大人の計画
「俺がソラと組む……ということなのか?」
「はい」
一瞬なんの事か何も理解できなかった。
だがソラの目は確かに輝を見つめておりその瞳からは本気さを感じざるを得ない。
「……私は一真様の情報はかなり持っております……そしてこちらからの条件は無しです……悪くない条件ではないでしょうか?」
「いや……まぁ最高以外ないんだけど……でもどうして一真は俺を……」
正直輝は分からない……
なぜ輝を狙うのか……なぜここまで執着心を抱くのか。
分からないところだらけで今現在狙われている。
「……確かに輝様が思う通りどこか腑に落ちないのも分かります……ですが一真様に現状対抗できるのは私と輝様のみです……だから今は2人で頑張りましょう?」
どうやら輝の感情は顔にも出ていたらしい。
しかしまだどこか腑に落ちない……しかしソラの言う通りこのままで行くとまんまと一真の罠にハマり抜け出せなくなる未来しか見えない。
「……そうだよな……わかったよ……俺もやるよ」
何もせずに破滅するよりも……足掻いて破滅する方が輝は好みだ。
(タダで終わらない……絶対に)
そう思いコップに入った水を輝は飲み干した。
少し温まってしまった水はどこか気持ちが悪くなる。
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「では今日は突然申し訳こざいませんでした」
「いや大丈夫だよ……ありがとうな……」
あれからあまり話すこともなくコーヒーを軽く煎ったりさせて帰って行った。
ソラが帰った後もまだ悩みが頭の中をぐるぐる回って仕方ない。
……これからのこと……もし今一真が動き出してしまえばどうなってしまうのか……
いつもの自分なら呑気に考えていることだが今は呑気に考えれるほど余裕が無い……
「らしくないよな〜……らしくないか……」
やはり心の底で恐怖心が湧いてしまう。
忘れるためにカフェの店内を軽く回ったり練習がてらコーヒーを煎れたりしたが全く収まらない。
むしろ大きくなる始末だ。
「……本当にらしくないな……」
誰もいない静かなカフェの空間にそう呟いてしまった。
だが誰もいるわけが無いはずなので返答はない。
そんな空間に輝は1人椅子に座りながら天井を見つめた。
(これからどうしようかな……)
未来への恐怖……だが今はソラと自分を信じるしかない……
「ま。やるだけやりますか……」
輝は椅子から立ち上がりついに腹を括った。
もう後戻り出来なくなっても良い、後の祭りでも良い。
今は後悔しない選択をしたい……
あの時の……もう後悔するだけの人生を捨てたい……その想いが輝の足を動かした。
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VS一真編スタート!
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




