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準備時々終幕(2)

生徒会室は文化祭前日というのもあり生徒会室で仕事をしていた雄一とミリヤは苦しんでいた。


文化祭前日なのもあり山のように積み立てられている書類の山。


基本は完成報告などの報告書であり中には別なのも⋯


「別に完成報告書は要らないだろ〜!なんで毎年出されるんだよ〜」


雄一は机に突っ伏しながら今にも消えそうな声で呟いた。


だが弱音を吐いても書類は減らない。


早くにでも立ち上がり仕事を終わらさないと行けないが突っ伏したおかげで意識が遠のいていく。


「さすがにきついですね〜」


ミリヤも机に突っ伏して呟いた。


寝そうになっていた意識でもその一言だけは確実に聞き取れた。


「ミリヤもそう思うよな!」


いつも書類仕事では音をあげないミリヤでさえも音を上げるレベルの仕事の多さ。


その事実だけでも雄一は嬉しくつい喜びの気持ちを顕にしてしまった。


「⋯ミリヤ?」


先程からミリヤは何も声を発しない。


「⋯?」


雄一は席から立ち上がりミリヤが作業している席の元に向かった。


しかしミリヤは突っ伏した体勢から動く気配が全くない、まるでただの屍のように動かない。


「おーい、大丈夫か?」


肩を持ち何度か揺らすがミリヤはまるで意識がないように動かない。


心の中から焦りが生まれてきたのか雄一は力を先程より少し強めにミリヤの体を揺さぶらせた。


「⋯どうしたんだ!おい!⋯あれ?」


どうにもミリヤが動かない、まさかだと思いよくミリヤを観察してみるとミリヤは


「スースースー」


「寝てる?この状況で!?」


規則正しい息を吐きながらミリヤは眠っていた。


仕事に余裕があるのなら全然見逃せるが今は見逃せない。


大事な局面で猫の手も借りたいくらいの環境の中で眠られ戦力が減るのはただただやばい以外の言葉がない。


「ちょっと!?起きて!ここで起きないと仕事が終わらないんだよ!」


「スースースー⋯雄一〜そこに行っちゃダメ〜」


ミリヤは「ニヒヒ」と笑いながらぐっすりと夢の世界に旅立ってしまった。


雄一とミリヤは地味に一緒に仕事してきた期間が長い。


そのためこうなった時の対処法等はもちろんわかっている。


「⋯こりゃ起きないな⋯」


雄一は数々の経験を思い出し着いた結果は諦めだった。


「ここからはキツくなるなぁ」


起こすのに諦めた雄一は体を伸ばしながら自分の席である生徒会長の席へと戻った。


⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯


「あ!⋯え、あ。あれ⋯雄一?」


「お、起きたのか⋯」


先程までずっと寝ていたミリヤがついに起きた。


だがどうやら反応的にもまさか寝るとは思ってもいなかったらしくとても焦っている反応だ。


「大丈夫大丈夫⋯仕事終わらしたから」


雄一は震えた声でそう言った。


その瞳は明らかに疲労からの隈に震えた声、もう雄一の体は限界だろう。


「雄一!大丈夫?」


「大丈夫大丈夫⋯少し疲れただけ⋯だから」


言い終える前に雄一は机にまるで倒れるかのように倒れてしまった。


雄一の話を言い終える前に雄一の意識はどこか遠くへ飛んでいってしまった。


「雄一⋯雄一!⋯寝てしまったのですか〜」


先程の疲れと元からあった眠気がついに限界を超え雄一は泥のように眠る。


「うふふ⋯なんか先程と立場が変わりましたわね〜」


「スピースピーすぴー」


今現在バリバリ起きているミリヤは寝ている雄一の頬を軽く指でついたりして遊んでいたが。


「スースースースー」


「スピースピースピースピーすぴー」


物の見事にみんな眠ってしまった。


連日続く激務の反動がここに来て来たのだろう。


だが今はただ、眠るのが1番だ。









生徒会の文化祭準備編

終了

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