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決断と黒い野望

短いですがそこは許してクレメンス

「俺はこの条約に乗ることはできません!」


「・・・本当にそれで良いのですか?」


後悔なんてない、後悔なんてする暇があれば輝はきっとさらに考えるだろう。


もう輝は覚悟を決めた、だが不安がないわけが無い。


むしろ不安しかないのが現状だ。


「絶対に守り抜いてみせる、この手で・・・」


輝は手に力を入れた。


この行為は覚悟や責任などの気持ちを持つという自信の心に話す意思表示のように行う。


「話は以上ですか?」


一真は何か飽きたのか早々に話を切り上げようとしてきた。


もしやる気がなく帰ってくれるのなら大歓迎だがと思いつつも怪しいので動きや表情などの監視は止めない。


「・・・もう良い時間ですし私は帰ります・・・短い時間でしたが面白かったですよ」


面白かったですよと言葉を発した時の目には驚く程目にハイライトが入っていなかった。


その目は何かドス黒い邪悪や野望に満ちた目だ。


「・・・守り抜いてみせるよ……美神」


多分過去の自分ならしなかったであろう。


だが今、こうやってするということは高校で何か進化したような、そんな達成感ある気持ちが溢れ出てきている感じだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「橘輝・・か・・・面白そうな人だからもう少し泳がすのも良いかな」


一真はカフェを出て自身が乗って来た車に乗りなが考えた。


所詮は高校生のお遊び程度の付き合い。


その程度の関係なら終わるのだってすぐだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「とりあえず美神のお父さんとのやつはそんな感じで終わったってこと」


「わかったわ・・・でもどうしましょう」


「安心してくれ・・・俺が頑張るから」


「私もやるわよ、輝に貸しを作るのは嫌だし」


輝は今美神と電話をしている。


さっきまで疲れた体にムチを打ちながらも輝は何とか帰宅できた。


帰宅中何度も何度も自問自答して考えたが2人を守り抜く手段が見当たらない。


そのため輝は美神にこのことと合わせてこれからの事をを電話で話していた。


「私的にはやっぱり嘘で逃げ切るしかないわ」


「嘘はきつい、あの人に嘘が通じるビジョンが見えない」


輝は一真と話していくうちに小細工が通用しないタイプの人だとわかってきたのだ。


だから嘘はバレる。


「とりあえず明日から考えるか・・・ごめんな美神」


「こちらこそごめんなさい・・・じゃあまた今度・・・」


そう言うと美神からの電話が切れた。


電話が切れると輝は自分でも分からないくらい大きな疲労感が襲う。


さっきまでベッドの上に座っていたものの通話終了後はスマホをベッドの上に投げ寝転がりながら天井を見つめた。


「慣れた天井だけど何か落ち着かないな」


毎朝毎朝起きる度に見る天井は今日だけは落ち着かない雰囲気がある。


(人生の大きな決断を今日決めてしまったなぁ・・・どうしよう・・・まぁ・・・明日からじっくり考えるか)


相変らず輝らしい適当な理論を頭の中で並べながらぼーっと天井を見つめた。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


自身で変えた未来。


どうするのだ?


橘輝!?


ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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