体育祭編 (プロローグパート2)
年末に体育祭編という何かおかしい作品ですどうも
ついに始まった。
輝く朝日、灼熱の地上、響き渡る歓声の声。
まだ開幕数分前だがその熱さがこの時間なのにひしひしと伝わる。
「体育祭だー!」
「すげぇ元気だな・・・」
浩史がノリノリの様子で輝と沙也希のところに来た。
輝と沙也希、浩史はテント内で過ごしていた。
外はとても暑く少しでもあの灼熱の場で調子に乗れば熱中症で運ばれる自信しかない。
その事が頭に浮かんでいる3人はあえてテント内の席で盛り上がっていた。
浩史の声の雰囲気からして確実にこの日を待っていたのだろう。
「いやぁ、にしても凄いなみんな、気合いがやべぇ」
「そうだろそうだろ!これが体育祭パワーだ」
輝が辺りを見回して明らかにいつもと雰囲気が違う生徒達を見て呟いた。
どこか熱気を帯びているその姿はまるで体育祭のために生まれたかのような熱気だ。
そんな輝にまたニヤニヤ顔の浩史が近づいてきて少し意味のわからない理論を教えてくれた。
「体育祭パワーってなにそれ?」
沙也希が輝の気持ちを代弁してくれた。
その沙也希の一言で浩史の顔が驚きに満ち溢れている。
その表情は「嘘だ」と無言で訴えてきているような顔だ。
「まぁそんなことより暑いねぇ」
輝は先程からこの雲ひとつないまるで神様も体育祭を楽しんでいるのかと言わんばかりの天気のおかげで汗が止まらない。
最近の温暖化のせいもあり気温は下がることを知らず、下がるどころかむしろ上がり続けている現実。
始まるまでずっとテントに座っているがそれでもなお暑い。
「確かになー、ハンドファンは役に立たないし・・・どうするべきか」
「水筒の水とかでタオル濡らしてそれで耐え抜くしかないな」
浩史も盛り上がってはいりものの暑いことには暑いらしく少し気分が下がってやっと普通なテンションに戻った。
この間ずっと浩史はハンドファンを使ってはいるものの浩史の汗が止まることはなくなんなら増えているのが現状だ。
沙也希はずっと頭にタオルを乗せて所謂温泉スタイルで席に座っている、徐々にタオルが汗を吸い少しだけだが快適さはある。
「とりあえず今は体力保存して後からに備えよう・・・」
「たしなにな」
「だな」
輝は2人にそう提案すると沙也希は普通に承諾するのは目に見えていたが浩史も普通に承諾してくれたのが驚きだ。
数分前まで元気もりもりだった浩史がこうまでテンションという名の火が浄化されているのは暑さのせいだろう。
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「それでは全生徒は本部前に集合してください」
ついに時間になった。
定刻通りに放送は鳴りついに待ちに待った体育祭が開幕する。
この情熱、この盛り上がり。
今この場は今日の熱中症アラートが鳴っている気温さえ超えている。
「じゃ、行くか」
「おう!」
「そうだね」
3人は腹を括りテントから出てこの今最も熱い体育祭会場に足を踏みこんだ。
その日のグラウンドの土が少し感覚が違う、非日常だからなのか、それは誰も分からない。
体育祭編
スタート!
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




