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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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ある人からの手紙で親父はどうなる?

吉六郎が料理作りの為に移動すると、信長はある文を出した


「さて。皆、この文は数日前に届いた浜松の二郎三郎の母君の於大殿からの文である。儂を通じて権六に渡して欲しいとの事で届けられた


権六よ。この場で読みあげてもよいか?」


「はい。拙者も知らないので、殿が確認をお願いいたします」


「うむ。では」


そう言って信長は読み出した


「柴田殿へ。徳川三河守の母の於大と申します。この文を読んでいるならば、織田殿が中を確認し終えたところなのでしょう


では改めて、柴田殿の領地で私の息子の嫁と孫夫婦並びに家臣や侍女達は勿論、私達もお世話になりました


嫡男の吉六郎殿が休む暇も無いほど、我々の為に働きながら、孫夫婦の我儘を聞くだけでなく、家臣達も鍛え上げて、息子の側近でもある


榊原小平太と本多平八郎も鍛え上げていただき、感謝しかありません。


誠に柴田殿は良き嫡男に育てたのですね


ですが、滞在していた時、吉六郎殿とお話させていただいたのですが、母親が居なくなって既に六年も過ぎていると聞きました


その六年間、柴田殿は新しい嫁を取ろうとしなかったのか?と、吉六郎殿に聞いたら


「そこら辺の事は童の自分には分からない」と言われました。


母親が早いうちから居ない上に、父親の柴田殿も常に側に居るわけではない状況からだからこそ


吉六郎殿は年相応の振る舞いをしない強い子に育ったのでしょう


それにこう言っておりました。「拙者が年相応の童なら父上は心配で戦に出陣しないでしょう


しかし、父上が戦に出陣しているという事は拙者に対して「代わりを任せられる」という信頼があるという事でしょう


だからこそ、父上の信頼を裏切るなど出来ませぬ」と。まるで元服して三十歳くらいの武士の様な言葉。中々元服前の童は言えません


長くなりましたが、柴田殿の子育ては厳しくも愛情溢れているからこそ、吉六郎殿は立派な子になっているのでしょう


吉六郎殿は間違いなく傑物と呼んでいいかもしれません。きっと織田殿や周りの方々の中には「娘を嫁がせたい」と思う方も居るでしょう


息子の二郎三郎は「吉六郎殿に嫉妬する家臣が居たら、自らの策と行動で武田を倒してからにしろ。と言います」と笑っておりました


話は長くなりましたが、吉六郎殿はしっかりしておりますが、まだ元服前の童です


吉六郎殿の心を落ち着かせる意味で新しい嫁を取りませんか?


以上です」


「との事じゃ。権六、お主の倅は人に好かれる様じゃな」


「喜んでいいのか分かりませんが、確かにあ奴に親らしい事は殆ど何もしておりませぬ。それでも」


「立派に育っておる。それだけで充分だと儂は思うぞ?於大殿は吉六郎を褒めつつ、お主に嫁は取らないのか?と言っておるからな


他家からも気にかけられる子など、そうそう居らぬ。もし、吉六郎がお主に関する希望を出してきたら、いくつかは聞いてやろうではないか」


「有り難き幸せにございます」


本人の居ないところで、ラッキーな話が進んでいた

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