最終調整時々ハプニング(2)
まず輝はフォトスポットの取れそうな飾り付けの所をどうにかしようと考えた。
このまま元に戻そうとすると衝撃で壊れてしまいそうな飾り。
「テープは浩史持ってくるから⋯まぁ浩史が来るまで待たないとか⋯」
「輝!やばいよ!教室の近くにテープがないからわざわざ別教室まで浩史走ってるの!」
要が焦った様子で輝に話しかけに来た。
内容はかなりやばいことだ。
もう開始まで残り5分、この状況下でフォトスポットを元に戻すと前より補強させるを完遂かせないといけない。
元の場所に戻すだけでも5分かかりそうなものだがそれに補強も合わせるもなるも余裕で5分という時間は過ぎていく。
「⋯ここまでか⋯」
もう打つ手なし⋯そう絶望していた時⋯
希望というものはいつも偶然なのか運命なのか分からない。
「⋯私を忘れてるの?輝」
「⋯!?美神⋯」
「美神!!」
教室の入口にテープを持った美神が立っていたのだ。
傍から見たらとても面白い図だが今の輝と要にはその姿が英雄のように見えてしまう。
ただただ神々しく見えるその姿。
「美神!テープ借りるぞ!」
「えぇ、私もそのつもりで来たのだから⋯」
輝は急いで美神の手に持っているテープを取りフォトスポットの方へと向かい始めた。
まず最初の補強箇所は細かなパーツの修復だ。
「ここの箇所を少し強めに⋯でここのパーツも⋯」
手際よく取れそうなパーツを瞬時に見抜きそのパーツをテープでより頑丈にして行った。
だがそれでも時間は刻一刻も無慈悲にも進んでいく。
そしてついに⋯
最後の補強を終わり輝は立ち上がりフォトスポットの端の方まで向かい橋を持った。
「な、何とか補強は完了!次は立て直しだ!」
残り時間1分⋯
「手伝うよ!輝」
要が輝の反対側の端を持った。
この状態でも行けないことは無いがかなり運ぶのには厳しいだろう。
「輝!私も手伝うわ」
美神も参戦だ!
「俺も行くよ!」
「俺も俺も!」
「僕も!」
「わたしも」
「わたしたちやるわ!」
美神参戦からこの今クラスの中にいる人たちはなにかに気づいたのか全員参加だ。
絶望しか無かった現実に希望が満ち溢れてきた!
クラスの絆⋯改めて絆なのか。はたまた別の物質なのか⋯
残り時間
30秒⋯
果たして輝たちは間に合うのか!?
どうなる文化祭編!




