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アスレチック時々フラグ

また前の轍を踏み落ちてしまった美神。


これは終わった。


そう魂で理解した。


美神もプール内から腑に落ちないと言わんばかりの目で見つめている。


「……輝……」


「は、はい!」


絶対説教だ。


そう覚悟した。


だが


「……だいたいコツは理解したわ……ここから行くわ」


「お、そ、そうなのか」


輝はその言葉に驚いたのか少し対応に困った。


「別に輝が望むのならここで説教でもするけど」


「遠慮しておきます」


美神は何も変わってはいなくて少し安心した。


美神は美神だ。


だが実際美神が言った通りコツを掴んだのか華麗に一段一段と前へ進んで行く。


輝も必死に食らいつくように走るが追いつけない。


「輝、早く来ないとね!まぁ私が先に行ったのもあるけど」


「それでもはえぇよ……」


美神が輝の前に行ったのは事実だがそれでもなお美神のスピードは早い。


輝が目を美神に向けた時には既に最後の段だった。


そこから一向に動かないので美神はここに輝が来るのを待っているらしい。


「……おっと!ほい!」


かという輝もリズム良く飛んでいく。


その輝のリズムの良さに美神は目が離せれなかった。


ステップを踏むように1歩1歩前へ前へと進んでいる。


そしてついに美神の近くにまで来れた。


美神はニヤニヤした顔で


「私を抜いたら何でも言うこと聞いてあげるわ!逆に負けたら私の言うことを聞くこと!」


と堂々と言った。


明らか美神の勝ち試合なのは目でわかる。


しかしここで引いてしまえば男のプライドが折れるので引けない。


「わかったよ!挑んでやる」


「負け試合に挑むとは……その寝強さは見習うべきかしら」


そんなことを言っていると輝はあるとんでも行動に出た。


「はぁー!」


その行動に美神は目が点になっている。


「ほい!」


輝はさっきまでいた段から思いっきりジャンプしてゴールである大きな足場まで飛んで行ったのだ。


その距離もかなりあるため普通誰も考えないが輝は行った。


かなりギリギリでの着地だが成功した。


もちろんこのことは輝の謎の運動神経の良さがあってこその行動だ。


「え、そ、そんなのズルよ!」


「でもな美神……飛び越えてのクリアはルール違反では無い」


美神は負けたのが悔しいのかイチャモンをつけてくるがもちろんその言い訳こそ負け試合だ。


輝には最強の切り札


「ルールで禁止されてない」


が使えるためだ。


もう敗北が確定した美神は諦めて飛び越えようとした。


しかし


バシャーン!


「きゃー!」


「美神……またか……」


美神の体は1コース目の轍を踏みきちんとプールの中へドボンした。


焦りのせいかそれとも負けた悔しさのせいなのかさっきまで飛び越えていた段差が飛び越えれなくなってしまっていた。


そのせいで大きな水しぶきが辺りに降り注ぐ。


プールから覗く美神の顔はとても居心地悪そうな顔をしている。


(穴があったら入りたい)


今の美神の心境は恥ずかしさでいっぱいだ。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


美神はなんとか大きな足場に着くことが出来たが、


「恥ずかしい……」


案の定さっきの敗北の恥ずかしさで顔を隠している。


変な調子をノリそのまま落ちてしまうという誰もが恥ずかしいと思う偉業を成し遂げたのだからだ。


「……輝……お望みは」


「お望みか……」


輝はまだ何もお望みは決めていない。


顎を持ち明らか考えている人感を出しつつ考えた。


しかし答えが生まれない。


輝の今の心境では今聞かれても答えれるはずがない。


「……とりあえず保留はなしか?……きっと大事なタイミングで言うよ」


「……わかったわ」


輝の意見を美神はスっと許可してくれた。


いつもの美神なら何かと言うと思っていたが恥ずかしさのせいで若干投げやり気味なのかもしれない。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「心機一転するわよ!次は……」


第3コースは丸太型の足場を進むステージだ。


ただでさえも転びやすい水の地面にさらに転びやすい丸太型の地面。


難易度は明らかさっきのが簡単に見えるくらい高い。


「次は……あぁこりゃきつそうだな……」


美神の顔から何となく予測はついていたが輝も実際見ると少し唖然とした。


(こりゃ骨が折れるな)


輝はあらためてこの足場の凶悪さを理解した。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「じゃあ行くか……最初行くぞ」


そう言うと輝は1歩を丸太に付けた。


予測通りとても滑りやすくとても丸太は動く。


「こりゃ壁を持たないと危険……おっととと」


輝は少しバランスを崩してしまったのか1段目の床の時点で倒れてしまった。


足元がとてつもなく滑るし回りやすいため狂気的な性能だ。


(本当に骨が折れるなぁ)


果たして2人はこの第3ステージを乗り越えれるのか。


明日を期待!


ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・`)

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