頃に同じ尾張国の織田家家臣の佐治さんの領地の足軽の家に嫁入りしていったはずだけど?


まあいいか。とりあえず俺が会うか


「利兵衛。つる殿に儂の部屋に来る様に伝えて参れ。その間は、儂が応対しておく」


「危険では」


「源太郎と源次郎を連れて行く。あの2人なら大丈夫だろう」


で、2人を連れて正門に向かっているのですが


「「吉六郎様〜!!」」


めっちゃ声がデカい!そんな大声の元に行くと、


「吉六郎様!お久しぶりです。てるです」


「お久しぶりです。花です」


「六年ぶりか。久しぶりじゃな」


相変わらずの美少女っぷりだよ。小さい頃に見た俺は耐性が有るけど、門番の2人だけじゃなく、源太郎と源次郎も目を奪われてるんだからな


でも立ち話をさせ続ける訳にもいかないから


「とりあえず儂の部屋に来てくれ」


そこで2人を部屋に案内したのですが、


「ふ〜。源太郎!」


「申し訳ありませぬ!皆、戻ってくれ!此処は儂と源次郎で対応するから」


源太郎に言われて赤備えの面々は戻っていったけど、おいお前ら。お前達が家中や領民の皆さんから信頼されている事に泣きそうになった俺の涙を返せ!


いくら美少女が2人も目の前に現れたからといっても、襖を開けっぱなしにしてると言っても、一目見たさに遠い距離から覗きに来るんじゃない!


ちょっと話がずれましたね。では改めて


「利兵衛!」


「はい。つる殿、入ってくだされ」


「はい。若様、一体どの様な」


やっぱり固まりますよねー。で、そんなつるさんをよそに


「「母上!!」」


姉妹がつるさんに近寄る


「お前達!尾張で暮らしていたんじゃないのかい?」


「その事なのですが」


「まさか離縁されたのかい?あれ程、お転婆はやめる様に言ったのに」


「違います!出来る限り静かに過ごしておりました!」


「ならば何故」


このままじゃ終わらないから


「つる殿。その事も含めて、とりあえず話を聞こうではないか」


俺が頑張るか。

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