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対面時々始まり

時間は昼休み。


辺りは友達との私語やゲーム、寝たりする人と十人十色の過ごし方をしているこの時間。


輝達もこの昼休みの時間をきちんと使っていた。


「・・・あの?2人とも・・・せめて何か話して欲しいなー」


場所はこいしのいる組の教室。


あたりは騒然としていた。


何故かと言うと・・・


今この教室で生徒会である学年一位の美女の美神と学年で2番目を誇る美貌と頭脳の持ち主のこいしが対談しているのだ。


そのため他クラスから大量の人が流れ込んだりと中々カオスなことになっている現状。


そして輝はこの空間にいることがかなり辛い。


(よく良く考えればこと2人めっちゃ可愛いから人来るよなぁ!)


周りの人はこの高スペックが集まる中なぜ1人パッとしない男がいるのか不思議でたまらないと思っているのだろう。


というか実際そういう声が聞こえたので思われてはいる、まぁその後美神がギロっと睨みつけたらその声は弾圧されましたが。


声には出されなくはなったがやはり視線ではまだなぜこいつがいるのかと感じられる、その視線がとても痛く早くにでもこの場所から逃げたいという欲求がある。


しかしこの場で輝が居なくなると美神が暴走しかけないか不安になるから引きたくても引けないというどの道を通っても地獄しかない状態の完成だ。


そして話は今、2人はずっとだんまりのままだった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


今美神とこいしは向き合ったままが続いている。


傍から見ればとてつもない緊張感走る場だが内情を知っている輝から見るとコミュ障×コミュ障のための空間だ。


美神は無表情で、こいしはその美神の表情にビビってしまったせいか顔がどんどん青ざめてきている。


このままだとこいしがぶっ倒れるのも時間の問題だと勘づいた輝は美神の耳元で蚊のような声で呟いた。


「美神から会話してくれ・・・こいしは少し人見知りなんだ・・・」


「わかったわ」


美神も輝と同じく蚊の鳴くような声で呟き返した。


「あの片原さん・・・その生徒会に・・・」


「すすすすみまません!わ、私役立たつなのできっと・・・」


突如美神から話された衝撃かこいしは謎の暴走を始めた。


緊張が限界を迎えダムの決壊のように感情が漏れだしたのかは知らない。


そのビビり具合に美神もいつもの強気な態度から一変子供が泣いてしまった時のようにオドオドしだした。


「美神落ち着け・・・こいしも・・・」


そんな2人の仲介役として輝は入ったが中々2人の興奮が収まらない。


美神もコミュ障、こいしもコミュ障、そのため最悪の化学変化がこの場で起きてしまったのだ。


(・・・これは骨が折れるな・・・折れる通り越して骨が無くなりそうだが・・・)


改めてこのふたりの愛称の悪さを知ったかもしれない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「じゃあ美神の説明からするぞ・・・美神は今の生徒会の書記会計の人・・・こいしにはこの書記会計の枠に入ってもらいたいんだ・・・」


結局輝がお互いの説明をすることになった。


まずは美神からだ。


この説明を聞いたこいしはどこかさらに汗をかき始めた。


こいしのことなので焦りだろう。


「・・・そしてこちらが片原こいし・・・少し人見知りだから気をつけてね美神」


「気をつけるわよ!」


美神は輝が最後にご丁寧に美神の名前をつけ加え主張を強めた。


そのセリフに美神は間を出すことなくツッコミを出せた。


これで少し場を盛り上げれたと思ったが。


しかしこいしは違いそうだ。


この解説間もどこかこいしはまだ落ち着けていない。


「だ、大丈夫?」


「だだだだだだだだだだ大丈夫です…」


確実に大丈夫とは程遠い対応なので輝も少し顔をひきつらせてしまった。


このままだとこいしが永遠に暴走したままなので輝はある一手を打つことにした。


「まぁこう見えても美神は優しいし面白い・・・ぜひ仲良くしてくれ・・・こいし」


「おい・・・」


輝の冗談半分の美神の性格紹介で少しほぐれたら良いなと思ったが・・・


ちなみにだが美神はとても不機嫌そうな顔になってしまった。


でもこれも場を柔らかくするための犠牲だから仕方ないという理論で片付けるしかできない。


「ヨヤヨヨヨヨヨヨヨヨヨヨシクオネガイシマス」


まだまだ固い。


そして美神もまだまだ固そうだ 。


そんな二人を見て輝は静かに頭を抱えながら考えた。


(厳しい!)


果たしてどうなる生徒会編!?

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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