幕間三
第三章
【私は博愛の道に夢を見る】スタート。
「おい、聞いたかよ。今年の一年の話」
「聞いた聞いた。Bランクの迷宮に成績上位者四人が挑んだんだろ」
「俺も聞いたぞ。そして最後は全員意識不明で運ばれたんだってな」
「生徒会の奴らが隠してたせいで全然情報無いけどな」
王都の学校にて、屋上を5人の男子生徒が占拠していた。
「情けねえよな。何が異世界勇者様だよ。情けねえ」
「ホントだぜ。俺らの方が強いんじゃねえのか」
「俺達でもB迷宮ぐらいならいけるしな」
「その通りだぜ」
そしてひとしきり笑う少年達。しばらくして、笑いが収まるとリーダー格の少年が真面目な顔をして話し始める。
「なあ、挑んでみねえか」
「い、挑むってまさか」
「ああ。俺達の名前上げる良い機会だろ」
「確かに。一年生のこの時期なら戦闘力よりも成績が重視されることもあるしな。噂通り弱いならそういうことだろう」
そして彼らは黒い笑みを浮かべるのであった。
その視線の先にはソルトとシャルが何か話しながら昼ご飯を食べているところだった。
「よし! お前らいくぞ!」
リーダーの掛け声のもと、一斉に屋上から飛び降りると風魔法を使い、二人のもとに飛んでいくのであった。




