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終わり時々始まり

「終わった」


「死にたい」


要と浩史がこの世の終わりを見たような顔で輝の席の元に来た。


そんな2人を輝は馬鹿だなと思いつつも帰りたいのは分かるという五分五分の気持ちで見ていた。


「まぁわかるよ、たしかに夏休み終わったしな・・・」


「そうだよな!あと1ヶ月は欲しいよな!」


浩史が共感を求めるかのような力強くそしてゴリ押し気味で聞いてきた。


「いやあと1ヶ月もさすがにいらん」


「この裏切り者がー!」


予想を外したのか浩史は頭を抱え崩れ落ちる。


「うそだー本当は欲しいんでしょ1年間ぐらいは」


「アホか留年だわそれ」


要のドヤ顔がどこか気に触るが輝はいつものようにツッコミはできた。


輝としては休みは嬉しいがずっと休みだと生活が同じすぎて嫌になるため学校がなんやかんや好きという理論を持っている。


だから別に休みを伸ばして欲しい等は特に無いのが現状だ。


「まぁ休みは嬉しいけどずっと同じだから変化が欲しいんだよな、二学期は体育祭に文化祭とイベント盛りだくさんだろ?だからそこで変化を楽しみたいんだ」


「・・・輝ってそんなこと言うんだ」


要が驚いた様子で輝をじっと見つめてきた。


何かおかしなものを食べたのかと言いたげな様子だ。


もちろんだが朝ごはんはパンなので変なものは食べてない。


「おう何か悪いか?」


「なんか活発になったねぇ、これだと行事事は楽しそうだな輝」


浩史が輝の成長を親のように喜んだ。


少し気持ち悪さがあるが素直に喜んで貰えると嬉しいのでその気持ちは有難く受け取った。


「またうるさくなりそうだなぁ・・・体力補給頑張るか」


またうるさい二学期が始まりそうだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「書記の枠が足りない?」


突如輝と美神は生徒会室に呼ばれた。


なんでも雄一曰く生徒会の枠が空いているためもし残り1週間で枠を埋めないともう一度投票を行うらしい。


「橘さん、どうか1枠に入れますでしょうか?」


「すみません、重い肩書きは俺にはどうも落ち着かないので。それか俺が新しいメンバーを探すのはどうでしょうか?」


輝はどうやってでも生徒会には入りたくない。


その意思がこんな面倒事を考え出してしまった。


だがこの面倒事さえ済めばこれ以上催促が無くなる、そうなればやるしかないと輝の心を燃やした。


「橘さんが探す?本当に良いのでしょうか?」


「任せてください!」


輝は自信ありげな様子で胸なんか叩きその自信をあらわにした。


雄一もその自信を少し信じたのか少し不満げがあるが特に文句を言うことなく頷いてくれた。


だが美神は


「それだと探せなかった時どうすれば・・・」


もちろんこの手の質問は想定内のため、それを予測しての返しがある。


「テストの順位2番目を呼ぶ・・・それが俺の手段さ」


シンプルだが以外に思いつかなさそうな答えだと輝は思っている。


美神はまだ腑に落ちない様子だ。


そんな美神に輝は頭を撫でながら


「大丈夫、絶対に迷惑はかけないから」


「・・・うん・・・ってか!何撫でてるのよ!」


「ゲブッ!」


少し落ち着いたのか頭を撫でられているという状況に美神は恥ずかしさを覚え輝を投げ飛ばしてしまった。


もちろん輝は背中からの落下なためダメージは大きい。


あまりにの衝撃のため変な声が出てしまった。


俗に言う情けない声だ。


「・・・そこまで言うのなら信じるわよ!」


「いてて・・・任せて!」


輝は自身の頭を痛みのやわらげのため撫でながら立ち上がりサムズアップをした。


顔も自信満々の顔なので少しだけだが美神も安堵の顔を見せてくれた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


ということがあり輝は今人探し中だ。


「えと学年2位の人は・・・1年Z組の子か・・・」


名前的にも女子なのは確定だ。


だが誰なのか全く分からないので少し怖さがある。


(怖かったらどうしよう・・・というか優しい方でいてくれ頼む・・・)


輝は今更この選択を間違えたと認めたくなった。


しかしそんなことを考えているうちに1年Z組の教室の前まで来てしまった。


もうここまで来たらもう後には引けない。


「んじゃ入るか・・・」


軽く深呼吸をして輝は教室の中は入った。



ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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