表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/726

恩義と利益。人はこれで動くと思う。

この作品はフィクションです。史実と違いますので、その点、ご理解ご了承ください。

元亀三年(1572年)四月三十日

美濃国 美濃加茂村にて


「よーし!今日は此処まで。皆、握り飯と酒を持って帰ってゆっくり休んでくれ!明日の仕事も頼んだぞ」


「若様のお願いなんだから、俺らは飯が少なくても働きますぜ。なあ、皆」


「その通りですよ若様。御父上が戦に出た後に此処を攻められない様に砦みたいに強固にしようなんて、普通の子供には思い浮かぶ訳ないですよ」


「馬鹿、若様が普通の子供な訳ないだろ!普通の子供じゃないからこそ、去年俺達を食う物に困らない様にしてくれたんだもんなあ」


「そうそう。去年若様が畑を豊作になりやすい様に土から変えてくれて、米も野菜も今まで見た事ない程の豊作だったのに、


山を降りてきた鹿や猪なら食べていいと言ってくれたから、うちの親父なんて猪の肉を食いながら飲む酒を楽しみって言う生きる目的まで出来たからな。本当、若様には感謝しかありません」


「皆、忝い。だがまだまだ完成した訳ではない。今日は帰って、明日の為に休んでくれ。飲み過ぎに注意だぞ」


「「「「はい」」」」


皆さんこんばんは吉六郎です。現在、美濃加茂村要塞化計画の為、村に来て初日の作業を終了したところです。しかし皆さん、去年村の食糧事情と治安を大幅改善した事により柴田家に好意的です。


今回直ぐに作業開始は無理かな?と思ったのですが、皆さん手伝ってくれた結果、美濃加茂村含む領地の2パーセントは要塞化が完成しましたよ。勿論、タダ働きさせるなんてあってはいけない事ですから、


皆さんには前述の握り飯と酒を日当として配布してます。作業中の一時休憩の際の飯も忘れていません。柴田家は現代にはびこるブラック企業ではないのですから


勿論親父に話してから要塞化を進めているのですが、最初親父は「信濃国と飛騨国からそう簡単に攻めては来ぬ!これでもし殿に謀反を疑われたらどうする?そんな事する必要無かろう」と


拒否してましたが、一緒に説明に来てた利兵衛爺さんが「大殿、失礼ながら美濃加茂村から飛騨国と信濃国は一刻も有れば到着します。つまり言い換えれば信濃国と飛騨国から美濃国へ一刻も有れば侵入出来ると言う事にございます。


これは若様の考えですが信濃国の更に遠くない距離の甲斐国武田が攻めて来た場合の事も考えた上での考えなのです」


「武田が攻めて来た場合」この言葉に親父の顔も変わったよ。「詳しく話してみよ」と戦に行く前の親父の顔になったよ。まあ、これなら大丈夫のはず。説明しますか。


「では説明致しますが、父上。父上が以前仰っていた「東も西も北も南も織田家の敵だらけじゃ」の事について簡単ではありますが、


先ずは西。これは現在戦っている石山と毛利の事。次は南。これは大和の僧兵と紀州の雑賀の者達。続いて北。これは近江の浅井と越前の朝倉、それだけでなく比叡山の僧兵と越後の上杉。


そして最後に東ですが、ここは武田だけかもしれませんが、上杉と武田が手を組んで、信州、飛騨、美濃を通って進軍した場合、我々の領地を通る可能性も有るのです。


父上達が石山と戦を行っている時、まともな戦力は此処には有りませぬ!!だからこそ国境一帯を強固な砦の様にしたいのです。何卒お許しを」


俺が土下座すると


「若様だけでなく、某からもお許しを」


利兵衛爺さんまで一緒に土下座した。


「分かった。そこまで言うならやってみせよ!儂は三月には出陣する。石山との戦だから長い時間がかかるであろう。儂が帰ってくるまでに完成させよ!それが条件じゃ!良いな?」


「ははっ」


で、親父が出陣して直ぐに作業開始したかったけど、利兵衛爺さんが、まだ雪溶けしてないから雪溶けしてから作業開始した方が良いとの事なので、やっとこさ今日作業開始になった訳です。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ