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勝ち時々ダサ

輝と美神の試合が遂に幕を上げた。


美神の動きは一変すると初心者の動きである。


しかしまだ油断出来ない。


浩史も沙也希も渚も油断し負けた。


その光景を生で見ていた輝はもちろん油断などはしない。


油断ができないのだ。


「うぉー!お兄……早すぎる……早すぎる掴み技ー!」


「鬼かよ!輝は」


渚は輝があまりにも早くに掴み技からのコンボに入っているのを見てそう叫んだ。


要もあまりにも早すぎた攻め攻めな戦い方に驚いている。


だがそんな2人にお構い無しに輝はコントローラーを巧みに動かす。


「み、美神さん抜けたー!」


「どうやってあの技をぬけたの!?」


渚も要も驚きしか生まれない。


輝の放ったコンボ技は技と技の間の時間が短いため避けにくい、避けるにもかなりの練習をしないと抜けれない。


まさか美神が逃げれるとはと驚きのあまり美神のコントローラーを覗いた。


「あぁ、そういう事ね」


要は一瞬で理解した。


彼女がなぜ良けれたのかを。


その要の態度になにか察したのか渚も見てみると渚も察した。


「……美神……まさかの初心者お得意の……適当押し!」


「でもこれが強さの秘訣とは……全く気づかなかったぜ」


なぜ気づかないんだという至極真っ当な正論は野暮だと思い無視し美神の動きを注目した。


美神は適当押しと言われれば適当押しだがそれでもどのコマンドを使えば技が出るのかくらいわかっていそうだ。


「それでも美神さん、的確な時に的確な技使ってるね」


「やっぱり天性のカンとかかなぁ」


「あ、輝やられた」


2人が話している最中に輝は美神の猛反撃に為す術なくやられてしまった。


しかし輝は声を出さない。


焦りなのか顔も変わらないどころかさっきから眉一つも動いていないくらい真剣だ。


要と渚は2人の思考すら読めないくらい試合は進んでいる。


「……美神……確か……痩せたか?」


「痩せては無いわ……常に同じ体重をキープさせてきるのよ」


「そうか……学校であんまし食べてないからてっきり」


輝は何を思ったのか関係の無い話を美神に振り出した。


だがこの会話こそ輝の作戦なのだ。


しかしこの作戦は美神はもちろん要に渚もわかっていない。


そのため技が放ちたい放題という状態だ。


「……美神……テスト夏休み後あるよな」


「えぇ……それがどうしたの?」


「どうする感じだ?」


「……えっと……その……あ!?」


「……よし」


また輝は何も無い会話を美神に投げかけた。


美神の性格は真面目なので聞かれた質問はできる限り答えている。


だがその良いところをあえて輝は罠として活用させたのだ。


(美神は気づいてないな・・・人間はな複数の情報を何かしながら聞くのは至難の業……)


簡単に言うと輝の作戦は話しかけて油断を作る作戦だ。


クズ☆


「なぁ美神・・・」


「輝・・・この会話は罠でしょ?やっとわかったわ」


「うぐぅ!」


まさか美神が勘づいたとは思いもしなかった。


その驚きが行動にも出たのか輝のキャラクターの行動に油断が生まれてしまいその間をつかれやられてしまった。


「しまった!」


「ふふふ」


美神の顔にドヤ顔が浮かんだ。


だがしかしこの余裕が逆に隙となった。


「隙あり!」


「あぁ!」


美神は油断のせいか少し行動を緩めてしまいその間をゲーマーの輝は逃す訳もない。


「これで!決まり!だー!」


「そんなー!」


輝は完壁な行動を決めついに美神を撃破した。


そしてついに2人はラスト1回に。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「美神ー!勝たせてもらうぞ!」


「こっちも輝なんかに負けたくない!」


美神と輝は互角の勝負を繰り返している。


2人とも顔は真剣な顔でモニターから顔が動かない。


それくらい真剣なのだ。


渚も要もこの様子に声も出ない。


ただこの勝負に終わりがつかなければ会話はないだろう。


「・・・!?隙あり!」


「しまっ・・・」


長期戦のせいか2人とも疲れがあったが疲れを見せてしまえば負け、だが輝の方が根気のいる戦いは得意だったようだ。


「このままでやられるものかー!」


「何!?」


美神はコントローラーを無茶苦茶に動かした。


しかしこの行動が逆転に変わったのだ。


「コンボが!」


「これで終わりよー!輝!」


美神は使ってるキャラで1番強い攻撃を放った。


輝もなんとかの思いで攻撃を放った。


この時が来るまでは


「輝ちゃ〜ん!私も遊びに来たわ」


「ミリヤ!」


「ミリヤさん!?」


ゲームセット!


「「は?」」


突然の来訪者、ミリヤの来た。


それに覆い被さるように今モニターでは引き分けという文字。


「私・・・何かしちゃいましたか?」


ミリヤは何が何だかわかっていない顔をしている。


輝と美神はガクッとした様子要と渚も同じ様子だ。


この現状がさらにミリヤに謎を植え付けて言ったのは言うまでもない。


「美神・・・」


「輝・・・」


「「また戦いおうね」」


この場で2人は誓いを結んだ。

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・`)

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