表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/49

フローナの友だちは見守る

短話です。

side フローナの友人ミーファ


 私のお友だちの一人、フローナは真面目なコ。

 子爵令嬢だが、男爵家の私を見下すようなことはない。

 成績優秀だけど、それを鼻にかけることはないし、たまにお菓子もくれる。


 ちょっとお化粧でもしたら、抜群に可愛くなるタイプだけど、フローナにはそういう自覚がない。

 従姉に超美人がいるそうで、周囲からずっと比べられていたらしいから、それが原因かな。


 だから、高等部の先輩に誘われて、花壇の管理の担当になったと聞いて、私は素直に偉いなと思った。それにきっと、先輩はフローナの秘めた魅力に気付いたんじゃないかな。


 その先輩が高位貴族で、学園内でも指折りの美男子だから、女の先輩から目を付けられたみたい。

 フローナは決して浮ついた気分で、その役目を受けたわけではないのに。


 彼女の幼馴染とかいう高等部の男子が、何やら文句を言いに来た。

 見た目は、まあ、カッコいいと言えなくもない男子。

 ただ、目付きが何だか嫌。


 フローナを抜擢した先輩は、真っすぐな瞳をしているけど、フローナの幼馴染さんは、粘っこい視線で彼女を見ていた。

 フローナが傷つくと可哀そうだから、私は言わなかった。


 私の勘だけど、きっとフローナは幼馴染の男子のことが好きだったと思う。

 その幼馴染が、「超美人」の従姉の婚約者と聞いて、納得した。

 彼女の心に、ササクレが出来たよね。


 多分、フローナは女のコとしての自信を、持てなかったんだ。

 お勉強は勿論、貴族の子女としての所作は綺麗だし、女子の嗜みのお裁縫も上手だ。

 でも、女のコは外見の優劣で、人生の幸福度が決まると刷り込まれている。

 

 ただね、フローナ。

 もっと自分を信じて良いよ。

 

 この学園の男子、特に王家の方や高位の貴族ほど、見た目だけに惑わされるような人たちじゃない。

 第一王子殿下の婚約者、知っているかな。

 ものすごく頭が良くて、殿下からとっても大切にされているよ。


 なんで私が知っているかって?

 ウフフ。

 男爵家が生き延びるには、いろいろな情報が必要なんだよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ