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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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織田家から柴田家へ行く面々①

天正二十二年(1594年)八日二十一日

常陸国 水戸城周辺にて


「柴田様!周辺の百姓達より、土が温かくなって来たと報告がありました!これが土に滋養が行き渡り始めている証なのですな!」


皆さんこんにちは。佐竹太郎くんより、堆肥が出来始めた報告を受けた柴田六三郎です。堆肥の作り方を身を持って実感してもらっている事に安堵しております


六三郎が予定外の仕事の進捗に安堵している頃、安土城では


天正二十二年(1594年)八月二十一日

近江国 安土城


「源吾叔父上、中根叔父上、又十郎叔父上。数日前にお伝えした柴田家にてしばらく働いていただく事、了承していただき、忝うございます!」


信忠が柴田家屋敷に行く事になった3人の叔父へ頭を下げて感謝を述べていた。そんな3人の中で、源吾叔父上こと織田長益は


「殿。我々は確かに播磨国へ行く事を了承しました。ですが、柴田家にて働く事になった理由を教えてくだされ


殿は拙者が茶の湯、中根兄上が町割、又十郎は多少は水軍の指揮が出来るからと言う理由で柴田家へ行って働いてくれと、


それらを柴田家にて理財を含めた色々な事を教えてもらっている他家の男児達に教えるのは構いませぬし、理解出来ます


ですが、それは兄である大殿が城を作っている摂津国でも良いのではないのですか?何故、柴田家の播磨国なのですか?教えていただきたく!」


「兄の信長が城を作っている摂津国ではなく、家臣である柴田家の播磨国なのか。教えてくれ」と信忠へ説明を求めていた


長益の言葉に信忠は


「分かりました。叔父上達に伝えても、父上はとやかく言わぬでしょうから、伝えておきましょう。前年に織田家の同盟相手、


関東の大大名の北条家の内乱が起きて、その内乱を鎮圧する為に父上と三十郎叔父上、そして柴田播磨守が出陣し、その後、関東に近い織田家家臣が出陣して


最終的に鎮圧出来た事は聞いていると思いますが、実は、その出陣の最中に本来ならば斬首されても仕方ない愚行を、拙者の弟の三介がやってしまったのです


叔父上達。三介がやってしまった愚行は何だと思いますか?拙者がその場に居たら、間違いなく手討ちにする愚行です」


信忠の質問を聞いた3人のうち、多少は武将としての心得がある又十郎叔父上こと、長利は


「殿。もしや、他家の足軽を押し除けて単騎がけをやったのでは?」


六三郎と同じ事を答える。信忠は


「それだけならば、叔父上達を動かす事は父上もしないでしょう。他に三介がやりそうな事を思い浮かびませぬか?」


他に答えがないかと質問すると、中根こと信照は


「殿。もしや、見当違いな策を出して甚大な被害を出したのでは?」


有り得そうという内容を答えてみる。しかし信忠は


「それならば父上が三介を織田家から放逐するだけで良いでしょう。やはり、三介のやった愚行はそう簡単に分かりませぬか。それではお話しましょう


三介がやった愚行ですが、三つあります。一つ目は徳川様や北条一門の戦慣れしている面々を差し置き見当違いの場所に布陣し、内乱の鎮圧を遅らせた事、


二つ目は鎮圧の為の本格的な戦において、他家の足軽が討ち取った敵の頸を奪おうとした事、そして三つ目ですが北条一門の城にて、北条一門の嫁の出産を助けていた柴田播磨守の側室を手篭めにしようとした事!


この三つが、三介がやったあり得ない愚行なのです!この事を聞いた時、織田家の恥晒しとしか思えなかったのです」


信忠の説明を聞いた3人は


「何と。恥晒しな愚行を」


「織田家の評価が地に落ちる愚行ではないか!」


「それで殿。柴田播磨守は、大殿にどの様な沙汰を求めたのですか?」


長益と信照が怒りを見せる中、長利は冷静に沙汰の内容を信忠に質問すると信忠は


「叔父上達。その件で播磨守は三介に対して、「織田の姓を名乗らせない」、「柴田家の領地に入らせない」、「遠い土地で見張りをつける」を沙汰の条件として父上に提案し、


その代わりと言ってはなんですが、叔父上達を含めた「織田家で出陣する機会の少ない者達」を柴田家にて働いていただいて、


織田家中において戦以外の場所て必要な人である事を示す手伝いをしたい」と申して、父上もそれを了承ひたのです」


信忠の説明を聞いた3人は


「成程、我々は戦に出陣しない代わりに、三介の尻拭いをする為に柴田家にて働くという事ですな」


「柴田播磨守と言えば、「柴田の鬼若子」と呼ばれる程、戦上手な武将と聞いておりますが、戦以外では甘い様に思えますな」


「ですが、怒りを抑えて織田家の将来を考える冷静さ、そして織田家に恩を売りつつ、家中をまとめようとする知恵は、織田家家臣の中で随一であると言えますな」


長益、信照、長利の順でそれぞれの考えを言葉にしていたが、そんな叔父達に信忠は


「叔父上達。ご存知かと思いますが、柴田家の先代当主である、越前守権六には市叔母上が嫁いでおります。なので、案外早くに馴染めると思います


色々と思うところはあるかもしれませぬが、拙者の子供達も含めた、柴田家で学んでおります子供達を鍛えてくだされ」


頭を下げて、改めて頼み込む。信忠の言葉に3人は


「分かりました」


「殿。その様に頭を下げないでくだされ」


「たまには違う国で働くのも良い事ですから」


最終的に納得した。こうして、信長的には戦でポンコツな長益と信照、そして戦ではそれなりに頼りになるが、現在は持て余している長利がそれぞれ家臣を連れて柴田家に行く事になった。

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― 新着の感想 ―
やらかした内容的にもある程度は働かないと外聞も悪いし、余計な火種を作らず織田家のためにもなると受け入れてくれるのはありがたいねぇ。
世渡りの達人にして現代の駅名にもなった織田有楽斎こと織田長益登場。やはり戦はからっきしなのか
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