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DVD時々趣味

「やぁー!」


「いや、と、というかお前もか」


美神は顔を真っ赤にして怒りか恥ずかしさか分からない感情をあらわにした。


少し冷静になると顔を一気に手で覆うように隠す。


美神のさっきまでの様子から見て仕切りになっているカーテンの隙間の少しだけ見える角度を探してチラチラ見ていたようだ。


「美神・・・ま、まぁ俺も言えないか」


「・・・本当に・・・さいってい!」


顔から見てわかるくらい怒っている。


言い切るとまた顔を隠した。


「でも俺もそんなこと企んでいたからあまり強く言えねぇ」


「そうなの!」


輝の一言を聞くと美神の手の拘束はなくなった。


美神の顔はは何か水を得た魚のような感じだ。


希望や安心感を持ったのだろう。


「・・・まぁ俺たち似たもの同士ってことだな」


「うぅ・・・少し腑に落ちないけど・・・今回は認めるわ」


顔を紅潮させまくっているのでやはりまだ恥ずかしさは抜けていないようだ。


また美神は自身の敗北を認めた・・・。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「わかった!?さっきのことは他言無用!良いね?」


「わかってるよ、どうせ言っても嘘だと思われるしバレたら俺も晒されるんだ・・・俺がバラすメリットがない」


輝は美神とこの場で人にこのことを話さないと誓った条約をこの場で結んだ。


美神は学校では清楚系であり穢れなどない潔白の少女として学校内で君臨していた。


そのような美少女がR-18コーナーをチラチラ見ていたなどと言われたらもう前のようにはならない。


そのためにも今は輝に協力することが必要となる。


輝に全てかかっているのか美神の顔はいつも以上に必死さがありそして声もかなり真剣な声だ。


「・・・てことでこの件はこれで終わり・・・それで良いだろ?」


輝は終わりの合図として軽く手と手を合わせ終わりを向かわせた。


「・・・話、変わるけど輝はなんでここに来たの?」


「俺か?」


突然の美神の質問に少しだけフリーズしたが


「前から気になってたんだ・・・だから来た・・・とかいう美神は?」


「私?」


美神も鳩に豆鉄砲のような顔をして首を傾げた。


「私・・・映画借りに来たの・・・」


「映画か」


美神はあまりテレビ自体見ているイメージがなかったので聞いておいた輝自身かなりビックリだ。


よく良く考えればこのコーナーは洋画コーナー、美神がもしR-18を見るためだけに来ていたのでは無いことが確定したのは安心だ。


「何かおすすめはある?私本当にこういうのには疎いの」


なんとなくだがこうなることは知っていた。


美神は少しシュントした様子で聞いてきた。


「映画ね・・・俺あまり洋画見ないけどこういう時はとりあえずおすすめを見てみるのが一番勝算が高いから」


「やっぱりおすすめからよね・・・わかったわ」


そう言うと美神は洋画コーナーの入口まで向かった。


洋画コーナーの入口にはスタッフのおすすめなどがあるのでそのためだ。


本当は美神の気になるものを見るのが1番だが輝は美神との付き合いがそれなりにある。


その経験上美神はこの手の自分で考える内容が唯一の苦手なところだ。


そのためおすすめを見て自分の好きな作風や好きなジャンルなどを見つけ出す、はたまた開拓するなどをして自身のお気に入りの作品を知ってもらうといった作戦に出た。


「それじゃ・・・俺も探すか・・・」


美神も自分の借りる物を探しに行ったので輝もこれで心置き無く探せると思いながら足が軽くなるような気分でアニメコーナーへと向かった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


数十分くらい経って輝は自分の借りるものを決めレジで手続き等済まし外へ出た。


外はまだ日が昇っておりまだ暑い。


時刻は4時だがまだまだ陽は沈む気配はない。


さっきまで涼しい部屋で良い思いをしていたのでこの暑さは過酷なものだ。


「ひやぁ暑いな・・・」


そう呟きながら駅に向かう道中に


「輝、遅かったじゃない」


「美神?どうしてここまで?」


この暑い中ずっと待ってくれていたことに少し罪悪感が生まれてきた。


だが美神の服は暑さ対策なのか半袖のワンピースなので多分涼しいであろう。


それに美神のいる場所は日陰。


そのため暑さはどうにかなってそうだ。


ワンピースは清楚系の名の通り清楚なオーラがワンピースからも伝わってくる。


「・・・何見てるの?」


「いや、暑くないのかなぁって」


ずっと美神の服を見ていたことが気になったのか美神がジト目で睨んできた。


もちろん変な目では見ていないのでその事を伝えはした。


「・・・優しい」


「何か言ったか?」


また美神の小さなデレだ。


相変わらず恥ずかしくないのか聞きたいくらいたまぁにデレを見せる。


(まぁ別に自滅さえしなければ良いのだがね)


そんなことを思いながらまた美神を見つめてしまった。


「何見ているの、本当に・・・」


やはり美神はどこか強い魅力があるな。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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