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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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早起きは過労の始まり

「若様。若様。そろそろ起きてくだされ」


「もう少し寝かせて」


「何を仰いますか!森様と佐久間様が大広間お待ちですぞ」


「分かった。起きるから」


おはようございます。初陣を終えていつの間にか寝ていた柴田吉六郎です。戦が終わった後に元服前の子供が何をやるのだろう?と思いながら、顔を洗って正装に着替えて大広間に向かうと


「起きたか。体は大丈夫か?」


「先ずは飯を食え。儂らは先に食っておるぞ」


脳筋コンビがご飯を食べています。とりあえず俺も一緒に朝飯にしましょう。で、食べ始めて間もなく


「森様、兄上。武田との戦、勝てたのはお二人と家臣の皆様、そして領民の皆の頑張りのおかげでございます。誠に感謝しかありませぬ」


俺は姿勢を正して二人に頭を下げた。すると、


「何を申す。お主の策も見事だったではないか。それに戦場で特に危険な場所に身を置くなど、歴戦の武将でも簡単には出来ぬ事ぞ」


「玄蕃の言うとおりじゃ。儂らだけでは武田に怯えて動けなかったかもしれぬ。それをお主の行動と策のおかげで動きやすくなったのじゃ。吉六郎、お主も立派に働いたぞ」


「お二人にそう言ってもらえて忝のうございます」


「だがな吉六郎よ。戦はまだ終わってないぞ」



「まさか、武田が攻めて来たのですか?」


「違う違う。戦が終わった後の褒美や死んだ者達の供養。そしてその遺族への対応。そして死んだ敵の者達の骸を敵へ返す。今回の場合は武田に渡す事。そして岐阜城に居る殿へ報告の書状を書いて使者に渡すまでやって、戦は終わりと言う事に一応なるのじゃ。降伏した捕虜の対応は、殿に任せたら良かろう」


やる事多くね?しかも、それを元服前の子供にさせるのか?元服してる二人が共同でやった方が早いと思うのだが?


「あの〜兄上と森様がやった方が早いし、岐阜城の殿も信頼出来ると思うのですが」


「何を申す!此処の領主を代理とは言えお主が務めているなら、お主がやるのが筋であろう」


正論で返されたら何も言えないじゃないか。仕方ない。頑張りますか


「分かりました。ですが、拙者は分からぬ事だらけです。お二人の協力をお願い出来ますでしょうか?」


「仕方ないのう」


「手伝いくらいならやろうではないか」


よし言質取った。じゃあ早速やってしまおう


という事で朝飯食って動ける様になったので、行動開始です


先ずは遺体の確認です。武田軍から確認しましたが、まさかの五百人。いや、皆さん暴れすぎでは?だって武田軍のおよそとは言え三千人居たうちの五百人だぞ?改めて俺以外の皆さん、戦闘力高すぎです


で、今度は味方の遺体の確認です。うん。やっぱり知ってる人の遺体を見るのはダメージがあるな。味方の遺体は百人。そのうちの八十人は領民だ。親父さんが猪の肉を食べながら酒を飲むのが楽しみと言っていた五助さんや、俺を普通の子供じゃないと褒めてくれた平次さんも物言わぬ遺体になっている


俺が泣きそうになっていると、佐久間盛政が右肩に、森長可が左肩に手を置いて


「この光景をちゃんと見よ!戦乱の世が終わらぬ限り、ずっと続くのだ。それも日の本全てでな」


「戦に慣れろとは言わぬ。直ぐにお父上の様になれとも言わぬ!だが、死んでいった者達の為に強くなり早く戦乱の世を終わらせる気持ちを忘れるな」


二人にこんな事を言われて、改めて二人が大人であると同時に俺が甘い事を実感した

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― 新着の感想 ―
毛利家には幼い時にコレをやらされて病死した子もいたとかで、当時のならいとはいえ酷な事も主人公は呑み込み続けますね…
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