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ショートストーリー ソラの体育祭

やる気がないとか思われそうだが・・・


やる気ないのでは無いですネタが無いのです!

ソラは悩んでいた。


今日もいつものように家事(全く仕事はしていない)をしていた、だが何も無い時間、ソラはどこか浮ついた表情だった。


「うーん」


いつもはあまり悩んだりしないソラだが今回ばかりは頭を抱え悩んでいる。


そんな様子を見た美神はそっとソラの座っているソファの隣に腰かけた。


「どうかしたの?」


付き合いがそこそこ長い美神はもちろんソラの性格は周知している。


そのため今日のように悩んでいる所をあまり見た事がないため美神は疑問半分心配半分の気持ちで聞いてきた。


「えぇ、私、悩んでいるのですよ」


「珍しいね、何に悩んでるの?」


珍しくソラの声が真面目だ。


いつもは真面目そうなオーラや言葉遣いを心がけているように見せているが実態は怠惰の極みを極めし者。


そんなソラは今はいない。


ついにソラが神妙な面持ちで重い口を開けた。


「今・・・体育祭の競技に悩んでいます」


「・・・そんなこと?」


ソラの悩み事は存外美神の思っていたほどではなかった。


そのため少し期待はずれな気分だ。


だがソラはまだ続ける。


「何に出たら良いのか全く分からないのですよ」


「とりあえず好きなやつに出てみたら?」


ソラは真面目な顔だがそんなことは好きな物から決めるとしか言えない美神は素直にその言葉を吐いた。


「うーん。そうですよね」


「でもさっきまでなんでそんなに悩んでいたの?」


ソラは少し腑に落ちないのか顔が若干歪みながら頷いた。


美神としてはこれで終わりとしたかったが何かまだ理由がソラには残っているように見える。


このモヤモヤを解決するためにも美神はソラに聞いてみた。


結果はもちろんビンゴ。


「やはり美神様には敵いませんね」


「まぁ色々あったけど付き合いは長いからね」


ソラは「バレたか」と無言で言いたげな様子で1度体勢を戻し美神にきちんと向き合った。


その様子はどこかいつものソラの様子はない。


「輝様と走りたいのです」


「へ・・・輝・・・と?」


美神にとってその一言は月まで飛んでいくような驚きだ。


美神自身この驚きなのか嫉妬なのかモヤモヤなのかよく分からない感情に戸惑うしかない。


そんな戸惑いまくって混乱中の美神にソラはどこか不安そうな様子で聞いてきた。


「どうかしました?」


「へ!だ、大丈夫よ」


本当は全然大丈夫なわけが無い。


何とかソラの前では強くありたいというしょうもない欲求が心を支配し動揺を隠せない自分を殺した。


「でもすごく焦っているような・・・」


「大丈夫!大丈夫だから!」


美神自身驚くぐらい焦っている。


いつもはもう少し落ち着いて判断できるくらいの焦りしかしたこと無かった分今回のこの焦燥感というものは初めてだ。


だがソラはまだ何も気づいていないようだ、少しおかしいとは思いつつもまぁいいかの気持ちでソラは美神を見つめている。


「そうです、だから美神様、輝の出る競技についてなにか知っていますか?」


「へ!え、えーと。あの、その・・・」


いつもならこんなに言葉が詰まることは無い。


でも今回はどうしても詰まる、頭がパンク寸前だからかはよく分からない。


しかし分かることはイレギュラーな展開なためソラからの質問の答えを頭から情報が抜けてしまっているという状態だ。


「えーと・・・そのごめん忘れちゃった」


「珍しいですね美神様が忘れるって、認知症ですか?」


「殴るよ!」


「すみません冗談です」


一瞬美神はソラに情報を与えたくないという誤解を植え付けてしまったかと思ったがどうやらソラはそのようなことを微塵とも思っていなかったようだ。


美神がそのおかげで少し安心したのは言うまでもない事だ。


だが少しこのままだと自分自身がおかしくなるというのは頭がパンクしている美神にもわかってきた。


そのくらい美神は輝に・・・

ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)

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