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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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重大案件は先に知りたいのですが?

この作品はフィクションです。史実と違いますので、その点、ご理解ご了承ください。

元亀元年(1570年)十一月二十六日

尾張国 柴田家屋敷にて


おはようございます。吉六郎です。昨日、親父が村の村長以下大人数人を呼び出した件で俺が産まれる前から仕えている家臣のおっちゃん達も、


下座に正装で座って居ます。そして俺も正装でこの場に居ます。間違いなく堅苦しい話なんだろうなー。と思っていると、村長以下が到着しました。親父は村長達を俺達の居る広間に来る様伝えていた様で、村長達は到着するなり


「柴田様。我々が御屋敷の中に入って誠に宜しいのですか?」と質問したけど、親父は


「構わぬ!お主達から村の皆へ知らせて欲しい話だからのう」


「は、はあ。どの様な御話なのでしょうか?」


村長がそう言うと、親父は一呼吸置いて


「うむ。実はな我々柴田家は殿の命により現在の領地である上杜村を召し上げられ、美濃へ新たな領地をいただく事となった。そこでじゃ!」


親父はそう言うと


「儂が新たな領主になってからの十年、村の皆には世話になった!嫁を貰った時は「御方様に沢山食べていただいて、壮健な嫡男様を産んでくだされ」と、


蓄えの米を皆が少しずつ出してくれて、倅が産まれた時には「若様が身体頑健な男子になっていただきたいので」と言って、また蓄えの米を出してくれたな。


それに、倅がまだ二歳の時、儂と八割程の家臣が殿と共に美濃へ進軍している時に三河から一向宗の人間が攻めて来た時には、


ここにおる家臣の吉田に付き従い、一向宗を追い返してくれた。その他にも様々な事があった。其れ等全て柴田家一同感謝致す」


昔を思い出して改めて、村長達に頭を下げてお礼をした。家臣のおっちゃん達も同じ様に頭を下げて、勿論俺も頭を下げた


「そ、そんな柴田様、若様、皆様も。おやめください。我々に頭を下げるなど。我々も過酷な米の取立てが無くなったからこそ生活に余裕が生まれ、平和な時を過ごせたのです。それもひとえに柴田家の皆様のおかげでございます。ですので、どうか」


「そう言ってもらえて忝い」


親父はそう言いながら頭を上げた


「さて、話を戻すが、村の皆に最期に頼みがある」


「な、なんでございますか?」


「うむ。ひとつは、この屋敷の取り壊しを手伝ってくれぬか?理由としては、この地に固執しない事を殿に示す為じゃ!勿論!ちゃんと、礼はする」


「は、はあ。それは構いませぬが、ふたつ目、みっつ目はどの様な事をしたら良いのでしょうか?」


「頼みはあとひとつだけじゃ。その頼みは、儂の後の領主にも良好な関係を結んで欲しいのじゃ。次の領主がまだ誰かも決まってはおらぬが」


親父はそう言いながら、また頭を下げた


「柴田様。他ならぬ柴田様の頼みでございます。それに織田家家臣の皆様は、柴田様の様に我々百姓の事も案じていただける方ばかり。その様な心配は御無用でございます。さ、頭をお上げくださいませ」


「うむ。そう言ってくれたなら、儂としても有難い。宜しい頼む。これで話は終わりじゃ。表門で土産を渡す故、村の皆にしっかりと今回の話を伝えてくれ」


「ははっ」


返事をして村長たちは帰って行った

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