体育祭after編 打ち上げbefore
体育祭が終わりもう辺りは夜に染まりつつあった。
そして輝たちの体育祭はまだ終わりを迎えていない。
今!輝は焼肉店の前で待ちぼうけを食らっていたのだ。
ずっとスマホで動画を見ながら時間を潰している。
こうなってしまったのを説明するにはまず遡るほど1時間前に戻る必要がある。
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「・・・なに!?予約って5時じゃなかったのか・・・」
輝は焼肉店に着いて少し待ったが誰も一向に来ない。
そこで疑問を持った輝はもう一度要から送られた予約情報を見た、するとそこで間違えてみていたという事実に気づいた。
本来は6時からだが輝は何を間違えたのか5時だと思っていたのだ。
その事実に気づいたのは店の前に着いた後で気づくという。
「・・・どうしよう」
家に帰るという選択肢もあるが帰るのは面倒くさい。
そんな輝が考え抜いた答えは。
「6時まで待つか・・・」
こうして時間が過ぎたがやはり暇なままだ。
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(もうそろそろ1時間経ったろ)
もう見たいと思っていた動画は見終わりキリも良い。
そう期待に胸を寄せ輝はスマホを見た。
だが現実は甘くなく経っていた時間は僅か15分だけだった。
(厳しいなぁ・・・辛!)
もう辺りは暗くなりつつあり徐々に暑さが消え涼しさが来てきた。
立っていた最初はあつかてしにそうだったが今となっては寒くてキツくなってきている。
「・・・あれ?輝・・・」
「・・・誰?」
スマホで見ていた動画に意識を完全に持っていていたが突如誰かに名前を呼ばれ意識が完全に声の主の方へ向いた。
声の主は輝の目の前に既に居る。
薄紫色の髪の毛が美しく光る。どこか儚く、どこか芯の強さを持つ少女・・・
「美神・・・早いな」
「輝こそ」
男子と遜色のない服装なので一瞬誰かと見間違えてしまうほどだったが声と顔で美神だと一発で認識できた。
「それだけ楽しみってこと?」
「いや、普通に時間ミスった。5時だと思ったら6時だったって話」
いつものように美神は粗を言ってきて輝も変に隠すことはなく本当のことを話した。
すると何故か美神は少し悔しそうな顔をしている。
「そんな美神こそ早いな、どれだけ早く食べたかったんだ?」
先程までは輝が責められていたがこれを気に輝は形勢逆転を狙った。
すると物の見事に美神は引っかかり顔を真っ赤にして焦り始めた。
(反応可愛いな)
腕を振り頭を振り必死に反応するがどの行動を起こしても結局弁解は不可能となっている。
逆にすればするほど怪しさは増す一方だ。
「まぁ、美神らしいっちゃらしいな」
「!?輝〜!」
(あ、やばい)
さすがに煽りすぎたのもあり美神がピキピキと音を立てているくらい身体中に力が籠っている。
「あ、ス、すまん」
「輝!輝のバカバカバカ!」
美神は輝に近づくと火力がお世辞にもあるとは言えないポコポコと音がなりそうなパンチで脇腹を叩いた。
その光景に輝はさらに火に油を注ぎそうだが微笑ましく見ていると運悪く急所に美神の拳が入った。
「ゴフ!」
「あ、ご、ごめん輝」
痛みを和らげるために体を丸め込んでしまった。
その行動のせいか美神がまさか輝がここまで苦しむとは思ってもいなかったので、この世の終わりみたいな顔をしながら輝に謝っている。
その光景に輝は
「そ、そこまで謝らなくても・・・」
「ごめんなさいごめんなさい」
「大丈夫だから!俺ー頑丈!だから!」
美神が涙をいつ流してもおかしくなさそうな顔で呪文のように唱えだし輝はそれを止めるのに必死になった。
その行動のおかげで時間が大きく潰れたので終わりよければすべてよし。
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




