機関車工場視察
2018.4.14
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反動中共粉砕、民主化‼不忘六四天安門同志‼習近平黄熊殴殺‼
ドワーフの鉱山都市に着いた。ここは今や帝国の大工厰である。製鉄所、製鋼所、軌道工場、製罐場、台枠を造る蒸気圧式の五百四十貫プレス機。軌条の生産も行われている。帝国規格の『十八貫目』だ。あちらこちら入れ換えの小型機関車がせわしなく走り回っている。今機関車の最終組み立てを見ている。門型クレーンに吊られたケーシングも真新しいボイラが台枠に向けてそろりそろりと下ろされてゆくところだ。下の動輪にはまだ連接棒等もついてはいない。
「閣下、これが帝国の機関車工場であります。」
目の前のそのボイラは台枠に組み合わされ……明らかに火室やボイラ胴受けが合わず浮いている。何人かがボイラによじ登り、上から木片を引いて木槌で盛大に打ち込んでいる。すると台枠が目に見えて撓み、そして轟音と共にやっと火室やボイラ胴受けがはまりこんだ。さっきまで微妙に歪んでいた台枠はいまボイラによって正確な直線となった。思わず機関車の側で指揮をしていたものに聞いてしまう。
「ここまでキツくて良いのかね?」
「閣下‼」
本来は身分が違いすぎて許されない行為だ。それはどちらから行うにしても。
「え゛ァー、そもそもこの台枠は上下方向の力ァ、殆ど関係無いんですわ。そりゃみーんな罐胴が受けるンで。よーは胴受けがしっかり罐胴に接してりゃ良いわけでスワ。」
しかし、もとよりこの手の技術が好きな自分はそれを思わず無視し、向こうもそれに乗った。
工場の裏手に出れば、そこは帝都へ繋がる線路。いや、本来はこここそ表玄関だ。ここから製品が出てゆく。ちょうど長い貨物列車が工場から出てゆくところだ。長物車に積まれた出来立ての軌条。あれはこれから帝都に送られてそこからいま各都市に伸ばす予定の路線になってゆくのだ。新しい出来立ての機関車が引っ張られてどこかの任地へ送り出されてゆくかと思えば、反対に空の貨車がやって来て留置される。ひっきりなしだ。帝国の大工厰というのが誇張でないことがここからもうかがえる。この風景に自分は帝国の未来を確信する。
「閣下、閣下は御身の立場をお忘れになりませぬよう。」
「すまん。」
「閣下、我々は閣下のために諫言しております。どうか。」
「うむ。」




