鬼族の牧場視察
機関車工場の見学のあと、移動は馬車になった。しかし、以前と違い、馬車の車輪を導く軽軌条がある。いわゆる馬車軌道だ。鉄道の敷設推進のために各種軽便鉄道等の免許はとりやすくしている。これもそのモデルケース線だ。これらの普及こそが帝国の未来を決める。そうだ、貴族どもも、この国も、世界も、すべてを叩き壊す、そんな未来へと。
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牧場、その中で飼育されているのは『ヒト』である。食肉用に品種改良されたそれ。鶏で言うならばブロイラーにも当たろうか、まさにそのために作られてそのために育てられている。見た目は極めて健康体である。当たり前か、よい食肉とは、脂は適度がよいのであって、脂しかないならそれはラードにしかならん。促成されたその成長は、体は例えこの身と等しく見えても生後わずか半年余りしか経ていないのだ。思考力はなきに等しい。ならばこれはここにいるこの身とは全く似て非なる生き物だ。『ヒト』であって、人間ではない。
「閣下、御不快でしたら、他を案内しますが。」
「構わん。特に不快でもない。このような施設があるから、余を取って喰おうという輩がいない、違うかね?」
苦笑がありありと見える鬼族のものたち。この身を案内するのは、この邦の代官だ。主の姫はよくわからん。会ったこともない。
「そろそろここの牧場は総出荷の時期です。」
牧場長も続ける。
「『総』とは?」
「大体食いごろの時に全て出荷して、で入れ換える前に設備の洗浄をする、そのような形になっております。総入れ換え方式ですので。」
「ほぉう。」
ますますブロイラーのようだ。なるほど。
2018.4.14
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反動中共粉砕、民主化‼不忘六四天安門同志‼習近平黄熊殴殺‼




