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秘密の関係  作者: もっち
第五部
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巡り会い、そして。

頼んだ晩御飯は想像していたものよりとても豪華で美味しくて、お腹が空いていた私達はあっという間に食べ終えてしまった。


「何だか、こうして2人でのんびりするのって久しぶりな気がするね。ずっと学校とか仕事で会えなかったりしたから、すごく楽しいよ。」

「ふふ、私もよ。やっぱり今度の連休に予定合わせて旅行しましょう?来年まで待てないわ。」

「ふふ、私も。いつも一緒にいるけど、旅行っていつもとはまた違うし。また来年も、って言おうとしたけど、待てなさそう。」

「似た者同士ね、私達。」

「ほんと、その通りかもね。」


そう言ってにこにこと笑いながら部屋まで戻った。

楽しそうに歩くマリーの後ろ姿を見ながら、知華はそっと考えていたことを口にした。


「…ねぇ、今こうしていられるのって奇跡みたいね。」

「え?」

「だって私達一度別れて 別の場所で生活してたのに、今こうしてずっと2人でいられる環境があるのって少し前まで考えられなかったのに。マリーと別れた時にもう二度とマリーには会えないって思ってたのに、こうして笑いあっていられるから。」

「…そうね、私も考えられなかったわ。おばあさまが日本に行くのを許してくれていなかったら、なんて思いたくもないけれど…。でも、今一緒にいられるのは奇跡でも偶然でもなくて、きっと運命が導いてくれたんじゃないか、なんて思ったりもするのよ。」

「そうだね…。ほんと、不思議な巡り合わせ、っていうのかな。私、色々あったけど、マリーと出会えて幸せだよ。」

「私も知華と出会えて幸せよ。…ねぇ、知華、大好きよ。」

「私も。大好きだよ、マリー。いつもありがとう。」

「ふふ、こちらこそ、ね。」

「だから、これからも、」


「「ずっと、一緒に。」」

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