分岐する未来
祝100話!
この作品で100話超えれたことが嬉しいです!
まだまだ続くこのツン時々デレの美神さん
これからもよろしくお願いします!m(_ _)m
最悪な未来というものはいつどこに潜んでいるか分からない。
最悪な未来にはいくつかのトリガーがある。
ひとつは運命的なもの、もうひとつは日常がひとつ欠けた時に起きる。
未来というものは大量にある、似たような未来が何個も何個も重なり最悪な未来になることもあレバ最高の未来になることもある。
だが今、輝は最悪な未来に進みつつある。
その「ズレ」というものがどこがトリガーとなり、どういう結末になるのか、まだこの頃は知る由もなかった。
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日本のどこにあるかは分からない。
だが確実に輝の近くでこの出来事は起こっていた。
「私の対応のせいで殺人未遂ですか...被害者が...橘輝...」
一真のところに来たひとつの連絡。
それはあの殺人未遂の出来事だ。
「...輝...このまま死んでくれたら後々楽なのですがね...」
そんなことを口にしながら一真は出してあるお茶に口を付けた。
上品な味わいが口の中に広がる。
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久しぶりの学校。
久しぶりの教室。
どこか懐かしさがある。
(みんな元気かな)
そんな気持ちを胸に輝は教室へと入った。
教室に入るとどこか懐かしい風景が広がっていたが一つだけ違うことがある。
(やっぱりだが周りの視線が...)
違うのは周りの視線だ。
その反応からして学校でも言われたのが確定した。
「おはよう美神」
だがそんな視線を横目に輝は普通を取り繕いながらいつものように美神に話しかけた。
「おはよう、復活したのね」
美神の対応こそは変わらずずっと本を読んでいるがどこか顔が嬉しそうだ。
だがそのことを口にはせず静かに輝の席である美神の隣に座った。
「相変わらずな態度ね輝は」
「ま、そんなとこだ...そっちこそ変わりなくて安心だよ」
2人はいつものように何気ない会話を繰り広げていた。
美神とこうして話していると自然と周りからの異質な視線は忘れてくる。
美神も同じらしく先程までと違いどこか生気がある気がしてきた。
(やっぱり美神と話している時が1番生を実感するなぁ...)
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「輝ー!おはよう!」
「朝からよくそこまで元気だな...でなんだ?」
要の声はとても大きくチラチラ輝を見ていた視線が要の一言で一気に視線の対象が要に変わった。
だがそんなことも気にせず要は自身の席に荷物をドーンと音を立て置くと輝の席に向かう。
「いやぁかなり早い復活ですな...」
「おう悪いか?」
要は要だ。
雰囲気が変わることも無く普段通りな感じがどこか懐かしくどこか安心する。
「にへへ、にしても本当に輝って美神関係になると命投げ出しに来て...いひゃいいひゃい!」
「おーその口埋めたろかい!」
要は二へへと笑いながらとんでもない爆弾をクラス中に投下するがギリギリアウトなタイミングで頬を引っ張る形で止めることが出来た。
ギリギリアウトということなので大事なところは全て聞かれてしまっている。
そのため周りからの視線がより強くなったのは言うまでもない。
だが1番悪質なのは要がその真実に何一つ気づいていないということだ。
そのため周りからコソコソと考察し合う声が聞こえてきたが否定し出すと余計に酷いことになるのでもう輝は諦めることにした。
「別に良いじゃねぇか...友達なんだし」
「友達...私は友達より先でも...」
輝にとって美神との関係を友達として言い表して何とか過ごしている。
もちろんそれが逃げだということは知っている、だがそうでもしないと...
だが美神は友達というこの関係がどこか不満らしい。
その声が小声だが漏れていた。
きちんと聞けた輝は汗水が止まらないが運良く
「え、何か言った?」
「何も言ってないわ」
要には聞こえなかったため一難は去ったらしい。
聞こえていたら...考えたくもないが多分当分はクラスでの人気者になってしまう。
「まぁ要も元気そうでよかったよ...」
「いや私と病院で会ってたじゃん!」
「以外に数日会わないだけで人って変わるって言うし...」
「そうとも言うけど」
こういう何気ない会話ができる「今」を輝は心の底から望んでいた。
今、こうして一難去った今、輝はこのいつ壊れるか分からない儚い幸せを掴み生きている。
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「えぇ、少し輝と対談する時間を頂きたい...だから少し美神から輝二時間を開けさせてくれ」
「わかりました、社長...」
「本当に有能だよ〇〇」
ブックマーク、ポイント等やって欲しいな|ω・)




